素敵な夜景に踊らされて☆萌えガク

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予想が的中した。

これが競馬かなにかのギャンブルだったら、二人は抱き合って歓喜していたことだろう。いや、もっとささやかなものでもいい。例えば、じゃんけん。相手が出す、手の予想が的中して勝ったときの喜び。どれにしても、自分の予想が的中することはとても嬉しいもの。

しかし、今回ばかりは喜ぶ状況ではなかった。的中した予想はすごく悪いものだったからだ。

20畳ほどの大きな座敷で、縁側から立派な日本庭園が見える。質素だけど、ふすま、欄間、床の間に飾ってある掛け軸は、どれも値打ちがありそうなものばかり。

そういった知識を持たない裕也にも、格調高いものだということが見て取れる。

添水の音が響くと、そのタイミングに合わせたように一樹は口を開いた。

「俺はクビだ……ということですか」

もともと厳格な雰囲気をもっていた部屋だったけれど、一樹の独り言のようにつぶやいた声には怒気が帯びていて、ますます場の空気を張り詰めたものにさせた。

背筋をピンと伸ばして正座する一樹の正面には、あのパーティーで見た小さな老人――義竜会組長の姿があった。

あぐらをかき、一樹を見据える険しい目は人を威圧させる力をもっている。

電話で、組長の自宅へ呼び出されたのは、今日の朝。

一樹と裕也の二人が、慌てて身支度を整えて組長宅へ赴いたのは1時間後だった。

向かう途中、一樹は言っていた。「おそらく、今回の事件のことで、俺はなんらかの処罰を受けるのだろう」と。

一樹の予想は的中したわけだ。

肩にずっしりと重い空気がのしかかる。

裕也は、一樹から一歩ほど下がったところから正座して、事の成り行きを固唾を呑んで見守っていた。一樹の表情は見えないけれど、組長の鋭い威迫の視線に怖気つくことなく、微動だもしない背中をじっと見つめる。

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一樹のいじわるッ。そんなこと言わないでよ。

心地よい快楽がさざ波のように押し寄せてきて、拒みきれない自分に苛立ちながらも一樹の滑らかな指使いに反応して、嬌声をあげてしまう。

濃厚な吐息を吐き、うっすらと額に汗がにじみ出る。喉は渇き、焦げついたよう熱い。

「俺の言ったとおりじゃないか。裕也はこんなことをされるのが好きなんだ。すごく固くなっているし、顔だって……すごく気持ちよさそうにしている……」

笑みを浮かべている一樹は調子に乗って、さらに手の速度を速めて敏感な部分をこする。

くやしい。

はきはきと実況されたけれど、それが事実なものだから言い返すこともできず、ぐっと唇を噛む。

自分の身体をもてあそぶ、まるでいたずらっ子のように喜ぶ一樹を恨めしそうに見つめるが、手の動きが緩まる気配はない。

気だるくなった腰からは、大きな快感の波がすぐそこまできているのを感じている。

「一樹、お、俺……俺、もう」

「ああ?もう限界なのか。しょうがねぇな。思い切っていっていいぞ」

一樹になぶられるが、言い返す余裕がないほどの絶頂が身体の中心から襲いかかってくる。徐々に込みあげてくるマグマのようなもの。

身体が一瞬、ビクンと跳ね上がった。ひときわ大きく喘ぎ声をだした裕也は限界まで背中を反らせ、そのまま気を失うかのようにまぶたを閉じた。

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30/50話

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「…あん」

口腔をくすぐられて思わずピクンと身体が震え、小さく声をあげてしまった。

「かわいい声が出たな。まるで女のようだ」

女みたいだと言われ、ドキンとひときわ大きく脈が打ち、恥ずかしくなってぷいっと視線をそらす。しかし、そらしたところで胸の動悸が弱まることはない。

「裕也の……大きくなってるじゃないか」

いたずらっぽく笑みを浮かべている一樹は、カチカチに硬くなった屹立をパジャマ越しにさわさわと撫でつけて快感を送る。

身体の中心を上下に擦られ、しだいに腰が痺れ、甘ったるい喉の渇きが全身に伝わり、貪欲に、いやらしくも快感を得ようとする身体が自然と動き出す。円を描くように踊りだした腰はとても艶めかしく、よりいっそう一樹の目を楽しませた。

「裕也ってヘンタイだな。こんなに、いやらしく腰を動かすなんて……」

「っ…違う、って。俺はヘンタイなんかじゃ……」

一樹にからかわれても、はっきりとあらがうこともできず、押し寄せてくる快感に耐えながら、ただ首を左右に振る。渇いた喉の奥から、「うぅ……」とうめき声を吐き出して、ぼやけた天井を見上げる。

