廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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家の近くのむし探検 第149弾

9月8日に家の近くの林の入り口と川の土手で探した虫の記録です。

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川の土手で咲いているヒメジョオンの花を見たときの写真です。小さな黒い虫がいっぱいついていました。何とか写そうと思ったのですが、一脚だけで身体を支えているので、カメラがゆらゆら、風が吹いて花もゆらゆら、おまけに虫もうろうろ、ちっともうまく撮れません。やはり三脚は最低必要ですね。

でも、よく見ると、いつもいるアザミウマのほかに翅の長い虫もいます。一度、調べてみようと思って、チャック付きのパックに花ごと採集してきました。それをすっかり忘れてしまっていました。昨日、思い出して見てみたら、翅の長い方は潰れてしまい、おまけにカビが生えていました。アザミウマの方はまだ生きていて動き回っていました。それで、そのまま冷凍庫に入れてから顕微鏡で見てみました。

アザミウマを調べるのは今年のテーマだったのですが、水漏れ騒ぎや虫展などですっかり忘れていました。腹の先がとがっているので、とりあえずクダアザミウマの仲間だということは分かりますが、それから先はよく分かりません。そこで、梅谷献二ほか、「農作物のアザミウマ」(全国農村教育協会、1988)の中の検索表で調べてみました。たぶん、Haplothrips属だろうというところまでは分かったのですが、その先が農作物用の本なので、ヒメジョオンの花につくクダアザミウマまでは載っていません。とりあえず分かったところまで。

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これが本に載っていた検索表です。要は、腹部末端が管状をなしているとクダアザミウマ科、②は分からないのですが、この種は体長約1.5mm、対抗馬がオオアザミウマ亜科でこちらはかなり大きな種なので除外してもよさそうです。③は体色ですが、黒くは見えますが、やはり暗褐色というのがよさそうなので次に進みます。最後は翅が途中でくびれるというところからHaplothrips属になりました。その部分の写真を載せておきます。

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これは腹部末端の顕微鏡写真です。

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続いて翅の部分の写真です。矢印のところがやや細くなっているところが決め手かなと思ったのですが・・・。詳細はまた次回にでも載せます。

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次は翅の長いほうの種についてなのですが、なんせ潰れてカビまで生えているので、全貌はとても写せません。とりあえず翅の部分だけの顕微鏡写真を撮ってみました。翅脈は後で検索をする都合上、MNDに基づいて名称を書いておきましたが、「大図鑑」風にするには()内のようにしたらよいのではと思います。「絵解きで調べる昆虫」に載っている双翅目で検索をしてみました。たぶん、ニセケバエ科ですね。

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これはその部分の検索表の項目なのですが、③、④、⑥、⑧などはすぐにこの写真から確認できます。後の単眼と、脛節距刺は顕微鏡で見たので、たぶん、ニセケバエ科で大丈夫なのではと思います。その先はMNDの検索表によることになります。なんせ情報が翅しかないので、翅に関する項目だけを書くと以下のようになりました。

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㋐は翅脈が特に膨大していないので確かです。㋑は擬脈 false veinは確かにあります。㋒の刺毛は見た限りありません。㋓と㋖のM脈の基幹部(Mと書いてあります)はその先の分岐部分に比べて短いので、これもOKです。㋔は翅は透明、㋕はR4+5脈がC脈の途中で終わるというのもOKです。というので、一番下の4つの属にまで絞れたのですが、これからは腹部末端構造を見なければならないので、ここでストップです。ただ、「日本昆虫目録第8巻」によると、日本産ではCoboldia属しか書かれていないので、この属かもしれません。しかし、こんなに小さなハエで目録に6種しか載っていないのはおかしいですね。たぶん、ほとんど調べられていないのではと思います。

追記2016/09/14:検索が間違っていました。訂正しておきます。族が違っていて、Coboldia属はScatopsini(ニセケバエ)族ではなく、Swammerdamellini(ナガサキニセケバエ族)でした。確かに、上の方の検索表の㋓のところには違和感がありました。一つはCuA2脈が鋭く曲がることはないという点、もう一つはR4+5脈が翅の中央を越えるという点です。CuA2の曲がり方に注意して見ると、MNDに載っているCoboldiaの翅脈はこの写真の翅脈とは違っています。この写真の方がCuA2の2回目の曲がり方が鋭いです。さらに、上の検索表でも下の検索表でも族は違っても同じCoboldia属に行ってしまうという変な現象も起きています。結局、属の検索も迷宮入りです

追記2016/09/28:菅井 桃李さんから、「ニセケバエ科はまだ研究がされておらず、数十の未記載種が居ると予想されています。」というコメントをいただきました。やはりそうですか。こんな小さなハエなのに、日本全土で5属6種だなんてありえないですね。まぁ、属まで行ったら御の字ですね。その属ももっともっと多いでしょうね

残りの虫は次回に回します。

閉じる コメント(2)

今度は川の土手ですか。
芦原依存のチャイロテントウの仲間や、アイヌテントウ…は流石に厳しいかな?(^_^;)

ニセケバエ科はまだ研究がされておらず、数十の未記載種が居ると予想されています。

2016/9/13(火) 午後 9:20 [ 菅井 桃李 ]

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虫を求めてさまよい歩いてま〜す(笑)。テントウもいろいろといるのですね。でも、この時期、どこに行っても虫が少ない少ない。

>ニセケバエ科はまだ研究がされておらず、数十の未記載種が居ると
>予想されています。

やはりそうですか。こんな小さなハエなのに、日本全土で5属6種だなんてありえないですね。まぁ、属まで行ったら御の字ですね。その属ももっともっと多いでしょうね。

2016/9/14(水) 午前 5:52 [ 廊下のむし ]


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