廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第653弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。今回は蛾とハエ目を出します。

イメージ 1

今日の最初はこの何だかわからないような虫です。でも、おそらく、蛾の仲間でしょうね。前翅長を測ってみると4.9mmでした。このように翅が尖った種はいろいろいたなと思いながら、図鑑をぱらぱら見ていたら、それらしい種が見つかりました。ニセマイコガ科のカタアカマイコガです。図鑑の説明によれば、「前胸前縁に1対の橙色の斑紋」というところがピタリと合っています。次に、この名前で画像検索してみると、思いの外、たくさんの画像が引っかかりました。みなさん、こんな小さな蛾の名前を探し出しているのですね。

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これはいつも迷う蛾です。だいたいこんな模様のものを見つけると、ダイズサヤムシガ(ニセマメサヤヒメハマキ)としているのですが、全く確かではありません。

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これはコホソスジハマキだと思います。一昨年の6月24日と昨年の7月30日に1匹ずつ見ていました。「標準図鑑」によると、北海道〜九州まで、5〜10月に発生し、極めて普通だそうです。

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綺麗な蛾ですね。ギンモンシマメイガです。よく見る蛾ですが、記録を見ると年2-3回くらいしか見ていないようです。

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昨日もいたのですが、似た種が多くて困る種です。私は外横腺が前縁近くで曲がる種をヒメアカウスグロノメイガだとしているのですが、はっきりとは分かりません。

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後はいつものオオエグリシャチホコと、

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ウスモモイロアツバ

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それに、ナミテンアツバでした。

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蛾以外では大きなアブがひっくり返っていました。先日、通りすがりさんから、アブにもいろいろな種がいるということを聞いていたので、アブも調べてみようかなと思ってひっくり返して写してみました。

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触角が変わっていますね。そこを拡大してみます。

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こんな鹿の角のように枝分かれしています。さて、家に戻ってから、文献を探してみました。次のような論文が見つかりました。

H. Hayakawa, "A key to the females of Japanese tabanid flies with a checklist of all species and subspecies (Diptera, Tabanidae)", Jpn. J. Sanit. Zool. 36, 15 (1985). (ここからダウンロードできます)

これは日本産アブ科全種のチェックリストと検索表が載っていて大変有用な論文なのですが、何故か♀だけについてです。ところで、上の写真を見ると、両側の複眼が接しているので、どうやら♂のようです。残念ながら使えません。でも、ちょっと悔しいので亜科・属の検索だけやってみました。何となくウシアブなどが属するTabanus属になりました。そんなに難しい検索ではなさそうです。今度♀を捕まえてきてやってみたいと思います。

イメージ 12

天井に止まっていたので、望遠で撮ってみました。その分、あまりはっきりしません。翅にこんな模様があるので、まず、ミバエを疑いました。翅脈も一部見えるので、調べてみると何となくミバエのように見えます。そこで、手元の図鑑を片端から調べてみたのですが、こんな胸部背板や翅の模様を持ったものは見つかりません。それで、最後の手段で、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」でワード検索をしてみました。とりあえず、「ミバエ」で検索して、順に見ていくと似たような写真が見つかりました。実に、デガシラバエ科だそうです。確かにこの写真でも単眼がなさそうに見えます。そこに出ていたコマダラハチモドキバエとよく似ていますが、ぴったりとは一致しないような気もします。検索表は、

市毛勝義、「日本産デガシラバエ科(Pyrgotidae)について」、はなあぶ 33、21 (2012).

