廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第691弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。

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今日の最初はこの虫です。体長3.5mmで小さいのですが、私はてっきりハチだと思っていました。ひょっとしてこれがアリガタバチかなと思って採集してきました。そして、顕微鏡で見てびっくり。実はアリのようです。

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これは左側から写した写真です。腹柄節らしきものが見えています。ちょっと脚で隠れてしまっているので、反対側からも撮ってみます。

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こちらからだと腹柄節はよく見えています。つまり、アリなのです。アリは普通、触角第1節が長くなっているのですが、普通のハチと同じような触角をしています。そういえば、以前、オオハリアリの雄アリだと教えていただいた種もこんな触角でした。腹部の末端に棘があるので、これは雌有翅アリでしょうね。

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実体顕微鏡で撮ったのではっきりしないのですが、一応、頭部の写真も載せておきます。検索もちょっとだけやってみてハリアリ亜科になりそうなのですが、雌有翅アリの検索表がないのでこれ以上はよく分かりません。それにしても、これがアリとは・・・。

追記2015/08/25:ハリアリ亜科として、「日本産アリ類図鑑」の検索表で強引に検索してみました。トゲオオハリアリ属、ハシリハリアリ属、アギトアリ属、ヒメアギトアリ属はすぐに除外できました。トゲズネハリアリ属は中脚脛節外側に剛毛がないので除外できます。さらに、体長が3.5mmなので、ツシマハリアリ属は除外できます。後脚脛節の棘が針状と櫛歯状の2本あることから、ハリアリ属とニセハリアリ属が除外できます。ということで、今のところ、オオハリアリ属、ホンハリアリ属、コガタハリアリ属が残っています。このうち、近畿地方に分布するのは、オオハリアリ、ナカスジハリアリ、ケブカハリアリと期せずして、先日見た雄アリかなと思われる個体と同じになりました

追記:オオハリアリ属3種の雄アリの写真が次の論文に載っていました。

T. Yashiro et al., "On the evolution of the species complex Pachycondyla chinensis (Hymenoptera: Formicidae: Ponerinae), including the origin of its invasive form and description of a new species", Zootaxa 2685, 39 (2010). (ここからpdfがダウンロードできます)

この論文はナカスジハリアリの記載論文にもなっているのですが、この中の写真を見るとなんとなく外観はよく似ています。やはり雄アリなのでしょうか。それなら、腹部末端の棘のようなものは何なのでしょう。アリは難しいですね


追記2015/08/25:生物顕微鏡の対物鏡10倍で頭部を撮ってみました。

イメージ 10

上記のYashiro et al. (2010)の中の雄アリの写真を見ると、黄色い細長いものが大腮のようです。頭盾の中央が凹んでいるように写ったのですが、本当かな。

イメージ 9

中脚の脛節末端の刺を写しました。針状の刺と櫛歯状の刺があることが分かります


追記2017/11/13:myr*****さんから、「こちらのアリはケブカハリアリのオスと思われます.旧フトハリアリ属のオスの特徴として,中胸背板の前縁側部から後方に向かってnotaulusという溝が一対走ることが挙げられます.いくつかのお写真でそれが見られます.これらアリのオスの形態については種まで同定できる検索表がほとんど存在せず,身近なわりに不便です.Web上に図鑑があったりハンドブックがあればよいのですが….」というコメントをいただきました。コメントをどうも有難うございました。ケブカハリアリ、候補には一応入っていたので、嬉しく思いました。notaulusを見るのですね。いろいろと勉強になります

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小さなバッタの幼虫がいました。白い筋模様から、たぶん、ホシササキリの幼虫かなと思います。目がとにかく可愛いですね。

イメージ 6

ツヤアオカメムシもいました。

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それにトビケラも。最近、トビケラをたくさん見るのですが、名前は一向に分かりません。一度、科の検索ぐらいはやってみるかな。

イメージ 8

最後はこの甲虫です。あまりはっきりとはしないのですが、何となくゴミムシダマシに似ている感じです。真上からも写せばよかった・・・。

蛾は次回に回します。

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背面からだだと、本当にアリに見えませんね。
やっぱり膜翅も捕獲前提ですね。

ホシササキリの幼虫は頭でっかちで可愛らしいですね。 削除

2015/8/26(水) 午後 9:46 [ 通りすがり ] 返信する

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そのまま見たらアリなのか、ハチなのかさっぱり分かりませんね。今のごころ、私にとっては採集必須みたいです。何とか写真だけですませて、家中、虫だらけにならないようにしないと・・・。

バッタの幼虫は可愛いですね。目が大きいせいかな。

2015/8/27(木) 午前 10:39 [ 廊下のむし ] 返信する

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数年前の記事へのコメントご容赦ください.
こちらのアリはケブカハリアリのオスと思われます.
旧フトハリアリ属のオスの特徴として,中胸背板の前縁側部から後方に向かってnotaulusという溝が一対走ることが挙げられます.
いくつかのお写真でそれが見られます.

これらアリのオスの形態については種まで同定できる検索表がほとんど存在せず,身近なわりに不便です.Web上に図鑑があったりハンドブックがあればよいのですが….

2017/11/13(月) 午前 5:33 [ myr***** ] 返信する

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myr*****さん、初めまして。

コメントをどうも有難うございました。ケブカハリアリ、候補には一応入っていたので、嬉しく思いました。notaulusを見るのですね。いろいろと勉強になります。

♂アリは属までの検索表が「日本産アリ類画像データベース」に載っているので、それを使っていますが、種まではたどり着けません。♀有翅アリは検索表がないので、働きアリの検索表で見様見真似でやっていますが、うまくいかないことが多くて苦労しています。最近は有翅アリがいても見て見ぬふりをすることが多いです(笑)。今後ともよろしくお願いいたします。

2017/11/13(月) 午前 8:15 [ 廊下のむし ] 返信する

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> 廊下のむしさん
すいません,IDとは別の名前なのですが何故か最後まで表示されません.myrmecophile_waspです.

翅アリの同定は仰るような理由もあり投げてしまう方も多いですが,こちらのように写真を上げ,詳細に形態を載せていただければ分かる方の目に留まるかもしれません.なかなか綺麗な写真を載せているサイトはないので,今後もぜひ!羽アリを載せていただければと思います(笑)

2017/11/21(火) 午前 6:56 [ myr***** ] 返信する

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myrmecophile_waspさん、お早うございます。
YahooではIDがそのままでないように*で一部を隠してしまうみたいですね。myrmecophileという単語は初めて知りました。好アリとかアリと共生する生物というような意味なのでしょうか。

働きアリには立派な検索表があってとっても助かるのですが、翅アリにはいつも苦労します。だから、いつもちらっと見るだけでパスしてしまうことが多いです(笑)でも、マンションではむしろ翅アリの方が多くやってくるので、これからは少し採集して調べていきたいと思っています。コメントどうも有難うございました。

2017/11/21(火) 午前 10:16 [ 廊下のむし ] 返信する

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