廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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この間からシラホシゾウムシ類がマンションの廊下に出てくるのですが、いつも名前が分からなくて困っていました。そこで、先日、1匹を捕まえてきて、「原色日本甲虫図鑑IV」に出ている検索表を使って調べてみました。この検索表には、シラホシゾウムシ属(Shirahoshizo)が6種が出ています。これは、日本産ゾウムシデータベースに出ているShirahoshizo属7種のうち、ヤマトシラホシゾウムシを除く全種になります。

この間から見ているゾウムシというはこんなゾウムシです。

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翅に白い点が2箇所ずつ付いていて、よく見かけるゾウムシなのですが、名前調べにいつも困っていました。これに関係する検索表を、「原色日本甲虫図鑑IV」から抜粋引用すると次のようになります。

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結論からいうと、この種だと断言できなくて、赤字で書いた部分が可能性のある種になり、さらに、この中ではニセマツノシラホシゾウムシが一番可能性が高いかなと思っています。

上の検索表に関連する部分の写真を載せます。

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Fig.1は全体像を示しています。体長は5.5mmでした。頭の後ろで前脚が付いている部分が前胸、左右の上翅の付け根にある部分が小盾板です。まず、①は第1-5間室に小突起があるかないかという点ですが、間室はFig.1に示すように、点刻列と点刻列の間の部分を指します。内側から順に番号が付けられています。Fig.2は中央の拡大図ですが、特に小突起は見えません。そこで、②にいきます。

②は腹部第3,4節にある点刻列が何列かということですが、Fig3に示すように、はっきりしたものが腹部の各節に1列、崩れたようになってつながっているのが1列の計2列(黄色の矢印)になります。それで、③に進みます。ここからが微妙になります。

③の初めの項目は小盾板に光沢ある中央隆起条があるかという点ですが、Fig.2の黄色の矢印で示すようにあるといえばあります。また、次の項目は前胸の後半は両側平行ということですが、Fig.1に示すように平行と言えば平行です。最後の後脚の腿節についてはFig.4に載せてありますが、後でまとめて論じることにします。

従って、この結果からニセマツノシラホシゾウムシで良さそうですが、中央隆起条についても、前胸の後半が平行かいう点についてもあやふやな感じです。仮に、これがNOということになると、④に進みます。④に書いてあるような多数の小灰色紋はないので、⑤に進みます。ここからは、後腿節の形状の比較により、マツノシラホシゾウムシかコマツノシラホシゾウムシのいずれかを決めるということになります(交尾器についての記述は除いています)。

従って、交尾器によらなければ、結局、後腿節の形状により3種を区別しなければならないことになります。後腿節の形状は図鑑に描かれていました。これをトレースし、3種を重ねあわせました。さらに、Fig.4の写真から後腿節の部分の輪郭を抽出して、重ねると次のような図になりました。

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赤、青、白の線はそれぞれニセマツノ、コマツノ、マツノの腿節の形を、黄色の矢印の部分2箇所が合うように重ねたものです。これに、Fig.4の後腿節の輪郭を重ねてみました。黄色の点線がそれです。どれともピタリと合っているわけではないのですが、検索表にあるように、突起〈下の部分)から基部(右側)へ行く部分の形状が重要であるとすれば、ニセマツノがもっともよく合うような気がします。

ということで、小盾板の隆起条、前胸の形状、および、後腿節の形状から、非常にあやふやなのですが、今回の個体はニセマツノシラホシゾウムシではないかと推定されました。♂の交尾器はもう少し形の変化が明確なので、もっとはっきりと分かるかもしれませんが・・・。

ゾウムシの検索をしてみた感想としては、あいまいな表現が多くて、調べたい個体だけを調べたのでは判断がつかないことが多い気がしました。違う種類の標本を用意して、それと比較して初めて分かるかなという感じです。従って、今回ももやもや感がなくなりません。


廊下のむし探検 第250弾

第250回目の「廊下のむし探検」です。記念すべき250回目の表紙を飾る虫はこれです。

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蛾というと嫌いな方も多いと思いますが(実は私もその一人なのですが)、こうやってあらため見ると何か整った美しさを感じます。シャクガ科のオオシロアヤシャクです。ちっとも青くはないのですが、アオシャク亜科に入れられています。関東以西の山地に産するとのことです。図鑑は展翅をしたものが載せられていますが、実は、蛾の翅の模様はこういう風に止まった時に見せたい模様が作られているのだと思います。この蛾でも、特に、後翅を見ると、ちょうど円弧を描くように右の翅と左の翅の模様がうまくつながっています。

その他に見た蛾も紹介します。

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同じくシャクガ科のフタナミトビヒメシャクです。

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ゴマフリドクガが出てきました。昨年は4月30日でしたから、今年はちょっと早かったですね。

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オオトビモンアツバ(上)とトビモンアツバ(下)です。そのほか、春キリガではアカバキリガとシロヘリキリガが1匹ずついました。

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先日、うまく写せなかった虫がこの日もいました。今回はじっくりと写すことができました。通りすがりさんから教えてもらい、カッコウムシ科という奇妙な名前の科に属する虫だと分かりました。図鑑で調べてみると、ダンダラカッコウムシによく似ています。クロダンダラカッコウムシという近縁種もあるのですが、赤い部分があるので、おそらくダンダラの方かなと思っています。

なぜカッコウムシというのか気になったのですが、英語ではcheckered beetlesで「市松模様のある甲虫」でした。中国語では、まさに「郭公虫」だったのですが、残念ながら語源までは分かりませんでした。(追記:「郭公虫」の成名故事はこのサイトに書いてある感じですが、残念ながら途中までなのでよく分かりません。論文の一部のようです

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この間からいるゾウムシです。シラホシゾウムシ属のゾウムシであることは確かなのですが、それ以上はいつも分かりませんでした。今回は採集をしてきて、検索表を用いて調べてみたのですが、ニセマツノシラホシゾウムシかなぁというところまでで、やはりはっきりしたところまでは分かりませんでした。後で、苦心の様子を報告する予定です。

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体長2-3mmの小さなテントウです。いつも、ナミテントウの小さい個体かなと思っていたのですが、図鑑を見てみると小さなテントウも載っていました。フタモンクロテントウという種かもしれません。やはり調べてみるものですね。(追記:通りすがりさんから、フタホシテントウだと教えていただきました。他の小型種は背面に毛が生えているので、容易に区別できるとのことです

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これはコブヒゲカスミカメの♀だと思います。

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例によって名前の分からないハチ。

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それに、これはアサヒエビグモだと思います。

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このクモ、ハエトリグモだと思うのですが、昨年も4月に見て名前が分かりませんでした。さて、何でしょう。(追記:イワテハエトリだと思われます。ブログ参照

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