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一瞬のうちに過ぎ去った2人の時間。
翔と楽しいひとときを過ごすことを想像していたのに、現実はとても厳しいものだった。
翔が自分のことなど眼中になく、恋愛に発展するのは絶望的だという実感。
それは、今日に限ったことでもない。
今までも、そうだった。
何回も経験しているのに慣れることができず、気持ちが落ち込む。
今回もだめかな……
海斗は、見えなくなるまで翔を見送ったあと力のない足取りで帰途についた。
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しかし、一緒に帰ったことがきっかけとなり、翔と海斗の仲は深まった。
あれから、翔とおしゃべりもしたし一緒に遊んだりもした。
「翔、一緒に帰らない?」
放課後、隣のクラスに行って翔を誘う。
親密な仲になった今では、お互い呼び捨てで名前を呼んでいる。
「ん。別にいいけどさ……」
放課後に、翔を誘って2人で一緒に帰ることが日課となっている。
翔も嫌な素振りをみせず、海斗に付き合う。
翔は、簡単に身支度をして、ぶっきらぼうにかばんを持って席から立ち上がる。
「海斗、帰ろうか」
「うん。一緒にいこ」
海斗は笑みをこぼした。
翔の長い腕にしがみつきたい衝動にかられたが、ぐっとこらえる。
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