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とりあえず、終えたというのが、今の感想でしょうか。
私にとっては村上春樹さんの待望の長編新作です。
読み進めるのが勿体ないというのは、久しぶりの感覚です。

この作品は数学というのがいくらかキーになっています。
それだからというのではないのですが、村上春樹さんの長編小説を読む場合、数学学者が自分の公式の論文を発表し、それを読み解くという感覚に陥ります。
それは持論は変わらず、改訂という形で。
あの公式、ココの部分が改善されたよって。

この作品、新宗教がひとつのテーマになっています。
私はその方面に興味が多少あったので、島田裕巳の『日本の10大新宗教』『平成宗教20年史』と言う作品を読んでいました。
この作品には「ヤマギシ会」「エホバの証人」、そして、なんと言っても「オウム真理教」というものが出てきます。
「オウム真理教」について、村上春樹さんは「アンダーグラウンド」「約束された場所で」という作品で地下鉄サリン事件の被害者、加害者それぞれにコミットメントしています。
そこでの取材がこの作品に繋がったのは言うまでもないでしょう。
ちなみに、1984年は麻原彰晃は後に「オウム真理教」となるヨーガ道場「オウムの会」を始めた年です。
で、ある程度その問題に関する答えが確信に変わったので、新作にテーマに据えたのでしょう。
それは、表面的ではなく、現代社会の人間の根幹に踏み込むかたちで。

今回、驚いたことのひとつが牛河の再登場です。
「ねじまき鳥クロニクル」で綿谷ノボルの秘書で登場した癖のあるアクの強いキャラクターのままで。
なんか、懐かしさを感じてしまいました。

やはり、村上春樹さんの文章に触れ、ムラカミワールドに包まれるのは、私にとっては心地良いものです。
今回も「リトル・ピープル」「空気さなぎ」「二つの月」「空白」など課題をもらいました。
これからしばらくは彼が出した数学の論文を読み解くことに頭を使うことになりそうです。

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nage
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