|
自宅に戻り、2階へと上がる。
帰るあいだもずっと、恭介先生のことを考えていた。
先生が俺のこと、好きなんて……
背も高く顔も悪くはない。教師という立場から、案外付き合うには面白い相手だとも思う。
ただ、世間様はそれを許さないだろけども。
それに今の俺の恋人は……まさむだ。それなのに、教師にうつつを抜かしていれば、まさむに悪い。
自分の部屋のドアを開くと、そのまま倒れるようにベッドに転がりこんだ。
「はぁ」
少しでも、恭介先生に心が動いてしまった自分に嫌悪して、大きく息を吐いた。
「まさむ……今頃、どうしてんだろ?」
そのとき、克己はふっと笑みを零す。
こんなときに、まさむのことが頭に浮かぶなんて、やっぱり俺はまさむのことが好きなんだな――と、改めて感じたからだ。
そんなとき、携帯電話の着信を知らせるランプが光った。メールだ。
誰からだろ。
携帯電話を手に取り確認すると、まさむからのメールだった。
内容は、俺が恭介先生に呼ばれて心配していた、ということが書かれていた。
あいつは、俺のことを心配してくれているのか。
克己は、まさむからきたメールが嬉しくて、今日みたいなことは絶対にしないと心に決めた。
|