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外に出て太陽の光を浴びると、裕也は大きく息を吐いた。
緊張が解放されて、身体が軽くなった気がする。
「一樹、これからどうするの?」
「今、部下に調べさせている。じきに犯人はわかるさ」
そう言っているものの、一樹の顔には少し焦りの表情が見えている。
駐車場に停めてあった車に乗り込み、一樹のマンションへ向かう。
しばらくすると、ハンドルを握っている一樹が眉をしかめた。
「後ろの車、俺たちを尾行しているな」
驚いた裕也が後ろへ振り向くと、黒いセダンが、近すぎず遠くすぎずの絶妙な車間をとって、ぴったりとあとについてきているのが見えた。尾行なんてドラマだけの話かと思っていた。
後ろに付いている、セダンを運転しているドライバーの顔を確認しようとしたとき、思わず目があってしまった気がして慌てて顔を前に向けた。
この車のガラスには、黒いスモークのファイルムが貼ってあるから、外から中の様子は見えないはず。だけど、自分たちを狙って尾行しているかと思うと、顔を確認することさえ身の危険を感じてしまう。
「もしかして、玲二の手下?」
「たぶんな……」
一樹は、アクセルを踏みこんで車を加速させた。
裕也たちの乗った車は、右に曲がったり左に曲がったりと頻繁にコースを変えるが、黒いセダンは執拗に追ってくる。
「しつこいやつらだ」
舌打ちをして、いらだった様子をみせた一樹は、車を左折させて狭い裏道にはいると、そこで乱暴にぎゅっとブレーキを踏んだ。
急ブレーキのせいで、前のめりになったしまった。前かがみのような格好になって、自分の足先を見つめることになってしまった裕也が、そっと顔を持ち上げると、車の前方に古ぼけた雑居ビルが建っているのが見えた。
・+☆+・
33/50話
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うわー。どんな展開になるんですか?楽しみです!!!
2009/5/27(水) 午後 7:44 [ 893 ]
893さま〜☆
廃ビルで追っ手と一樹の取っ組み合いになりますが……
文章がうまく書けないです。
それに、なんとかして裕也を活躍させたい。
う〜ん、こまった。
お話しの内容も、萌えから遠ざかっているし……
BL小説を読みにこられている人に、申し訳ないと思っています。
コメありがとうございました。
2009/5/27(水) 午後 11:22
裕也を活躍。。。そっか。。。そうなるんですね。萌えも読みたいですが、この先の展開も気になります。ゆっくり待っていますので、焦らずに。。。なんて私が言うのもなんですが。。。
2009/5/28(木) 午後 7:30 [ 893 ]
893さま〜☆
コメありがとうございます。
そうですね、
ゆっくりと、お話を進めていきたいと思います。
2009/5/29(金) 午後 8:35