廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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廊下のむし探検 第801弾

こんな大晦日の夜に虫の話題を出す人などはいないだろうな、ましてや紅白もやっているのに・・・。と思いながら昨日見た虫を出すことにしました。

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今日の最初はこんなヒメカゲロウからです。床の帯状の出っ張りの幅が3mmなので、それで大きさを推定してみてください。いつものチャバネヒメカゲロウとはだいぶ違っています。この写真から翅の部分だけを拡大してみました。

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翅脈の名称は以前採用した次の古い本の図から取りました。

J. H. Comstock, "The Wings of Insects", The Comstock Publishing Company (1918). (ここからダウンロードできます)

翅脈に名称を入れていたら、今年の10月末と12月初めに見た種と同じであることに気が付きました。この時は、中原和郎氏の古い論文に載っていた検索表を用いて調べました。

W. Nakahara, "On the Hemerobiinae of Japan", 日本動物学彙報 9, 11 (1915).

この検索表は古いのですが、主要な属が載っているので、十分に役に立ちそうです。今回も同じ検索表で調べてみました。原文は英語なのですが、私の拙い語学力で全体を訳してみました。

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まず、最初に前翅基部にあるrecurrent veinというのが出てきますが、いつもいるチャバネにはこれがありません。ところが、この種は上の写真で示したようにrecurrent veinがあります。さらに3本の径分脈があり、2系列の段横脈があることからHemerobius属になります。

S. Kim and S. Cho, "Taxonomic Notes on the Species of Hemerobiidae (Neuroptera) of Korea", Kor. J. Appl. Entomol. 50, 65 (2011). (ここからダウンロードできます)

ここからは手がかりがないのですが、上の論文を見ていたら、翅の外縁や翅脈に点々と模様が付いている種が載っていました。この種の翅も詳しく見てみると、まさに同じ点々模様です。学名でHemerobius harmandinus、千葉大のサイトを見ると、キバネヒメカゲロウという和名がついていました。これかもしれません。

ところで、もう少し新しい検索表はないかと探していたら、被引用数が100件を越えた論文が見つかりました。

J. D. Oswald, "Revision and cladistic analysis of the world genera of the family Hemerobiidae (Insecta: Neuroptera), J. New York Entomol. Soc. 101, 143 (1993).

何とかして読めないかなとネットで探していたら、JSTORに登録すれば読めることが分かりました。幸い、以前登録していたので、読めることは読めたのですが、どういうわけかpdfがダウンロードできません。それで、1ページずつ表示して画像保存で取り込み、後でくっつけてpdfにしました。全部で百数十ページ。かなりの作業でした。でも、これで新しい翅脈の名称と属への検索表が得られました。翅脈の名称はほとんど以前のものと変更がありませんでした。検索表はなかなか難解でまだ理解できないところが多いのですが、多分、同じ結論になるのではと期待しています。まずはチャバネあたりで試してみます。

後はハエばかりです。

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この日はノミバエを2種見ました。最近、見ていなかったので、ちょっと懐かしい感じがしました。でも、ノミバエを見て懐かしく感じる人は全世界にどのくらいいるだろうな、なんて考えるとちょっとおかしく思いました。上は昨年調べた種と同じで、多分Megaselia属だと思います。下もそうかなと思ったのですが、脚の色が違っているのでちょっと分かりません。

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ハエは撮ってもどうせ名前が分からないからと思っていたのですが、あまりに虫がいないのでつい撮ってしまいました。A1脈の曲がり方大きいのでヒメイエバエかなと思ったのですが、採集しなかったのでよく分かりません。

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これは昨年採集してクロバエ科になった種だと思います。

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これはツマグロキンバエでしょうね。

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それにヌカカ。最近、よく見ますね。(追記2018/02/15:コメントをいただき、Forcipomyia属らしいことは分かりました。まだ、調べていないのですが、一応、そのように記録しておきます

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最後はユスリカ。これは小さいので、もう少し大きいのが出てきたら、一度、検索してみたいなと思っています。

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