|
「信長……」
落ち込む信長に声をかけてやりたかったけれど、元気づけさせてやる気の利いた言葉が見つからない。
二人の重い空気を抱えながら、夜は更けていった。
朝、目が覚めると、昨日の出会いが夢の出来事のように思えた。
寝起きのはっきりしない頭でベッド脇に目をやると、床に敷いてあったはずの布団がすでにたたまれている。
昨日の夜、信長にベッドを譲ろうとしたけれど本人はかたくなに遠慮して。
根負けした真は仕方なくいつも使っているシングルベッドで、そして信長は床に敷いた布団で寝たのだ。
誰もいない布団を焦点の合わない目でぼぅっと眺めていると、しだいに意識のほうも目を覚まし、真は慌てて飛び起きた。
「信長ッ?」
そうだ。昨日、信長に会って。
真は、パジャマを着たまま部屋を飛び出した。
「信長、どこにいるの?」
どこにも行かないで。
どうしてだかわからないけれど、信長と別れたくないという気持ちでいっぱいになり、家中の部屋という部屋を探してまわる。
すると、脱衣所からなにか音がして真は急いで向かった。
「信長ッ!」
脱衣所のドアを勢いよく開けると、顔を洗ったばかりなのか、タオルで顔を拭いている信長が立っていた。
真が前触れなくドアを開けたというのに、信長は落ち着いた様子で笑顔を見せた。
さすが、織田信長というべきか。度胸がすわっている。
「よぅ、真。おはよう」
「え、あ…おはよ……」
真のほうがまごついて、ぎこちない挨拶を交わす。
よかった。信長、いたんだ。
ほっと安心すると、今度は、大げさに取り乱していた自分の姿を思い出して心が揺れ動いた。
・+☆+・
7/50話
□□
□□□
□□□□
これまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。
1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。
|
ワー恋の予感!!!いいないいな!!!ワクワクです!
2009/7/16(木) 午後 11:49 [ 893 ]
ただいま、大幅に小説の内容を変更しています。
BLなのに、全然ラブがない…
893さんのコメントには、励まされます。
コメありがとうございました。
2009/7/17(金) 午後 10:46