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放課後、学校が終わり自宅に帰るときだった。
校門の前で2人の男子生徒が手をつないで帰っていく姿が見えた。
肩を寄せ合い、仲むつまじく並んで歩く2人の姿がとても羨ましく思う。
思わず、2人の明るい話し声に聞き耳をたててしまう。
「克己くん、今から僕の家にこない?」
「どうせまた、勉強しろとか言い出すんだろ?まさむの勉強好きにはかなわないよ。ったく、この優等生め!」
2人は、じゃれあいながら楽しそうに帰っていく。
そんな2人の様子を横目で見やり、足を止める。
あの人たちぐらいに、翔くんと仲良くなれたらいいのに……
なんとなく寂しくなってしまう。
これまで、恋人と付き合った経験はない。過去には、好きになった人もいたし、「いい人ね」なんて言われたこともあったけれど、恋愛に発展することは一度もなかった。
それもこれも、この顔のせいだ……
「ちくしょうッ」
海斗はやけっぱちになって、道端に転がっている小石を思いっきり蹴った。
一度でいいから、好きな人と楽しく一緒に過ごしたいという願い。
翔くんと一緒にいれたら……どんなに楽しいだろ……
恋人同士の2人を目の前にして、自分と翔をだぶらせて見てしまう。
翔がそばにいてくれたら……という切ない願いで胸をいっぱいにさせながら、ぽつんと1人たたずむ海斗。
すると、突然背後から呼びかける声がした。
「あれ?海斗くんじゃない」
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