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マンションの20階から見える無数の光は、煌々と大都会を照らしていた。 |
「素敵な夜景に踊らされて☆萌えガク」書庫の記事一覧
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https://blogs.yahoo.co.jp/futukabl/trackback/968620/1432237332話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
数分前、組長に会うなりすぐに言われたのが「お前には、組を去ってもらう」という言葉。 組の金を盗んだという汚名をきせられたのがくやしいのか、一樹が膝の上でこぶしを握り締めていたのが見えた。 「今回のことは、組として放ってはおけない。お前がかかわっているという噂が出たからには、お前には組を出て行ってもらうことにする」 再び、先ほどと同じようなことを話す組長に、一樹は納得のいかない様子だ。 「俺が組の金を盗んだわけではないと言っているのです。それがなぜ、俺が処罰を受けなければな
2009/5/24(日) 午前 0:02 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
33話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
外に出て太陽の光を浴びると、裕也は大きく息を吐いた。 緊張が解放されて、身体が軽くなった気がする。 「一樹、これからどうするの?」 「今、部下に調べさせている。じきに犯人はわかるさ」 そう言っているものの、一樹の顔には少し焦りの表情が見えている。 駐車場に停めてあった車に乗り込み、一樹のマンションへ向かう。 しばらくすると、ハンドルを握っている一樹が眉をしかめた。 「後ろの車、俺たちを尾行しているな」 驚いた裕也が後ろへ振り向くと、黒いセダンが、近
2009/5/27(水) 午前 1:22 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
34話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
メンテナンスもろくにしてないようで、コンクリートの壁は剥がれているし、ビル周りの雑草も伸び放題になっている。ひとけもなく全体的に廃墟感を漂わせている。 もしかして、一樹は誰にも迷惑をかけないようにわざわざここを選んだのかもしれない。 「あのビルの中で待ち伏せだ」 車を降りて、急ぎ足で建物の中へ入る。入り口のドアを押し開いたところで、尾行していた車がやってきた。 「何者なのか、確認してやる」 ビル内に入るなり、そう言いった一樹は裕也に目をやる。 「奥で隠れていろ
2009/5/29(金) 午後 8:29 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
35話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
しだいに男たちのどなり声が聞こえなくなり、変わりに苦しそうなうめき声が聞こえてきた。どうやら、かたがついたようだ。 裕也が恐る恐る柱の陰から顔を出して辺りの様子をうかがうと、三人の男たちがふらふらとよろめきながら立ち上がろうとしている姿が見えた。 「おぼえてやがれッ」 お決まりの捨て台詞を吐いて、三人組の男たちは一斉に逃げだしたが、一樹はやすやすと逃すようなことはしなかった。一人の、逃げ遅れた男の襟首を素早く掴み引っ張り上げる。 「逃がさねぇぞ」 襟首を掴まれ息の詰
2009/6/2(火) 午前 0:25 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
36話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
激しい乱闘のせいで、辺りはほこりが舞っている。 裕也はゆっくりと一樹に近寄った。 「唇、切れてる」 一樹の顔を見やると、唇が、こぶしで殴られたときに切れてしまったのだろうか、少し腫れた唇から出血しているのに気がついた。ポケットから取り出したハンカチを、そっと優しく創傷部に当てる。 「大丈夫?」 傷は浅く、たいしたことではないと分かっていたけれど、やはり好きな人がケガをしている姿を見ると心配といたわりの気持ちが湧きあがる。 それに、柱の陰でビクビクと震えていただけで
2009/6/3(水) 午前 1:10 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
37話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
マンションに帰ると、自分専用に与えられた部屋に入り、革張りの大きいソファーに転がりこんだ。 一樹は自分をマンションに送ったあと、用事があるからと言って組事務所に戻っていった。 身体が鉛のように重くのしかかり、まともに座っているのもつらい。崩れるように身体を横たわらせると、仰向けになって天井を見上げた。 天井のスクリーンには一樹の笑顔がおぼろげに映ったが、すぐに気持ちの引っ掛かりを感じて消えてしまった。 一樹の職業に不満が募る。ヤクザが職業といえるかどうか分からないけれども
2009/6/5(金) 午前 1:24 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
38話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
それから、どのくらいの時間が経ったのか分からない。 眠気に誘われ、ソファーの上でうとうととしていると、頭上に人の気配を感じてぱっと目を開けた。 「よぅ、寝てたのか」 自分の顔を覗きこんでいる一樹が、なんだか嬉しそうに声をかけてきた。 「…帰っていたんだ」 まだ、頭がぼんやりとしている裕也は独り言のようにつぶやく。 「今、帰ったところだ。めし、するか?」 そう訊いてきた一樹の顔には、笑みが浮かんでいる。 やたら表情が明るい一樹の様子に、なにかあったの
