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普段と変わらない朝のはずだった。
裕也はいつものどおり、一樹の組の者が運転するBMWに乗りこみ家をでた。
午前7時。道路に走る車はまだ少ない。あと1時間もすれば渋滞が始まるだろう。
裕也は後部座席の背もたれにもたれかかり、目をこする。
眠い。
寝不足の原因はわかっている。
昨日の夜、いつものことだけど、遅い時間まで一樹と抱き合っていたせいだ。
自然と口もとが緩み、昨日の夜の幸せのひとときを鮮明に思い浮かべようと重いまぶたを閉じる。
交差点の信号が赤から青に変わり、裕也を乗せた車が走り出す。そのときだった。
信号を無視したダンプカーが、交差点の左側から勢いよくこちらへ向かってきた。突っ込んでくるダンプカーは、後部座席の窓にも映っていたが、目を閉じている裕也は気づかない。
突然、鉄が激しく擦れる音とタイヤの悲鳴をあげる音がして、激しい衝撃が車を大きく揺らした。
裕也は慌てて目を覚ましたが、なすすべはない。激しく揺れる身体がシートベルトに強く食い込み、痛みと恐怖で顔を歪ませる。
車の左側面に追突したダンプカーは、そのままBMWを十数メートル引きずってから止まった。
エンジンが止まった車から、シューシューとなにかの蒸気を噴き出すような音を聞こえる。
ダンプの開いたドアから出てきた運転手が逃走する姿を、裕也の目に映った。が、追いかける気力もなく。
突然の大事故に、数秒前まで幸せな思い出に浸っていた裕也は天国から地獄へと、恐怖のどん底に落とされたような気持ちになってガタガタと震えていた。
「…一樹」
遠くのけたたましい救急車のサイレンの音を聞きながら、恋人の名前をぼそりとつぶやいた。
・+☆+・
15/50話
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わぁ。大変なことが。続きが読みたくなるぅ。やっぱり私も再考して書きます。頑張ります。
2009/4/25(土) 午後 7:43 [ 1 ]
こちらへのコメントありがとうございます。恋敵考えてみます。さすがです。ふつかさんみたいに文才はありませんが書いてみます。妄想してみます。ありがとうございます。
2009/4/25(土) 午後 9:47 [ 1 ]
わぁぁ!久しぶりに来てまとめ読みしたら///
続きが気になる><やっぱふつかさんスゴイですね〜★
また時間があったらきま〜す^q^
2009/4/26(日) 午後 2:25
sayakaさま☆
いつも来てくれてありがとうございます。
こんなつたない小説(誤字脱字多いし…)なのに、続きが気になるなんて言われちゃうと、すごく嬉しいです。
ありがとうございます。
2009/4/26(日) 午後 3:21