廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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フラッシュをたいてハエを撮ろうとすると、パッと逃げて写らないことがあるのが以前から不思議だなぁと思っていました。なぜなら、フラッシュは瞬間的に光るので、ハエが逃げる暇なんてないのじゃないかと思ったからです。それで、シャッターが開いている時間とフラッシュが閃光する時刻との関係を調べてみようと思って、この間、実験をしてみました。詳細は以前のブログを見てください。

その時、使った道具は次のようです。

イメージ 1

カメラとマブチモータを上の写真のように配置しておきます。カメラには内蔵フラッシュとそれを拡散させる「影とり」を取り付けておきます。また、レンズの先端にはLEDリングフラッシュを取り付けます。一方、マブチモータの軸にはペフ板を切ったものを取り付け、そこに、昆虫針を短く切ったものを差し込みました。要は、モータを回して、内蔵フラッシュを使って回転している昆虫針を一瞬だけ写し、一方でLEDリングフラッシュを連続発光させて、シャッターが開いている時間に針がどれだけ動くか同時に撮影しようと思ったのです。

結果はこんな感じになりました。

イメージ 2

針が止まって見えるのは内蔵フラッシュをたいたからです。また、その背景に扇のように広がっているのがシャッターが開いている間に針が動いたことを示しています。シャッターが開いて少ししてからフラッシュが一瞬だけ光っていることが分かります。背景の針が飛び飛びに写っているのは、その後、調べてみて、LEDリングフラッシュの明るさを変えるときにPWM(pulse width modulation)という方式を用いているために、点滅しているらしいことが分かりました。この方式はLEDを点滅させ、その発光時間と消光時間の割合を変えて調光する方式です。

このとき、なぜかフラッシュで一瞬だけ写るはずの針が長く尾を引くことがありました。どういう条件でそうなるのかその時はよく分からなかったのですが、後で調べてみるとフラッシュの発光量によってフラッシュの閃光時間が変化していることが分かりました。今回はこれを調べてみようと思いました。モータは定格2.4-3.0 Vで、13700-16200 rpmなのですが、かなり低めの1.233 Vにしています。

イメージ 3

まずはその証拠写真からです。これはLEDリングフラッシュは消して、内蔵フラッシュだけで撮影したものです。フラッシュの発光量は通常TTLといって適正に光るようにコントロールされているのですが、ここではマニュアルにし、発光量を変えて写してみました。左側は全発光の1/80の時ですが、針は止まって見えています。ところが、全発光で写した右側の写真では針は大きく動いています。これはフラッシュが長い時間光っていることを意味しています。そこで、少しずつ発光量を変えて撮影してみました。

イメージ 4

左上から右下にいくほど発光量が増えています。撮影は絞りを適当に変えて明るさを調整しています。全発光の1/20まではほとんど針は止まっていますが、それ以上にすると明らかに針がブレています。モーターは左回転なので、全発光のときは明るさが弱くなりながら長く尾を引いていることが分かります。シャッター速度はいずれもフラッシュ同調できる最小の値の1/250秒です。

この針のブレの幅からフラッシュの閃光時間が分かるかもしれません。モーターの回転速度を直接測れなかったので、シャッターが開いている時間に針が移動する角度を調べて、それから時間を求めてみました。その実験がこれです。

イメージ 5

これはLEDリングフラッシュだけで撮影した時のもので1/250秒の露出時間です。このときは絞りを全開にして、ISO=2000に増感しています。このときに針が写っている角度から時間を推測しようと思いました。

イメージ 6

これはシャッター速度を変えて写したものです。シャッター速度が短くなるにつれ、針が写っている角度範囲が狭くなっています。以前にも書きましたが、針が回転するのとシャッター幕が上がっていくのが連関して針が上がっていくときには広めに写り、下がっていくときには狭めに写ります。また、形も湾曲した格好になっています。それで、ちょっと角度が測りにくいので、LEDの点滅回数を用いて時間を測ることにしました。上の図で白い円を描いたところで何度点滅しているかを調べてみたのです。それをグラフにしたものが次の図です。

イメージ 7

横軸はシャッターが開いている時間(露光時間)、縦軸はこうして測ったLEDの点滅回数です。だいたい直線的ですが、露光時間の短いところで少し多めに出ています。たぶん、露光時間の短い領域では先幕と後幕が僅かな隙間を開けて共に移動していくので、ある意味正確な露光時間ではないことが関係しているのではないかと思います。とりあえず、この傾きから、1ミリ秒の間に25.6回点滅していることが分かり、1回の点滅が39マイクロ秒であることが分かりました。また、露光時間1/250秒の時の扇の開き角が172度で、その時、ちょうど100回点滅しているので、1回の点滅で1.72度回転していることも分かります。それから角度と時間との換算をしてみると、22.6マイクロ秒が1度になることが分かりました。

このデータを使ってフラッシュの閃光時間を求めてみました。

イメージ 8

これは先程の図ですが、針のブレから角度を調べてみたものです。全発光の1/1.3倍の場合を例に取ると、フラッシュはモータが37度回転する間光り続けていて、それは時間にすると840マイクロ秒になることが分かります。全発光の場合は次第に光が弱くなっているので、時間は測っていませんがおよそ1ミリ秒程度だと思われます。また、最小のフラッシュ閃光時間はおよそ10マイクロ秒、つまり10万分の1秒くらいではないかと推定されます。

これをグラフに表してみました。

イメージ 9

全発光の1/2.5くらいまで、光量が増すとその分閃光時間も比例して増えています。それ以上になると、長く光っても後半は光が弱くなってくるので、より長く光らないといけなくなり比例からずれるようです。

ということで、たぶん、よく知られている事実だとは思うのですが、フラッシュは一瞬だけ光るのではなくて、光量によっては最大1ミリ秒程度は光っていることが分かりました。なお、ここで出てきた数値はかなりいい加減な見積から求めているのでほとんどあてにはなりません。そのつもりでみてくださいね。フォトダイオードとオッシロさえあれば、一発で測定できるのですけどねぇ〜。まぁ、こういう測定もちょっとおもしろい感じがしますね。でも、ハエが逃げるのがプレ発光のせいか、フラッシュの閃光時間が長いためかは全く分からなかったのですが・・・。

追記:デジカメ(Panasonic DMC-FZ150)についているハイスピード動画を使って、一眼レフ(NIKON D7100)の内蔵フラッシュのプレ発光を見てみました。これは1秒220コマで撮影できるので、1コマ当たり4.5ミリ秒となります。

イメージ 10

この一眼レフでは2回のプレ発光がありました。1度目を0ミリ秒とすると、2度目は13.6ミリ秒後になり、本発光は86.4ミリ秒後になりました。上の写真はそのときどきでの写真ですが、一眼レフで障子を写すところを斜め後ろからデジカメで撮影しています。図の上のスケールはハイスピード動画のコマ数で、-5コマのときに見える障子が、0コマの時にはプレ発光で光って見えなくなっています。3コマ目では2度目のプレ発光で下半分が光っていて、4コマ目は上半分が光っています。なぜ、こんな風に上下に分かれたのかは分かりません。その後、19コマ目で本発光になっています。この場合は、一眼レフのすぐ前に障子があったためか、プレ発光1が最も明るく、本発光はむしろ暗くなっています。こんな感じだと、プレ発光でハエが逃げてしまうというのは当たり前かもしれませんね

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