2009/6/9(火) 午前 2:18 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
39話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
口を割らなければ暴力をもって、強引に聞きだす。イスに座らせた相手の両手両足を動かないように紐で縛りつけて、殴ったり蹴ったりする場面を想像していた。映画でも、よくあるシーンだ。 ヤクザという人間は、口より先に手がでる輩だ。一般人のように、悠長に相手を説得して聞きだすことなんてしないだろう。 今回はどうのようにして玲二の手下から聞き出したのか、その手段を確かめたくて恐る恐る訊いてみた。 「そんなこと、よく聞きだせたよね。相手も、そう簡単には口を割らなかったんじゃない?いったいどうや
2009/6/9(火) 午前 2:19 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
40話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
「もういいよッ。そんなこと話さなくても!」 両耳を塞いだまま、ぶるぶると頭を振って叫んだ。 玲二に拳銃を突きつけられたことや、怖い人たちに尾行されたうえ乱闘騒ぎになったことの記憶がないまぜになってよみがえり、恐怖で身震いした。 自分で訊いておきながらも、一樹の、どのようにして相手を痛めつけ重要な情報を聞きだすか、みたいな話しに辟易してしまった。 毎度のことながら、腕力で物を言わせる風潮のあるヤクザ社会がつくづくいやになる。 今まで思い悩んでいたことが一気に爆発して、
2009/6/9(火) 午前 2:19 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
41話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
束の間の沈黙。部屋の空気が重く二人を包みだしたころ、裕也はぼそりとつぶやいた。 「別れよう……」 それは、なんの前触れもなくでた言葉だった。そんなことを言った自分に驚いてしまったが、取り消すにしても、もうすでに後戻りができないように思えた。 一樹は「え?」と、目を大きくした。 あまりにも唐突な裕也の言葉が信じられず、自分の耳を疑っている――そんなふうに見える仕草をして耳をかたむけさせた。 「今……なんて言った?」 「別れようと言ったんだ」 聞き返した一樹
2009/6/10(水) 午後 5:04 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
42話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
一樹が住む高層マンションを飛び出した裕也は、あてもなく夜の新宿をさまよい歩いていた。 ふらふらと力なく、足かせをはめられたような重い足を引きずって、一樹のマンションから離れていく。十数分歩くと、高々とそびえ立つ高層マンションの姿さえ見えなくなってしまった。 ばかなことを言ったという後悔が身体中に蔓延し、耳の奥では、一樹が最後に自分を呼び止めていた声がこだまのように鳴り響いている。 街の光も行き交う人々の様子も目に入らず、最後に言った言葉――一樹にさよならと言ってしまったことをひ
2009/6/13(土) 午前 7:53 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
43話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
「お前、こんなところでなにをやってるんだ?」 「べ、別に……」 突然ばったりとでくわしてしまい、動揺する気持ちを見抜かれないように冷静を装ったけれども、怜二にフッと笑われる。ばかにしたような笑いが腹立たしい。 かといって、感情をあらわにすることはできないけれど。 「まぁいい。おまえに話しがある。とりあえず車に乗れ」 裕也の素っ気ない返事を軽く流し、玲二が偉そうに命令する。「あれだ」と目で差した先には、黒塗りのベンツが路上に停めてあった。 どうやら、あの車に乗れ
2009/6/14(日) 午後 3:33 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
44 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
玲二の組事務所に無理やり連れて行かれた裕也は、落ち着かない気持ちで薄汚いソファーの上で縮こまっていた。 室内は事務所で使われているような飾り気のない棚が所狭しと並べられ、奥には麻雀卓が置いてある。 たばこのヤニで黄ばんだ壁は、つんとした異臭を放っていてめまいがする。 もちろん、あからさまに鼻を覆うことなどできるわけもなく、じっと顔をうつむかせ、どこへ向けていいのか分からない視線を自分の膝に向けていた。 玲二は、窓際に立って携帯電話でなにやら会話をしている。 そんな玲二の
2009/6/17(水) 午前 1:41 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
45素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
自分からさよならを言っておきながら、困ったときには助けを呼ぶ…なんてわがまますぎるのではないか。 どちらかといえば硬派な考えの持ち主の裕也は、困ったときだけ一樹の助けを求めるなんて、信念のないチャラチャラした男みたいで抵抗があった。 しかし、その一瞬のためらいが助けを求めるチャンスを逃してしまう。 「えッ!?」 人の気配を感じて慌てて見上げると、即座に腕が伸びてきて手に持っていた携帯電話を力強くたたき落とされた。 手から離れた携帯電話は勢いよく飛び、脇のスチール製の
2009/6/18(木) 午前 2:18 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
46素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
