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9月8日(土)15:00 東京文化会館大ホール
キャスト リッカルド 福井敬
レナート 福島明也
アメーリア 木下美穂子
ウルリカ 押見朋子
オスカル 大西ゆか
合唱 二期会合唱団
管弦楽 読売交響楽団
初生オペラ!福井敬さんの旬を生で観たい!という勢いでチケットを買いました。DVD、CDを市立図書
館で借りて予習に励みました。CD購入もしました。ストーリーは頭に叩き込み、福井さんのリッカルドは
どんなだろうと待ちに待った舞台です。
しかし、たいていのオペラがそうであるようにストーリーがフジテレビの13:30のドラマっぽいの
です。(それもテレビ東海制作)リッカルド、いくらなんでも腹心の部下の妻に恋愛してはいけないでし
ょう。それにあれだけ暗殺の危険が知らされているのだからさっさと逃げなさいよ。あと復讐心に燃える
レナート怖すぎる。と、しょうもない感想でした。
実際の舞台を観ると、私のあまりにしょうもない感想は空の彼方に消えました。ギリシア悲劇のような
重厚な悲劇。ビターチョコのような「大人の恋愛」を味あわせてもらいました。
福井敬さんの朗々とした歌声は、リッカルドの愛される支配者としての明るく力強い側面と、一人の人
間としての許されない愛の苦悩を表現しきっていました。
木下美穂子さんは気品のある歌と演技で魅力あるアメーリアでした。
押見朋子さん、トロヴァトーレのアズチェーナもやって欲しいと思いました。
大西ゆかさんは、おじさん率の高いシーンで、紅一点の明るさを舞台にもたらしました。
福島明也さんのレナート、本当に不幸な役でした。苦悩と憎しみから一番の友を殺さねばならず、しか
もそれが誤解と分かってしまうのです。そして死にゆくリッカルドから許されて、生き続けなければなり
ません。アメーリアの心は永遠に死んでいったリッカルドのものなのにもかかわらず。
他人の人生を何人分も体験したような重い3時間でした。
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