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いつのまにか、帰宅途中の生徒たちが足を止めて、何事かと海斗を囲むようにして注目している。
この時間、帰宅する生徒たちは多い。
そんな状況のなかで、人目はばからず、それも翔の彼女の目の前だというのに告白してしまった自分が、心底いやになる。
「ふられちゃたんだよ、あいつ。ははッ。」
「ブサイクなツラで、翔が好きだってさ。身分をわきまえろってんだ」
ちらほらと野次馬たちのからかう声が聞こえる。
自分は、笑い者にされている……
周囲から聞こえる心無い言葉は、心臓を針で刺されたようにズキズキと痛む。
もういやだよ、こんなの……
「翔、ごめんッ」
海斗はたまらず、その場から逃げるように走り出した。
「海斗ー!」
背後から、翔の自分を呼ぶ声が聞こえたが、止まる気にはなれない。
とにかく、この場から逃げたい。
海斗は、足を止めることもなく学校から離れる。
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