廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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先日から手作り図鑑用にウスバカゲロウ科をまとめていたのですが、今日、だいたい出来上がって先ほどホームページにアップしました。その過程で、ホシウスバカゲロウはNemoleontini族Paraglenurus属に属していて、いろいろと面白い特徴を持っているので、顕微鏡写真を撮って検索をしてみました。一応、その結果をブログに出しておきます。

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ホシウスバカゲロウというのはこんな虫です。これは2015年8月12日にマンションの廊下で撮影したものですが、翅に独特の模様があるので、見るとすぐに分かります。今日は標本箱に入っている標本で検索を試みました。この個体は1998年8月14日に採集したものです。この頃は蛾の標本を作っていたときで、毎朝、出勤前にマンションの廊下を回り、10数匹の蛾を捕まえてきては出勤前に展翅をしていたころです。蛾以外にもいた虫は片端から展翅をしていたので、ウスバカゲロウの標本もいくつか残っています。

S. Sekimoto, "Review of Japanese Myrmeleontidae (Neuroptera)", Insecta Matsumurana, Ser. Entomol. New Series 70, 1 (2014).(ここからpdfが直接ダウンロードできます)

検索にはこの論文に載っている検索表から、翅脈や外部形態だけを抜き出した検索表を作って検索をしてみました。

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この5項目を調べると、ホシウスバカゲロウであることを確かめられます。これを写真で確かめていきたいと思います。

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これは前後翅の写真です。①、③、⑤はいずれも赤矢印で示したところを見ると分かると思います。特に③はNemoleontini族の特徴です。

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次は前翅基部の写真です。特徴的なのは1Aと2Aが最初接近して平行に走り、やがて2Aと3Aが融合し、また、分かれます。今まで見た種とは融合している部分がやけに長いことに気が付きました。

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私にとってはこの写真がやや衝撃的でした。後脚の脛節末端にある距刺の長さがこの間調べたコカスリウスバカゲロウではTa4程度まで伸びていたのですが、これはせいぜいTa1と同じくらいの長さです。刺が長いというより、跗小節の長さが短いというのが正しいですが・・・。また、Ta5の腹側には黒い短毛が密生しています。これも検索表に書かれている通りでした。ということで、すべての項目が確認されたので、これはホシウスバカゲロウで間違いないと思われます。

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ついでに撮った写真も載せておきます。これは前胸背板を撮ったものです。頭頂は暗褐色で艶があります。

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次は腹部末端を横から撮ったものです。かなり複雑なので♂かなと思ったのですが、先ほどの論文の絵を見るとまさに♀と同じ構造をしていました。ついでに各部の名称を調べようと思ったのですが、どうもはっきりしません。

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論文には腹面から見た絵も載っていて、各部の名前が書かれているのですが、毛が邪魔をして細部はほとんど分かりません。腹部末端は難しいですね。

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