廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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家の近くのむし探検 第14弾

今日はちょっと晴れ間が見えたのでその隙を狙って、近くの公園に行ってみました。たぶん、いつもの虫だけだろうなと思ったのですが、思わぬ収穫がありました。

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例によって、木の幹に虫がいないか見て回ったら、桜の木にこんな蛾が止まっていました。イボタガです。昔は時々見たのですが、この何年も見ていなかったので、見たい見たいと思っていた蛾です。やや小型だったのですが、模様はいつ見ても複雑ですね。こんな模様が何かの擬態になっているのでしょうか。

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ちょっと遠くから写してみました。やはり止まっているのが分かりますね。

イボタガで気をよくして、もう少し探してみると、

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ブランコにこんな変わった形の虫が止まっていました。

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前から見たところ。

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それに後ろから見たところです。「原色昆虫大図鑑III」の図版と見比べてみると、ムネアカアワフキのようです。採集しようと思ってチャック付きの袋を近づけたら、ぴょっと飛んで逃げてしまいました。たぶん、ウンカか何かの仲間だろうなと思ったのですが、やはりアワフキの仲間でした。

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カメムシ目が出たついでにヨコヅナサシガメの幼虫です。

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それにカシノアカカイガラムシです。この日もシラカシの幹を探してみたのですが、あれほどたくさんいたカシノアカカイガラムシが、この日は数えるほどしかいません。どこに行ったのだろう。

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でも、私が一番面白く思ったのはこのチャタテでした。シラカシの幹を結構素早く動き回っていました。採集しようとチャック付きの袋を取り出しているうちに見失ってしまいました。仕方なしにこの写真からだけの判断です。まずは翅脈を調べてみます。

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CuA1の位置がはっきりとは分からないのですが、翅縁の黒い模様からだぶんこの位置にあるものだと思います。だとすると、後小室があり、さらに、M脈と一部合流していて、さらに、M脈が3分岐しているので、おそらくチャタテ科だと思います。後は「原色昆虫大図鑑III」の図版を調べてみて、Trichadenotecnum属が似ている感じです。この写真では翅の中央にある細かい斑点が気になります。大図鑑に載っているヒメムツテンチャタテはこの斑点が翅一面にあるので、これとは明らかに違うようです。そこで、文献を調べて次の論文が見つかりました。

K. Yoshizawa, "Systematic revision of Japanese Trichadenotecnum Enderlein (Psocodea: 'Psocoptera': Psocidae: Ptyctini), with redefinition and subdivision of the genus", Invertebrate Taxonomy 15, 159 (2001). (ここからダウンロードできます)

この論文では日本産Trichadenotecnum属22種を5つの種グループに分けて分類したという内容で、検索表も載っていました。採集できたらよかったのに・・・。この論文の中には、この複雑な翅の模様をいくつかの部分に分けて論じている部分があって、面白いなと思いました。私もこの写真で同じことをしてみました。

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このように8つの部分に分けられました。このうち、bとcがTrichadenotecnum属の特徴だと書かれているのですが、この写真ではbはほとんど斑点がありません。違うのかなと思ったのですが、論文に載っているほかの部分のパターンと比べると、T. yamatomajusとT. incognitumの2種が似ているようです。さらに、各論を読むと、T. yamatomajusではbの斑点の前側が薄いというので、ひょっとしたらそちらの方かもしれません。いずれにしても採集しておけばよかったですね〜。まだ他にも虫がいたのですが、次回に回します。

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イボタガなんて見付けたら、それだけで満足です(笑)

なるほど、チャタテの翅もピドニアの様に部分ごとに見ると見易いですね。
あんな複雑だと、どこでどう区切って見ればいいのか分かりませんからね。

先日、藪になっていた里山をちょっと整備した風に見える、城跡を史跡公園にしたところに行ってきました。

2016/4/17(日) 午前 9:35 [ 菅井 桃李 ] 返信する

途中で投稿ボタンに触ってしまいました(笑)

その公園は通路や広場と藪や堀などの境界に木製の杭が打ち込んであるんですが、段差の無いところのものは杭だけで柵も無ければロープも無く、上ってきた虫は行き場が無くなるので上でウロウロしてるものが沢山と言う状況でした。

99パーセントはナミガタチビタマムシとケブカクチブトゾウムシとコブヒゲカスミカメでしたけど(笑)

2016/4/17(日) 午前 9:46 [ 菅井 桃李 ] 返信する

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こんばんは。イボタガ、よかったですよ。本当に久しぶりだったので・・・。まだいたんだと思って嬉しかったです。

チャタテの翅模様を分類している人が外国にいるみたいです。著者はその人とは違った分類をされたようです。でも、こうやって分けてみると特徴がとらえやすいかもしれません。

杭の先を見るだけで虫が見つかるなんて羨ましい・・・。私は木の幹を一本一本見ていっています。そうすると、アリだとか、チャタテだとか・・・。でも、チャタテの探し方が何となく分かってきましたね(笑)。

2016/4/17(日) 午後 9:33 [ 廊下のむし ] 返信する

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