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春菜のことを思い出した。
信長の言ったことはもっともなことだ。
いつまでも、胸のなかに好きな気持ちを抱いているだけでは、なんの進展もないだろう。
机ひとつ挟んだ同じ列の席に座っている春菜のほうへ視線を移す。
行儀よく椅子に座り、熱心に先生の話に耳を傾けて懸命にノートに書き込んでいる春菜の姿をうっとりした目で見つめる。
相変わらず、きれいだ。
ため息がでるほど眩しくて、沈んでいた心がぱっと花を開いたように明るくなる。
同じ教室にいるだけで自分の心を癒してくれる、憧れの女子。
そうさ、僕は春菜さんと同じ空気を吸っているんだ。
ふと、そんなことが頭に浮かんべてしまって、真の顔がかっと熱くなった。
ば、ばかッ!そ、そんなこと考えるなんて。まるでヘンタイじゃないかッ。
真は勝手に暴走はじめた頭をなんとかして静めようと、慌てて頭から春菜の姿を消そうとした。しかし、すぐに真の心が大き
く乱された。
真の強い視線に気づいたのか、鉛筆を持ったままの春菜がこちらに振り向いて、ばったりと視線が合ってしまった。
・+☆+・
12/50話
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