廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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家の近くのむし探検 第335弾

10月4日はマンションの廊下を歩いた後、いつもの国道沿いの茂みに行き、その後、近くを散歩してみました。その散歩のときに見つけた虫です。

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まずはマンションのすぐ前の石垣で獲物のバッタを運んでいるアリに出会いました。触角や脚がやけに長いアリです。それを手掛かりに「日本産アリ類全種図鑑」をパラパラ見ていたら、似たようなアリに出会えました。フタフシアリ亜科のアシナガアリ属です。ただ、普通にいるアシナガアリやヤマトアシナガアリは胸背の色が黒く、点刻に覆われているみたいですが、このアリは色が薄く、胸背には点刻も皺もないようです。だとすると、イソアシナガアリが似ているのですが、これは海岸の岩場に分布し、大阪府では記録がないようです。マンションのすぐ前の石垣なので、今度採集して調べてみます。(追記2017/10/10:昨日、採集に行ったら、頭の大きな兵隊アリが混じっていました。採集して検索してみると、オオズアリになりました。合っているかどうかは分かりませんが・・・)

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タカサゴユリの種にアブラムシがいっぱいついていました。「日本原色アブラムシ図鑑」によると、ユリ類につくアブラムシとしてはギシギシ、ジャガイモヒゲナガ、ニワトコ、ワタの4種が載っていました。図版で見てみると、ワタが一番近そうですが、はっきりはしません。

ところで、黒い個体が成虫で、黄色や黄緑色で小さな個体が幼虫だと思われるのですが、矢印の部分に変な色のアブラムシがいるのに気が付きました。何だろうと思って、ネットで調べてみると、マミーmummyと呼ばれる、ハチに寄生された個体のようです。mummyというのは「寄生バチの母」という意味かなと思ったら、一般にはミイラという意味で、昆虫の場合は蛹(特に、体表が硬化して触角・翅・肢が体部に密着した被蛹)のことを指すようです(リーダーズ英和辞典による)。そこで、"aphid"と"mummy"で検索してみると、"Aphid Parasitoids"というLouisiana State Univのpdfが見つかりました。

それによると、アブラムシの寄生バチとしてはコマユバチ科アブラバチ亜科のAphidius属やAphelinus属のハチが知られているそうです。これらのハチはアブラムシに卵を産みます。そうすると、48時間後に孵化して幼虫が現れ、アブラムシを内部から食べていきます。幼虫の最終段階になると、アブラムシのほとんどすべての部分を食べてしまうので、アブラムシは死んでしまいます。そうすると、小さな穴をあけて、アブラムシを葉に固定します。そうして、内部で蛹化します。そして、羽化するときは殻だけになったアブラムシに穴をあけて成虫が出てきます。卵から羽化までは23日で、成虫の寿命は一週間から15日だそうです。この間にまた卵を産むのでしょうね。

こういう寄生バチを使って生物農薬として使うことがよく行われているそうです。これについては農研機構の「アブラムシ対策用「バンカー法」技術マニュアル」という冊子に載っていました。それによると、ハウス栽培でナスやピーマンを栽培するとき、ワタアブラムシやモモアカアブラムシがついて困るので、それに天敵のコマユバチ科アブラバチ亜科コレマンアブラバチ Aphidius colemaniというハチを使うという方法です。ハウス内のあちこちにプランターに入れた麦類を育て、それにハチの寄生対象としてムギクビレアブラムシをつけておきます。これでハチを飼っておいて、ハウス内を見張らせます。そして、ワタアブラムシなどが侵入してくると、即座にこれに寄生するということになります。この天敵を飼うための植物をバンカー植物と呼び、いわば天敵を銀行(バンク)に預けて増やしておき、害虫が来れば自動的に払い戻されて、害虫を駆除するという意味で「バンカー法」と呼ばれているそうです。コレマンアブラバチは地中海、中央アジア原産で、世界中でこの目的にために使われているようです。こんな話があるなんてまったく知りませんでした。もう一度、撮影に行こうと思ったのですが、今日は雨。次にしましょう。(追記2017/10/08:「バンカー法」の意味を次の論文を参考にして書き直しました。

長坂幸吉、大矢眞吾、「バンカー植物の活用」、植物防疫 57, 505 (2003).(このpdfで論文の最初の方が読めます)


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ところで、ここにもアリが来ていました。何となく、以前調べたハリブトシリアゲアリに似ている感じですが、これも調べてみないといけませんね。

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河原に行ったら、すっかりアレチウリに覆われていました。

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そこにキイロスズメバチがたくさん来ていました。最後の写真、なんか睨まれているような感じですね。

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シロバナセンダングサにアオスジアゲハが吸蜜に来ていました。翅がだいぶぼろぼろになっています。でも、水色が綺麗ですね。

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近くにはミヤマアカネがいました。

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