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夕食を終えたばかりの海斗は、ベッドの上で仰向けになって考え込んだ。
翔と孝介の二人と別れてからも、ずっと翔の言ったあの言葉が頭から離れない。
「すでに他の誰かに愛されている」と。
一体誰が……俺のこと……
にわかに信じられない。
17年間、ずっと恋人なんてできなかった自分が、校内一カッコいいと言われる翔と恋仲になれただけでも奇跡なのに、さらに他の人に好意を寄せられいるなんて……今まで考えられなかったことだ。
それに、翔との出会いで、自信のようなものがうまれた気がする。
愛する幸せを感じ、愛する人と幸せを分かち合う喜びを経験し、それはいきいきとした力強い生気をみなぎらせ、自身の力の糧となっている。
少し前まで、塞ぎこんでいたときとは違って、今は充実した毎日だ。
愛する人のためなら、尽くすことだって苦にならない。
そんなこと、今まで考えもしなかった。
「愛は地球を救う……か」
いきなり話しが大きく飛躍して、自分でバカなことを考えてしまったと思わず顔が緩んでしまう。
でも、地球を救うなんて大げさかもしれないけれど、恋人ができてからは幸せな気持ちで満たされているし、愛する人に尽くしたい気持ちがあることは確かだ。
ただ、その幸せは残り数日間だけど……
緩んだ表情に、ふっと影を落とし寝返りをうつ。
「はぁ……」
ため息を漏らし、胸を押さえた。
翔と別れなくてはならないことを考えると、胸が締め付けられるようで苦しい。
また、翔の言葉が気になる。
「俺を好きになってくれている人がいるなんて……」
そもそも、翔はなぜそんなこと知っているのだろう?
その二つのことが頭から離れなくて、夜が更けても海斗は寝つくことができなかった。
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スゴク面白かったです!
1話から一気に読んでしまいました♪
文才ありますね☆
2009/3/16(月) 午後 5:33 [ sayaka ]
文才なんて……いえいえ、わたしなんてまだまだです。
誤字、脱字ありまくりだし……
それでも、読んでくれたのは嬉しいです。
ありがとうございます。
2009/3/17(火) 午前 11:04