に載っているようですが、残念ながら手に入りません。でも、この近辺であることだけは確かそうです。それにしても、デガシラバエとは・・・。

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1.腿節腹面の先端部に短刺毛もしくは短強剛毛列(一般的に2列)を備える。前胸腹板は2つの指状突起を備える。産卵管基部環節(oviscape)先端の腹面中央に2つのフック状突起を備える。・・・・・Eupyrgotaオオハチモドキバエ属

― 腿節の末端部に剛毛列を欠く。産卵管基部環節先端の腹面中央に1つのフック状突起を備えるか、これを欠く。もし、2つのフックを備える場合、前胸腹板は突起を欠き、無毛。・・・・・2

2.背中剛毛(dc)は3―4対。小楯板は無毛。R2+3は分岐脈を欠く。R4+5は剛毛を備える。小楯板縁毛は4本。・・・・・Parageloemyiaコモンハチモドキバエ属

― 一般的に背中剛毛(dc)は1―2対。もし、背中剛毛が3―5対の場合(Adapsilia dorsocentralisとPorpomastix fasciolata)、R4+5は無毛で小楯板は有毛、もしくはR2+3に分岐脈を備え、小楯板は無毛。他の特徴は様々。・・・・・3 削除

2015/7/22(水) 午後 10:05 [ 通りすがり ] 返信する

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3.径脈は長くてもR 2+3の先端を僅かに超える程度。中脈は一般的に翅端に届かないか、末端で非常に細くなる。・・・・・Campyloceraコマダラハチモドキバエ属

― 径脈は中脈の先端に届く。中脈は完全で翅端に達し、末端は細くならない。・・・・・4

4.触角第2節は背面に指状の突起を備える(これは触角第2節の背面側末端が長く延びていることを示唆している。)。触角刺毛は3節からなり、刺毛基節は明瞭。単眼剛毛と小楯板基部剛毛を欠く。・・・・・Porpomastixミツモンハチモドキバエ属

― 触角第2節は背面に指状の突起を欠く。触角刺毛は2節からなり、刺毛基節は不明瞭か基節を欠く。単眼剛毛と小楯板基部剛毛またはそのどちらかを備える。・・・・・5

5.翅は曇り、透明な斑紋を備える。産卵管の腹部中央片に爪状かフック状突起を備える。・・・・・Tephritopyrgota Hendel

― 翅は透明で、しばしば縁紋や横脈と先端の周辺に褐色か灰色の部位を備える。産卵管の腹面中央片に突起を欠く。・・・・・Adapsiliaハマダラハチモドキバエ属 削除

2015/7/22(水) 午後 10:24 [ 通りすがり ] 返信する

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Campylocera thoracalis Hendel, 1914
コマダラハチモドキバエ

分布:日本(本州、四国);フィリピン。
国内分布:茨城、埼玉(玉木)、神奈川(脇)、京都(大石)、愛媛(宮武)。

Korneyev(2004)によれば、本属は東洋区、オーストラリア区、エチオピア区から42種類が記載されているが、1頭の標本で記載されている種類が多く、多数の問題があると記されている。
本種は、フィリピンから2♂♀を元に記載された種類で、近年日本各地から報告されているが、真にこの学名が正しいのか不明である。各地の標本を見ているが、今のところ外部色彩から別種と区別出来るような個体は見当たらない。

と言うのがはなあぶに掲載されている属の検索とコマダラハチモドキバエの解説です。
種までの検索はEupyrgota属とAdapsilia属とParageloemyia属のみでした。
この辺もまだ研究不足と言ったところですね。 削除

2015/7/22(水) 午後 10:48 [ 通りすがり ] 返信する

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細部は見えないんですが、今回のものはAdapsilia属かも知れません。
Adapsiliaも再発見があったり、未記載種や日本未発見のものが出てきそうです。 削除

2015/7/22(水) 午後 10:55 [ 通りすがり ] 返信する

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通りすがりさん、詳しい資料をどうも有難うございました。入力されるだけでも大変だったのではないかと気にしております。早速、私の虫の資料集に入れさせていただきました。

でも、写真ではやはり判定が難しいですね。仕方なく、ネットで本や論文の図も探してみたのですが、Adapsiliaには似たような翅の模様の種もあることはあったのですが、やはりピッタリと一致する種は見つかりませんでした。次回は是非とも採集して調べてみたいと思っています。

2015/7/23(木) 午後 5:49 [ 廊下のむし ] 返信する

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