廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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久しぶりに虫を調べてみました。今年は持病が再発したり、風邪をこじらしたりとろくなことがなかったのですが、ようやく少し集中できるようになりました。今日の対象は昨日写真を載せたこのハチです。

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マンションの廊下で2018年12月21日に見つけたこのハチです。翅脈からヒメバチ科であることが分かったので、亜科の検索をしてみました。今回は次の本に載っている検索表を用いました。

Henri Goulet and John T. Huber (Editors), "Hymenoptera of the world, an identification guide to families", Research Branch, Agriculture Canada (1993). (ここからpdfをダウンロードできます)

ヒメバチ科の亜科の検索は大変で、これだけで一仕事です。検索の結果、チビアメバチ亜科になったのですが、その過程を写真で示してみたいと思います。

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この本のハチの検索は一項目だけで3−4項目を調べないといけません。それでこんなに長くなりました。なお、翻訳についてはいつもお世話になっている"Information station of Parasitoid wasps"の「形態用語辞典」を利用させていただきました。この間購入した電子辞書とこの「形態用語辞典」、それに、アルクの"英辞郎 on the WEB"があるとほとんどの用語が調べられてなかなか快適です。チビアメバチ亜科に至るには実は、全部で13項目あったのですが、長いのでとりあえず半分だけ出すことにしました。赤字は調べることができなかった項目、青字は写真を撮り忘れた項目で、後の黒字はすべて写真で示すことができました。

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最初は全体像です。体長は4.5mm。折れ線で近似して測りました。そこそこの大きさのハチです。腹部末端に産卵管が見えるので、これは♀です。①は見るからにOKです。③については少なくとも腹部腹板第2,3節は膜質であることがこの写真でも分かります。対抗する項目は第2−4腹板が硬化するというものなので、たぶん、これでOKだと思われます。⑤もOKでしょう。

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次は翅脈です。翅脈の名称は"The American Entomological Institute"に載っているものを採用しました。この写真では、2m-cuがあることで②はOKです。⑤の鏡胞は確かにあります。鏡胞の形は菱形なのですが、⑦は「通常」だからいいことにしました。

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ついでに後翅の翅脈も載せておきます。

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これは背側から撮ったものですが、③はOKでしょう。

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これは腹部末端の写真です。がっちりした産卵管が見えています。④はごちゃごちゃ書いてありますが、この産卵管とは違うことが書いてあるのでOKだと思います。⑦もたぶん大丈夫だと思われます。

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次は頭部です。頭盾と顔面とは何となく違いが見えますが、明瞭な溝はありません。また、頭盾前縁には特に歯などはありません。従って、④はOK。⑦は顔面が強い凸面かどうか分かりませんが、たぶん、大丈夫でしょう。

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これは前伸腹節を写したものです。黄矢印で示したところに横向きの隆起線が見られます。それで、④はOKです。

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触角は途中で折れてしまったので、ついでに撮影しました。特に変わったところがなく、鞭節は28−2=26節でした。

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これは後体節第1節を背側から写したものですが、⑦はどうでもよいような項目です。

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前胸背板は撮りにくいので、斜め前から撮ったらやっと写りました。向かって右側は胸部、左側が頭部です。前胸背板の中央部には光沢があり平坦でした。で、⑤はOKです。続きは次回に回します。

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