My opinions 浅田 茂 Shigeru-Asada

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薬液用テフロン(PTFE)ヒータの研究

ここで言うPTFE(テフロン)ヒータとは薬液加熱用ヒータの一種であり、下図の様な構造になっている。PTFEはハロゲンランプの光をほとんど吸収せずに透過させる、という特異な性質を利用したもの。接液部分がPTFEなので、どのような薬液の加熱にも対応できる。

また石英ガラス製ヒータの様に不純物の溶出も問題にならない。また割れる危険が少ないので薬液や超純水の重大な汚染もおこりにくい。

構造的には中心にハロゲンランプ→石英管→PTFE層→薬液層→PTFE層が同心円上に構成される。ハロゲンランプから出た光は石英,PTFE層ではほとんど吸収されずに素通りする。そして薬液に直接吸収される。吸収されなかった光エネルギーは、その外側のPTFE層を素通りして外部に逃げる。石英チューブはPTFEの強度の弱さをカバーするための構造。これがないと液圧でPTFEが変形し、ハロゲンランプに接触する。そうなると溶けて破損するため。

イメージ 1

下図はPTFEヒータの外カバー無しでの実験風景である。吸収する水の層が3mm以下なので、水がランプ放射熱を吸収する熱効率は75%弱となっている。約25%のロスは下写真を見れば分かるように光として透過して逃げている。

このままではカバーが無いので保護が十分ではないが、熱設計的にはこの方が安全。熱効率を上げるには、これを金箔やアルミ箔で巻けば熱効率90%台になる。しかしこの様な特殊ヒータに、そこまで熱効率を求めるべきかは疑問。用途の多くではこの程度で実用になるのではないか。

イメージ 2


①0.3L/minでの出口水温 測定結果
  入口水温9.3℃→出口44.3℃  ΔT=35.0K  ランプ 220v-995w(実測値)
  水に与えた電力P=4.2J/g/K×(300g÷60)g/s×35.0K=735J/s=735w
  従って熱効率はη=735w/995w=73.9%

②1.8L/minでの出口水温 測定結果
  入口水温9.3℃→出口15.1℃  ΔT=5.8K  ランプ 220v-995w(実測値)
  水に与えた電力P=4.2J/g/K×(1800g÷60)g/s×5.8K=730J/s=730w
  従って熱効率はη=730w/995w=73.4%


テフロン(PTFE)がハロゲンランプの光を素通りさせるのは、びっくりするほどすごい。フィンテック社の強力なハロゲンスポットヒータで加熱しても、ほとんど温度が上がらない。通常のプラスチックならすぐに焦げて火を吹くのだから、なかなか信じられないくらいだ。だから上記の様なインラインの薬液ヒータも考えられるし、投げ込みヒータも非常に有望だと思っている。

テフロン製の投げ込みヒータは以前から存在するが、液体への熱伝達はテフロンの中を熱が伝導していく構造だった。これでは単位面積あたりの伝熱量が少ない。多くしようとすればテフロンの内側の温度が上がるし、接液部では沸騰しやすくなる。

しかしハロゲンランプ+石英管+テフロン層の投げ込みヒータなら薬液への熱伝達は光がPTFEを素通りして薬液中に浸透する形で吸収,発熱が行なわれるので、単位面積あたり大きな熱エネルギーを与える事ができる。→20〜30w/cm^2

また石英ガラス製投げ込みヒータの様に破損の心配がほとんど無い→重大な汚染や漏電事故がおこりにくい。







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