一樹がニッと笑う。笑みの意味はどんな意味が含まれているのだろう。子供が、おもしろいいたずらを思いついたときの笑みに似ている。

なんとなくいや予感。鈍り始めている頭のなかで思う。

「裕也。もっと、楽しませてやるよ」

そう言った本人が一番楽しそうに、シーツの端をぐっと強く掴かみ、一気に剥ぎ取った。そして、素早く、仰向けになっている裕也のズボンをパンツごと一気に引き下ろす。

「ちょ……やめッ……て」

手際よく一樹に上着のボタンを外されて、あっという間に生まれたままの姿にさせられてしまった。

「一樹、恥ずかしいってばッ」

羞恥で熱くなった顔できつく睨みつけたが、にこやかに笑っている一樹に軽くあしらわれた。

「攻められるのが、好きなんだろ」と。

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29/50話

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その日の夜。

ベッドに寝そべりながら、裕也はいつものごとく窓から見える夜景を眺めていた。

かたわらの一樹は、なにか深い考え事をしているようで仰向けになって天井をぼんやりと眺めている。先ほどから言葉数が少ない。

「なぁ、裕也」

沈黙していた一樹がボソリと小さく口を開いたが、それでも静かな寝室では声がよく通る。

「ん……」

「もしさ、おれがヤクザをやめたらどうする?」

「どうするって……?俺は普通に嬉しいけど」

「そうか……。ヤクザってものは、人から恨まれる仕事だ。これからも、いつなんどき命を狙われるのか分からない。そのことは、俺は別にいい。ただ、俺と一緒にいる裕也までが巻き込まれるんじゃないかと心配なんだ。裕也に万が一のことがあれば、俺は……、俺は……」

押し殺すような声が気になり、くるりと身体の向きを変えると、眉をよせて心配そうな表情で自分を見つめる一樹の顔があった。

真剣に自分を心配してくれている……。一直線に伝わる一樹の気持ちが裕也の心をジンと熱くさせた。

「俺だって、一樹になにかあったらやだよ。いつまでも、一緒にいたいんだ」

声を高くして熱い口調で話す裕也に、一樹がコクンとうなずいた。

「俺も……だ。ずっと一緒にいたい気持ちは、俺も同じだ。二人のこれからを考えると、俺はこの稼業から足を洗ったほうがいいのかもな」

「それは、いつ?」

「まだ、足を洗うかどうかは決めていない。玲二のことは、俺のせいで裕也に怖いおもいをさせてしまって悪かったと思っている。やはり、こんな商売はやめるべきなんだな。二人のためにも……」

一樹の眉がふっと下がり、今度は愛情に満ちた瞳で見つめられる。たくましい腕が一瞬伸びたかと思うと、すぐに肩を掴まれ抱き寄せられた。

広い胸のなかは、いつになく包容感があってふぅと息を漏らしてしまうほど心地が良い。「愛してる」なんていう甘い声でささやかれ、うっとりとしてしまって目を閉じると、柔らかい唇が重ねられた。


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28/50話

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5階のフロア全部を借り切っているようで、エレベーターを出てすぐにドアがあった。

ドアについている小窓には、太い明朝体で義竜興業という文字が書かれている。社名からは、どのような仕事をしている会社なのか分からない。

「いったい、どうしたっていうんだ?」

ドアを開けるなり、一樹が声をあげると中でくつろいでいた男たちが一斉に立ち上がった。

「お疲れ様です、一樹さん」

3人のガタイのいい男たちが頭を下げる。

「挨拶はいい。それより、上層部の金がなくなったという話しは本当なのか?」

すると、3人のなかでもリーダー格の男がおずおずと一歩前に進み出てきた。

「はい。さきほど若頭のほうから電話がありまして、二日ほど前に3千万の金が消えたそうです」

「その金が、うちの組の口座に?」

「どうやら、そのように言った者がいるそうです。それで、調べましたら振り込まれた形跡もなく……もしかして、誰かが我々をおとしめようとする人物の仕業かもしれません。若頭には、3千万円の返却がなければ我々に厳しい罰則を与えることになるとのことを一方的に言われまして……」

ほとほと困った様子で話す男に、一樹はもういいと手で話しを遮った。

「話しは分かった。それで、うちには3千万の金がないのは確かなことなんだな?俺たちは、他人から尊敬されることをしているわけじゃない。俺たちに恨みをもつ者なんて、ごまんといるわけだからな。探し出すのは大変だが、まずは、俺たちが盗ったという密告者が誰なのか突きとめる必要があるな」

一樹は一旦話しを止めると、あごに手をやり考えているような素振りをみせた。

「よし。まずは、玲二の手下たちを徹底的に調べあげるんだ。ここ何日間の行動や交友関係まで調べろ。おい加藤。なにか分かりしだい、逐次、俺に連絡しろ。分かったな」

今まで経緯を説明していたリーダー格の男、加藤と呼ばれた男は眉を寄せた。

「玲二さんを……ですか?」

「ああ、玲二だ」

「なぜ、玲二さんを……。なにかあったのですか?」

「ちょっとな、思い当たるふしがあってな」

「思い当たるふし?」

加藤は、ますます眉を深める。

「いや、ちょっとしたことがあって……ということだ。なに、たいしたことじゃない」

一樹のあいまいに答えに、加藤は「そうですか」とだけ言って、それ以上は訊いてこなかった。それ以上訊いても無駄だと悟ったのかも知れない。

「よし、一樹さんの話しのとおりだ。お前たち、すぐに玲二さんの組の者を調べるんだ」

加藤の言葉に「押怒ッ」と気合いの入ったかけ声がはいり、二人の屈強な男たちが、各自、自分の持ち場の役目を果たそうと動き出したため、急に室内が慌ただしくなった。


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27/50話

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