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ここ一.二年の間、エンディングノートに記す一環として、自分史をまとめてみたいと思っていた。しかし相も変わらずぐずぐずしていて一向に着手せず、痒いところに手が届きそうでいて、届かない様な悶々とした気持ちがずっと続いていた。ところが今年の5月頃、偶然かつ幸いにも、あることが切っ掛けになって、やっと少しずつではあるが、自分史を書き始めることになった。
断片的ながらも自分の出生や、父母・祖父母のことなどから書き始めて、最近ようやく結婚直前の記録にまで稿を進めることができた。しかしながら今後、今日現在までの記録をまとめ上げる為には、まだまだ相当な月日と労力がかかりそうである。記憶が定かでないことも多いので推定をも交え、思い出し思い出ししながらの記述だから、しかも仕事や遊び・雑事のあいまを縫ってのことだから、筆の遅い私にとっては、これでも割合大変な作業なのである。その上、自分史だから本当の事を書くのは当然とは言え、関係する人が読んで迷惑や不快感を覚えるようなことは、出来るだけ避けたいと思うので尚更大変である。
あったこと・感じたこと・行動したこと等をある程度、時系列的に文章にしてみると、私の人生はほぼ一貫して、落ち着きが無く、主体性に乏しく、他者の考えや行為に左右されての判断や行動が多く、自分で真剣に考えた上でのそれらがほとんどなかったことに気付かされる。自分の心底から行動を起こすのではなく、外的要因を待ち、それに突き動かされて、やっと動く自分が常に在ったように思われる。たとえ自らの意志で決断し、行動することがあっても、それを最後まで遂行せず、途中で投げ出したり、逃げ出すことが多かったように思う。今でもそのパターンはほとんど変わっていない。私は物事を一人でじっくり考えて、その結論に基づいて継続的に行動することのできない、極めて飽きっぽくて、適当な性格だということがよく判る。その上、自分に確たる自身が無く、己の生きざまについての筋の通ったバックボーンとか、信念・信条といった、一生を貫く中心軸が何ら定まってないことも改めてよく分かった。
恐らくこのような性格を優柔不断というのだろう。私はまさに優柔不断な性格なのだ。
生まれてこのかた、特に社会に出てからというものは、いろいろなトラブル・事件・混乱・迷いの連続だが、その最も大きな原因の一つとして、自分の考え方や、性格・精神状態、即ち私の全人格がある。私の余りにもいい加減な低俗的人格が、それらトラブル等を引き寄せるべくして引き寄せてきたということが充分に考えられる。人格即人生だったのだ。自分の人格は自分の人生を写す鏡に他ならない、鏡は実に正直で公正である。
遅まきながら、これからは自分の人間たる所以を見つける為のゆったりとした楽しい旅を、生涯かけて続けたいと思う。自分の鏡を少しでも綺麗に磨きたいとも思う。自分の存在や考え方そのものが他者に迷惑をかけず、むしろ慰安を与え、自分にも他者にもいたずらにトラブルや不幸を呼び込ませない中心軸を見つけ、それを自分のものにし、それを他者と共に自然と分かち合うことができることを目標にしたいものである。できればその中心軸を捜し求めながら、仕事や遊びを通して地域社会と楽しく関わっていきたいと思う。
以上何だか内容が辛気臭くなってしまったが、これは今の私の偽らざる心境である。尤も、飽きっぽくていい加減な性格は裏を返せば、完璧主義的性格でもあり、又いろんな面で欲望や欲求が強く、自己中心的でもあるらしい。完璧主義者は挫折しやすく、自己中心主義者は結局、何も得られないと言われる。この辺りの事もよく考えて対処していかねばならないと思う。
平成二十一年九月二十五日
上記は関東在住の学生時代の友人達が大学卒業後に白馬に共同で別荘を持ち、白馬がスイスのサンモリッツにたとえられるとかで、彼らは今もサンモリッツ倶楽部という名称で親交を続けている。私も9月25日その定例会に招待されて茅野市の蓼科高原に行ったわけだが、何か一文を書いて持ってくるようにとのことだったので上記のような拙文をしたためたものである。
新幹線や特急を乗り継いで茅野市で下車、迎えの友人の運転で蓼科の某君の別荘へ向かった。関東から7人、関西から私1人、計8人で少し寒い庭で鍋を囲み、酒を飲み、歓談した。日付が変わった頃、建物の中に席を移して引き続き旧交を温めた。布団に入ったのは午前4時だった。彼らは変わってなかった。きちっとした目的を持って、自分の人生を前向きに充実して生きているように見えた。彼らの大方の話題は政治や経済、歴史、文学、音楽、交遊関係等々と多岐に渡り、無知な私はもっぱら聞き役だった。やはり彼らはむべなるかなである。私は彼ら仲間に少しでも関与していることに誇りを感じながら、彼ら一人一人と固く握手、再会を約して茅野駅を後にした。
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こんにちは
「エンディングノート」検索から来ました
エンディングノートは同じものじゃないかもしれませんが
これも何かのご縁と思いコメさせていただきました
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2009/11/3(火) 午後 9:26