廊下のむし探検

このブログではマンションの廊下にでてくる「むし」の紹介とカメラを使ったちょっとマニアックな趣味を紹介します

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先日(9/22)、中学生と河原で虫取りをしたのですが、そのときに捕まえたバッタの名前を調べようとだいぶ前からもがいていました。でも、やっと検索ができ、マダラバッタ♀らしいことが確認されました。検索ついでに、バッタの各部の名称も調べてみたので、載せておきます。

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調べたのはこんなバッタです。体長は25mmちょっと。中型のバッタという感じです。中学生が捕まえたので、生態写真はありません。捕まえてからずっと冷凍庫に入れておいたのですが、ときどき取り出してきて調べていました。実際に検索をしてみると、検索表のうち、何か所か分からないところがあって、もんもんとしていたのですが、何とかクリアできて、バッタ科トノサマバッタ亜科マダラバッタになりました。

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まずは顔です。大きすぎて実体顕微鏡をはみ出してしまうので、かえって苦労しました。各部の名称は、「新訂原色昆虫大図鑑III」を見て書き入れました。

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横からです。

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それに口の部分を腹側から写しました。

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さらに胸の部分の腹側からの写真です。陥入孔とか、骨縫線とか知らない用語が出てきました。

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最後は腹部末端の構造です。これは♀みたいなのですが、「大図鑑」の絵が小さくて細部まではよく分かりません。それで、昔の本なのですが、次の本を参考にしました。

R. E. Snodgrass, "The Abdominal Mechanism of a Grasshopper", Smithsonian Miscellaneous Collections Vol. 94, No. 6 (1935). (ここからダウンロードできます)

私はSnodgrass氏の"Principles of Insect Morphology"(1935)という本をよく参考にさせていただくのですが、実に多くの本を書かれているので感心しました。もともと産卵管はこんなに開いていなかったのですが、冷凍庫から取り出したら、次第に広がってこんな格好になってしまいました。見よう見まねで名前を付けたので、間違っているかもしれません。

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次は翅の翅脈です。以前、イボバッタの翅脈を調べたことがあったのですが、バッタの翅脈の名前にはいつも苦労します。「大図鑑」にも少しだけ載っているのですが、知りたい部分が載っていません。イボバッタの時はいくつか最近の論文を見たのですが、どうもしっくりとこないので、結局、自分なりに名前を付けてしまいました。今回もそうしようかと思ったのですが、Snodgrass氏の別の本に載っていたので、そちらを採用させていただくことにしました。

R. E. Snodgrass, "The Thoracic Mechanism of a Grasshopper, and its Antecedents", Smithsonian Miscellaneous Collections Vol. 82, No. 2 (1929). (ここからダウンロードできます)

この方はすごいですね。いろいろな虫について詳しく調べておられて。私など足元にも及びません。

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これは前翅の基部です。翅脈に名前を付けるときにはまず基部を見ます。それから、C、Sc、R、Aの各脈の基部を見つけます。MとCu脈はRとA脈で挟まれたmedian plate (mとm') というところに起源にもつので、前側をM脈、後ろ側がCu脈というようにします。私も詳しくないので、はっきりとは書けないのですが、以前、ハエの翅脈で勉強をしたことがあったので、そちらの記事も参照して下さい。ただ、バッタの場合は二次脈が多くて、それでややこしくなっています。とりあえず名前をつけたものが上の写真です。M脈が途中からR脈とほとんど重なるようにして走っています。

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これはもう少し広い範囲で見たもの。

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さらに翅端側です。MとCuをどのように当てはめるかは議論が多いようで、それで「大図鑑」にはその辺りがぼかして書かれているのだと思います。

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次は後翅です。これもSnodgrass氏の本を参考にしました。R+Mと書いた部分はたぶん、二つの脈が合流しているというのではなく、二つの脈が平行に走っているのではと勝手に思っています。

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これはもう少し広い範囲で写したものです。i とj と書いた脈は二次脈という解釈の様です。というのはこの写真では i 脈が山になっていなくて、k 脈と共に斜面に存在するからではないかと思いました。A脈は基本的に山になるという原則を考えると妥当なのですが、この辺りの解釈は「大図鑑」とは異なっているようです。

ということで、検索の前に各部の名称をつけてみました。実は、この作業が一番大変です。でも、勉強だと思ってやってみました。

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