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「好きな人ができれば」ってことは、逆に言うと今は好きな人がいないってこと?
にわかに湧きだすトキメキ感。
海斗は、自分より背の高い翔を見上げ、改めてまじまじと見つめた。
やっぱりカッコいい。
俺と大違いだ。
翔の容姿に一目ぼれしてしまって、ほんわりとした目で見とれてしまう。
「俺の顔、ヘンかな?」
翔が、気恥ずかしそうに笑った。
「い、いや。全然ヘンじゃないよ。そ、その反対だよ。カッコいいなぁなんて……思ったりして。ハハ」
慌てふためいた海斗は、それをごまかすように無理やり笑みを浮かべる。そんな海斗の姿がおもしろかったのか、翔は笑う。
「ハハ。キミ、おもしろいね。よかったら、名前教えてくれないか?」
「お、俺?俺は海斗……っだよ」
激しく動揺している最中に突然名前を尋ねられて、言葉をつまらせてしまう。
おかしなヤツだと思われちゃったかな?
そんな心配が、頭を横切る。
「俺の名前は、知ってるね?佐伯翔っていうんだ。よろしく」
「うん。こちらこそよろしく」
海斗は気持ちを浮つかせながら、翔と軽く握手をする。
「じゃ、俺、戻るから」
「定期入れ、拾ってくれてありがとう」
海斗は、足取り軽く自分の教室へ戻った。
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