最新記事
池袋演芸場 平成27年4月上席・夜の部前の記事に引き続き、池袋演芸場・4月上席の感想です。
◎夜の部
前座 柳家花どん「元犬」
柳家六君「堀之内」
柳家三五楼「もぐら泥」
漫才 笑組
柳亭市馬「二人旅」
林家種平「ぼやき居酒屋」
俗曲 柳家小菊
柳家小さん「幇間腹」
古今亭菊志ん「野ざらし」
古今亭志ん輔「岸柳島」
太神楽 鏡味仙三郎社中
柳家花緑「中村仲蔵」
急に思い立って寄席に出かけてみたものの、貧血気味でふらふら。途中でめちゃくちゃ眠くなった様子を、噺家さんに見られていたかもしれないなあと思う。池袋演芸場は高座と客席の距離が近いからお客さんの様子がしっかり見えますと三五楼さんが仰っていたから。こういう場合は目立たない席に座るようにしよう……。
それはともかく、菊志んさんの「野ざらし」は主人公がゲスい感じで面白かったし、志ん輔おじさんの「岸柳島」も若い侍、老侍の表情のデフォルメさ加減が巧みで、ほーっと楽しませていただきました。近くで見られて良かった。
そして、トリの花緑さん。初めて生でネタを聴かせていただきました(以前聴いたときは漫談で終わった)。
花緑さんが演じた「中村仲蔵」のあらすじをここで。
江戸時代、爪楊枝削りの内職をしながら役者をしていた、中村仲蔵。お前にはなみなみならぬ演技の才があると団十郎に見込まれ、居候をさせてもらいながら役者修行するようになった。やがて、名題の家ではないのに、異例の出世で名題に昇進した。
ここまでなら、サクセスストーリーなのですが、昇進後初の役が「忠臣蔵五段目」の定九郎役。当時の五段目は、四段目の判官切腹シーンが終わり、六段目以降に向けて、お弁当を食べながら一休みするためにあり、誰も見ない段。ただでさえ冴えない段なのに、定九郎の役となると、股引をはいた田舎臭いちょい役。
やめたるわーい!と怒る仲蔵に、妻のお吉が「お師匠さんはあなたなら、今までにない定九郎を演るって期待しているのよ」と声をかけるのです。
花緑さんが仰ったように、腐っている人に向けて、冷静に物事を考え、的確にアドバイスをして励ませるのが素晴らしい。
そして、素人の言うことも素直に聞き入れて、立ち直ったり、芸のために常にアンテナを張って、役作りのアイデアを考えた仲蔵。仕事をするときはこの夫婦を見習おうと感じました。
実にいい噺を聴かせていただきました。
花緑さんは「落語を一度も聴かないまま一生を終える人はたくさんいる。それはそれで構わないと思います」と仰っていましたが、それはもったいないことだなあと私は考えるのです。
落語が人生に役立つかどうかは分かりませんが、想像力を働かせながら聴くから頭の体操になったり、噺を聴いて学ぶこともある。もちろん、めちゃくちゃな、ばかばかしい噺で笑ってストレス発散もできる。落語ってけっこういいもんだと思うのです。
寄席に行ったことがない方は、一生に一度は行ってみてください。もしかしたら、何か得られるかもしれないですよ。
|
その他の最新記事
池袋演芸場 平成27年4月上席・昼の部
2015/4/3(金) 午後 11:30
私にとって今年初の寄席。年度始めに池袋演芸場に行ってきました。
急に思い立ったので、昼席の最後のほうにすべりこんだ感じです。三三さんに間に合ってよかった!
◎昼の部
五街道雲助「代書屋」
柳家三三「長屋の
...
すべて表示
宮本三郎記念美術館「従軍体験と戦後の再出...
2014/11/25(火) 午後 11:58
以前、ネットで「飢渇」を見て以来、本物を見たくて見たくて仕方がなかった。先日、宮本三郎記念美術館なるものの存在を知り、しかも従軍時代の作品を展示すると知り、時間をつくって行ってきました。
記念美術館自体は小
...
すべて表示
帝国劇場ミュージカル「モーツァルト!」
2014/11/22(土) 午前 0:05
井上芳雄の歌声を生で聞きたくて行きました、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイのミュージカル「モーツァルト!」。 「 才能が宿るのは肉体か、魂か」をテーマに、天才音楽家・モーツァルトの生涯に迫った作品です。
...
すべて表示






