美男子に憧れて〜☆萌えガク

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

いつのまにか、帰宅途中の生徒たちが足を止めて、何事かと海斗を囲むようにして注目している。

この時間、帰宅する生徒たちは多い。

そんな状況のなかで、人目はばからず、それも翔の彼女の目の前だというのに告白してしまった自分が、心底いやになる。

「ふられちゃたんだよ、あいつ。ははッ。」

「ブサイクなツラで、翔が好きだってさ。身分をわきまえろってんだ」

ちらほらと野次馬たちのからかう声が聞こえる。

自分は、笑い者にされている……

周囲から聞こえる心無い言葉は、心臓を針で刺されたようにズキズキと痛む。

もういやだよ、こんなの……

「翔、ごめんッ」

海斗はたまらず、その場から逃げるように走り出した。

「海斗ー!」

背後から、翔の自分を呼ぶ声が聞こえたが、止まる気にはなれない。

とにかく、この場から逃げたい。

海斗は、足を止めることもなく学校から離れる。


□□
□□□
□□□□

これまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。

1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。

「お、俺……翔に言いたいことがあって……」

顔をうつむかせて、ぼそりとつぶやく。

じわじわと溢れる冷たい涙が、海斗の頬につたう。。

「いいたいこと……?」

「そうだよッ。俺……俺、翔のことが好きなんだよッ。愛しているんだよッ。いつも、翔のこと想って…抱きしめられたくて……それなのに……それなのに……」

まだ、彼女と付き合っていたなんて……


くやしさのあまり、ぐっと強くまぶたを閉じる。

それでも、止まることのない涙は海斗の頬を濡らしていく。

「海斗……」

「だって……翔に好きな人いないと思ってたから……彼女がいるって言ってくれたら……こんなに、翔を好きになることなかったかもしれないのにッ」

身体を震わし唇を噛む。

もしかしたら、自分に振り向いてくれるかも……なんて甘い期待はあった。でもそれは、恋人がいないっていうことが前提のはず……

恋人がいるのなら、振り向いてくれるチャンスもなかったわけだ。

自分が勝手に、翔を好きになっていたことがすごく惨めに思える。


□□
□□□
□□□□

れまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。

1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。

今日、好きだと伝えたい。

このままなにもせず帰るのは、心にわだかまりが残ってしまう。

「よし、俺も学校へ戻ろう。今日こそ、翔に俺の気持ちを伝えるんだ」

意を決した海斗は、翔のあとを追いかけた。

軽く息を弾ませながら学校に着くと、校門の前で立っている翔の姿が見えた。

「しょ……ん?」

呼びかけようとしたけど、慌てて口を閉じる。

翔のすぐそばには、かわいい女の子の姿。

あの子は……?たしか、写真の……

翔に寄り添っているのは、定期入れにしまわれていた写真の女の子――たしか、翔の昔の彼女のはず。

「なんで……?あの子が?」

別れたはずの彼女が、現実には翔と仲良くべったりとくっついている。それも、すごく楽しそうに。

彼女と別れたっていうのは、嘘だったのか。そう思うと、裏切られたような気持ちで涙が出そうになる。

腕を組んで楽しそうな2人の様子を目の当たりにすると、ぎゅうぎゅうと胸が締め付けられるようで息苦しい。

「翔ッ!」

たまらず、喉の奥から搾りだすように大声で叫んだ。

「海斗……なぜ、ここに?」

ハッと顔を向けた翔は、茫然自失で立ちすくんでいる海斗の姿に驚く。


□□
□□□
□□□□

これまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。

1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。

思い切って告白しようとしたとき、翔の携帯電話のバイブが震えた。

「悪い、海斗。ちょっと待ってくれ」

海斗の話しを遮って、翔は電話をとる。

もぅッ。こんなときに電話がかかってくるなんて……

大事なときに、タイミング悪くかかってきた電話が腹立たしい。

手短に話しを終えて電話を切った翔は、なにやら申し訳ない様子。

「海斗、ごめん。俺、ちょっと学校へ戻るよ。急に用事ができてしまって、戻らないといけないんだ」

「え!そうなの?」

「先に帰っててよ。俺は、今から学校へ戻るから」

くるりと踵を返し、駅と反対方向に向かって歩きだす。

「ちょっと、翔ッ」

急な事の成り行きについていけない。

翔は何も言わず、呼びかけに軽く手を上げて応えただけで、急ぎ足で学校へ戻っていってしまった。

「もうッ、大事なこと言おうとしてたのに……」

すでに翔の姿が見えなくなり、独りぼっちでたたずむ。


□□
□□□
□□□□

これまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。

1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。

学校を出て、駅に向かって歩く2人。

海斗にとって、幸せなひとときだ。

「なぁ、海斗。お前彼女とかつくらないのか?」

「う、うん。恋人はほしいけど、俺を好きになってくれる人いないから……」

「なんで?」

「ほ、ほら。俺、顔が悪いから。唇もタラコだし……だからその……俺なんか好きになってくれる人いないんじゃないかな。ハハッ」

顔を強張らせながら自虐的に笑う海斗に、翔が少し悲しそうな表情を見せた。

「そんなこというの、やめろよ。自分を虐げてどうするんだ。海斗はいいやつだし、魅力がわかるやつも必ずいるって。」

「翔……」

真剣な顔で話す翔に、海斗はどう応えればいいのか分からなかった。

この際、自分の想いを翔に伝えるべきか?

いいやつか……

翔が言った言葉を心の中で復唱する。

「いい人」だと言われても、恋愛にはまったく結びつかないことは過去の実績からわかってはいる。

ただ、今の自分の気持ちを伝えていないのは、モヤモヤと霧がかかっているようで気分がよくない。

ふられてもいい。思い切って、翔に告白しよう。

こぶしをぎゅっと強く握り、勇気を振り絞る。

「あのさ、翔。お、俺……言っておきたいことが……」


□□
□□□
□□□□

これまでのお話しの一覧を見るには、各お話しにある「トラックバック先の記事」から一度1話にお戻りください。

1話にある「トラックバックされた記事」をみていただくと、各お話しの一覧がわかるようになっています。よろしかったらご利用ください。


.
検索 検索
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

ふつか
ふつか
女性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(23)
  • 釣り天国ジュニア&キョロジイ
  • offic**td**0*
  • マジェスタ
  • 朝、飛びたいよ
  • ラウラたん
  • かわうそ
友だち一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事