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「でもさ、まさむくん。俺と話ししたことなんて、あまりないじゃん。それなのに、どうして俺と付き合いたいわけ?」
克己とまさむは同じクラスメートだけど、実際会話を交わしたのは少ない。友達っていうことでもないから、呼び捨てじゃ失礼だろうと思ってくん付けで訊いてみた。
「克己くんの優しいとこが好きで……顔も俺の好みだし……お願いします、付き合ってください」
俺の顔?俺の顔よりまさむのほうがいい顔にきまっているだろ。
まじめそうで知的な顔のまさむが、品がなく頭のレベルも低そうな自分の顔が好みだと言われ、克己は苦笑してしまった。
しかし、どうやら相手は大まじめのようだ。
まぁ、優しいっていうのは当たっているかもな。
「でも、まさむくんとあまり話したこともないし……」
「そ、それは、これから二人で仲良くなっていけばいいじゃないかな。付き合えば、克己くんと話しする機会も増えるわけだし……だから、あの……お願いしますッ」
まさむは、慎重に言葉を選んで話す。
なんとか克己に気に入ってもらおうという想いがひしひしと伝わる。
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