美男子に憧れて〜☆萌えガク

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自分の席に戻ると、椅子に座り先ほどのことを思い返していた。

校内一カッコいいといわれている翔と会話を交わしたことや握手したこと。

他人から見れば、たいした事ではないかもしれないけれど、海斗にとっては思いがけない出来事で、自然と気持ちが高ぶってしまう。

机に置いた手のひらを、じっと見つめる。

軽く握手しただけなのに、翔の肌に触れた手のひらの感覚が忘れられない。

翔くんの手のぬくもり……

心の奥から、じわりと暖かいものがこみ上げる。

「ハハッ」

嬉しさと、照れくささが混じった笑いで顔を緩ませる。

胸がドキドキと高まり、翔の笑顔を思い出すと幸せな気持ちで心がいっぱいになる。

そんな自分の気持ちに、もしかして……という思いが頭に浮かぶ。

俺、翔くんのこと……好きになっちゃたのかな。

ときめく胸の中で高ぶる甘酸っぱい感情に、自分が恋をしていることに気がついた。


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「好きな人ができれば」ってことは、逆に言うと今は好きな人がいないってこと?

にわかに湧きだすトキメキ感。

海斗は、自分より背の高い翔を見上げ、改めてまじまじと見つめた。

やっぱりカッコいい。

俺と大違いだ。

翔の容姿に一目ぼれしてしまって、ほんわりとした目で見とれてしまう。

「俺の顔、ヘンかな?」

翔が、気恥ずかしそうに笑った。

「い、いや。全然ヘンじゃないよ。そ、その反対だよ。カッコいいなぁなんて……思ったりして。ハハ」

慌てふためいた海斗は、それをごまかすように無理やり笑みを浮かべる。そんな海斗の姿がおもしろかったのか、翔は笑う。

「ハハ。キミ、おもしろいね。よかったら、名前教えてくれないか?」

「お、俺?俺は海斗……っだよ」

激しく動揺している最中に突然名前を尋ねられて、言葉をつまらせてしまう。

おかしなヤツだと思われちゃったかな?

そんな心配が、頭を横切る。

「俺の名前は、知ってるね?佐伯翔っていうんだ。よろしく」

「うん。こちらこそよろしく」

海斗は気持ちを浮つかせながら、翔と軽く握手をする。

「じゃ、俺、戻るから」

「定期入れ、拾ってくれてありがとう」

海斗は、足取り軽く自分の教室へ戻った。


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「定期入れの写真……翔くんの彼女?」

気になった海斗は、思わす訊いてしまった。

いきなり初対面の人に、そんな質問するのは失礼なことだ。

口に出してから「しまった」と思ったけれど、もう遅い。

「彼女……か」

なにか不機嫌な顔になってボソリとつぶやく翔に、海斗はあわてて弁解する。

「ご、ごめん。写真は見るつもりじゃなかったんだ。ただ、誰の落し物なのか確認するつもりで。それで、女の子の写真があったものだから……いや、その、翔くんの彼女かなぁなんて思ったりして……決して悪気があって訊いたんじゃ……」

「いや……いいんだ。別に、それで怒ってるわけじゃないんだから」

「え?」

海斗が懸命に言い立てるところに、翔が遮るように言う。それが意外にも自分の思いとは違ったことだったから、海斗は開いた口が塞がらず、ポカンとしてしまった。

えッ、機嫌を損ねているわけじゃない?

じゃ、さっき見せた不機嫌そうな顔は……?

「写真の子とは……別れたんだ、転校する前に。今、それを思い出して、少し悲しくなっちゃって」

翔は、少しのあいだ表情に陰りを見せていたけれど、すぐいつもの明るい表情を取り戻す。

「だから、海斗くん。気にしなくていいよ。別に海斗くんに、怒っているわけじゃないから」

「でも、写真を持ち歩いているってことは……まだ、その子のこと、好きなんじゃ?」

「まあね。まだ、吹っ切れていないことは確かさ。もしかしたら新しく好きな人ができれば、忘れることができるかもね」

翔の言葉に、ドキンと心臓が大きく脈を打った。


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教室を見渡して、翔を探す。

いたッ。

教室の窓際で、同じクラスメートたちと会話をしている翔を見つけた。

海斗は、翔に近づいて、クラスメートたちの間を割りこむようにして、遠慮がちに拾った定期入れを差し出す。

「あのぉ。翔くん、これ……」

「それは……俺の定期入れ。どこで、それを……?」

「僕の教室前の廊下に、落ちてたんだ」

「ありがとう」

翔は、愛想のよい笑みで定期入れを受け取る。

近くで見ると、なおさら翔の整った顔と自分の醜い顔の違いに思い知らされる。

カッコいい人だ……

栗色のやわらかい髪に、ぱっちりとした目。そして、控えめに形作られている薄い唇などが、小顔の中にバランスよく配置されている。

彼女の1人や2人、いても不思議ではない。そう思ってしまうほど、モテる顔つきだ。

なるほど……

先ほど見た、拾った定期入れにしまわれていた写真の女の子。

あの子は、翔の彼女なのか?


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授業が終わり、トイレに行くつもりで教室を出たときだった。

海斗は、廊下の床に黒い定期入れが落ちていることに気がついた。

「誰のだろ?」

足を止めて、拾ってみる。

何気なしに二つ折りにされているケースの中をのぞくと、通学用の定期と写真が一枚、はさんであることがわかった。

写真には、知らない女の子。海斗と同年代ぐらいの、かわいい女の子だ。

クリアケースの中にしまわれている、写真の女の子はこちらを見てニッコリと笑っている。実際はカメラに向かっての笑顔なんだろうけど。

そんなこと、頭では分かっているけれど、女の子にモテない海斗にとっては、自分に微笑みかけているような錯覚に陥ってしまう。

かわいい子だな…

にやついた気持ちでよくよく観察すると、ケースの角には持ち主らしい男の名前。

「佐伯翔(さえき しょう)……」

先ほど教室から見ていた、隣りクラスの転校生だ。

届けてあげよう。

海斗は、拾った定期入れを持って隣りのクラスへ向かった。


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