廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

全体表示

[ リスト ]

廊下のむし探検 第773弾

この2、3日忙しくて、なかなか「廊下のむし探検」も、虫の名前調べもできませんでした。やっと3日前の「廊下のむし探検」で見つけた虫の名前を調べました。といっても、常連さんばかりでそれほど時間がかかったというわけではなかったのですけど・・・。

イメージ 1

イメージ 2

一番時間がかかったのはこのハチでした。後腿節が太いので、間違いなくアシブトコバチの仲間です。これも一度ちゃんと調べてみようと思って文献を探しました。そうしたら次のような論文を見つけました。

土生 昶申、「日本産アシブトコバチ科の再検討」、農業技術研究所報告 11、131 (1960). (ここからダウンロードできます)

全部で200ページ以上もある大作です。この中にアシブトコバチ科について詳しく載っていました。それで、この写真をもとに亜科の検索でもしてみようと思いました。原文は英語なのですが、私の拙い語学力で訳してみると次のようになります。

イメージ 3

まず、1は腹柄があるかどうかで、上の写真でははっきりした腹柄はありません。従って、1aを選ぼうとすると、「頭部は通常の形」という条件がついています。これはオニアシブトコバチなどのDirhininae亜科は腹柄が短くてあるかないかよく分からないのですが、角があるので1bを選んでもらおうという配慮のようです。いずれにしても、上の個体については1aを選んで2に進みます。次は触角挿入孔が複眼下端より上か下か、及び、後脛節末端が斜めに切れているか、縦に切れているかという点で、実は両方とも上の写真では分かりません。やはり顔を撮影したり、脚を横から撮影しなければいけなかったのです。それにしても、なんで採集しなかったのだろう・・・。

ここで諦めかかったのですが、実は頭部の形がかなり変わっています。その部分を拡大してみます。

イメージ 4

まず頭頂が凹んでいて、さらに、前単眼と2つの後単眼の間に線が入っています。これは通常は複眼の内側で複眼の縁に平行に走っているpreorbital carina(複眼内縁隆起線)が後ろに伸びて、単眼の間を真横に走って左右つながったもののようです。このような構造を持つのは、Antrocephalus属とTainania属の特徴です。一方、触角は全部で10節で、♂の触角の全長は長いのですが、♀では柄節が長いという特徴をもっています。従って、これは♀のようです。

上の論文にはAntrocephalus属では5種、Tainania属には1種が載っていました。今回のハチの体長は7.2mmでかなり大きく、この論文ではTainania hakonensisだけがそれに該当します。ところで、この種は「原色昆虫大図鑑III」ではAntrocephalus hakonensisと属名が変更になっており、結局、以前も見たことのあるツヤアシブトコバチになりました。これで合っているのかなぁ、あまり自信はないけど。

イメージ 5

そのほかの虫です。外横線が直線的ではないので、たぶんウリキンウワバだと思います。

イメージ 6

脚が黒いので、ホタルトビケラですね。ちょっと潰れてしまっていますが・・・。

イメージ 7

後はゴミムシです。いつものツヤヒラタゴミムシの仲間だと思うのですが、今日は調べる余裕がありませんでした。

イメージ 8

イメージ 9

カメムシもいろいろといたのですが、今回はみなパスで、キマダラカメムシだけ載せておきます。それにしても、今年はよく見ます。

イメージ 10

最後はいつものオチバカニグモの仲間ですね。「日本クモ類目録  ver.2015R5」(ここからダウンロードできます)によると、Ozyptila属には8種が載っていて、そのうち、「日本のクモ」にはマツモト、ニッポン、クロスジの3種が載っています。でも、他の種は論文を探しても2、3種を除いてなかなか見つかりません。クモもなかなか情報を集めるのが大変みたいです。

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事