「そ、それはッ!」 「ああ、拳銃だ」 見下ろす玲二の冷たい視線を浴びた裕也は、金縛りにあったように固まった。 恐怖で顔がひきつる。 「お、俺を殺したらどうなるのか分ってるの?警察に捕まるだけだよッ」 喉に詰まる声を振り絞って強がってみせたけれど、玲二はふんと鼻を鳴らして跳ね飛ばす。 「そんな心配は無用だ」 「な、なんだってッ?」 「そのあとの段取りはちゃんと用意してあるってことだ。さっき電話していただろ。 あの電話は、海外へ高飛びする手配をしてい
2009/6/19(金) 午後 11:01 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
47話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
まさに絶体絶命。 玲二の引き金にかかっている指に、じわりと力がこもる。 もうだめだ。 手も足もでない状況にあがくことをあきらめ、裕也は死を覚悟して固く目を閉じた。 さよなら、一樹。 まぶたの裏で描いた一樹の姿に、2度目の最後の言葉を告げる。 そのとき、荒々しくドアが開き、聞き覚えのある声が室内を響かせた。 「そこまでだッ、玲二」 はっと目を開くと、ドアの前には堂々とした風貌で立っている男の姿。 信じられない光景に目をぱちぱちとまばたきさせるが
2009/6/26(金) 午後 8:18 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
48話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
一体なにがおきたのか。 裕也は、真っ白になった頭が現実を直視できずにいて、訳もわからないまま、ぼぅと立ちつくしていた。 室内は、たばこのヤニの臭いに混じって硝煙の臭いがたちこめている。 目の前には、仰向けになって倒れている一樹の姿。 玲二は拳銃を構えて、こちらに向けている。 銃口からは、白い煙。 そういえば、鋭い銃声が聞こえたような……。 除々に状況を理解すると、裕也は一樹の名前を大声で叫んで駆け寄った。 痛みで顔を歪ませ、左肩を押さえる一樹の手に
2009/6/28(日) 午前 0:49 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
49話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
「お前は、なにをやっているのかと聞いておるのだッ」 「お、俺は組の金を持ち出した一樹を……く、組に……ちゃんと返すように……」 組長の怒気を含んだ問いかけに玲二はすっかり青ざめているが、それでも、まだ嘘を突き通すつもりらしい。 組長が恫喝した。 「往生際の悪いやつめ。お前のやったことはすべて分かっているのだ。銃をおろせ。さもないと……」 組長が目で合図すると、周りの男たちが一斉に拳銃を抜いた。10丁ほどの銃口が、玲二を狙っている。 「あ、ああ……」 玲二
2009/6/29(月) 午前 0:16 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
最終話 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
濃厚で甘い空気が漂い、常夜灯のライトが寝室をほのかに照らしている。 クィーンサイズの大きなベッドに横たわっている一樹と裕也は、素っ裸になり火照った肌を密着させていた。 「本当にこれでよかったの?」 先ほどまで情熱的で燃えるような情事を重ねていた裕也は、快感の余韻に浸りながら一樹の胸の中でぽつんとつぶやくように訊いてみた。 「なにが?」 なんて答えればいいのか分からないと。まじまじと見つめる一樹の目がそう語っている。 「ヤクザをやめたことだよ。一樹がどう思ってい
2009/6/30(火) 午前 0:06 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]
あとがき 素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆ふつかのBL小説です。
素敵な夜景に踊らされて〜☆萌えガク☆が終わりました。 わたしにとっては、初のヤクザものです。 ヤクザ社会なんて全然知らない社会だけど、ちょっとだけwikiで調べて、あとは想像をフルに膨らませて書きあげてみました。 悪事は許さない、弱きを助け強きをくじく…みたいな強い正義感を持っている主人公の裕也と、ヤクザという闇社会に身を置く一樹の、相反する二人の恋愛物語。 そんなイメージで描いたつもり……。 ストーリーを考えていたときは、おもしろいお話しになりそうな気がし
2009/7/1(水) 午後 8:37 [ BL(ボーイズラブ)小説が好きなふつかです。 ]






おお☆新作1話目がUPされている〜!!
ついに始動ですね!今度はヤクザ物!?
刺激ありそう〜*><*
都会の描写が凄く鮮明で分かりやすいです!
雰囲気がオシャレでいい感じですね〜☆
全50話ですか?もう決まってるなんて凄い…。
期待しています!頑張って下さい☆
2009/4/3(金) 午後 10:02 [ - ]
さりげなく…1/50話なんて書いたのですが、
さすが、かいるさま。よく、お気づきで…
今回も50話までのお話しとなります。
都会派ヤクザ×高校生っていう感じです。
かいるさまも、がんばってください。
いつもいつも、励ましのお言葉をいただき感謝しています。
ありがとうございます。
2009/4/3(金) 午後 11:32
新しい小説始まったね♪♪
いやぁ〜wwww今後が楽しみですわ☆☆
てか、表現が上手いよね…どうしたらそんなに上手く書けるのですか?!!!
まぁその話しはおいといてっ((
じゃ!!これからもがんばってねぇ〜♪♪
2009/4/4(土) 午前 3:19 [ ネコ ]
ネコさま、応援ありがとうございます。
わたしの小説なんて、全然…まだまだですよぉ。
ただ、書くのが好きだから書いているだけで…
わたしは、絵が上手なネコさまがうらやましいです。
ネコさまも、がんばってください。応援しています。
2009/4/4(土) 午後 4:38