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恭介先生は疑りの表情を見せて、克己に顔を近づけた。
「へー、そうなのか?先生は、お前のことは好きだぜ」
「えっ?」
恭介先生の口から意外な言葉が出て、思わず固まってしまった克己。
あまりにも信じられない言葉に、自分の耳を疑ってしまう。
「克己、よく聞くんだ。俺は……お前が好きだと言ったんだ」
恭介先生は、理解できなくて固まってしまっている克己に、繰り返して言った。
「どうして……先生が俺のこと……?」
恭介先生に好かれる理由が分からない。勉強も、たいした成績でもないし、普段品行品性な生徒でもない。
一体なぜ?
克己の頭に疑問が湧く。
「先生はな、克己の優しさの惚れたんだ。いきがっているときもあるけど、ホントは優しい奴だってことは知っている」
突然のことにポカンとしている克己に、先生が笑う。
「まあ、顔も先生の好みだけどな」
恭介先生は、ソファーから立ち上がり克己の隣に座った。
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