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明治に生まれ、主に昭和を中心に活躍した16名の作家の短編集です。
一応、収納されている作品名と著者名を書いておきます。
ちなみに、頭に○のついている作家は、これまで読んだことのある作家です。
施療室にて 平林 たい子
○ 鯉 井伏 鱒二
キャラメル工場から 佐多 稲子
○ 死の素描 堀 辰雄
○ 機械 横光 利一
○ 闇の絵巻 梶井 基次郎
ゼーロン 牧野 信一
○ 母たち 小林 多喜二
生物祭 伊藤 整
あにいもうと 室生 犀星
いのちの初夜 北条 民雄
築地河岸 宮本 百合子
虚実 高見 順
家霊 岡本 かの子
○ 待つ 太宰 治
○ 文字禍 中島 敦
大正3年 第一次世界大戦
大正12年 関東大震災
昭和16年 第二次世界大戦
ここに集められた作家のほとんどは、これらを目の当たりに体験している。
まあ、第一次世界大戦に関しては、日本は比較的日本の関与は少なかったものの
あとの二つに関しては、大きく日本を揺り動かしたはずである。
それらの時代背景とともに生きてきた彼らにとって共通する『死』という概念を
それぞれの中に見ててしまうのは仕方のないことなのだろう。
確かに、現在もミステリーの世界にも、漫画・アニメの世界にも
死は氾濫しているし、世界中には紛争地帯も、テロも数限りなくあるが、
こと日本においては、高齢化社会という大命題さえ除けば、
死をまじかに感ずる機会ははるかに少ないと感じる。
病死・戦死といった出来事が身近な社会・時代において人は何を考えるのか。
人生のあり返し地点を過ぎている私にとっても大きな命題であり、
改めて、これらの小説に集中することになった気がする。
それぞれの作品に関しては、やはり女性作家の作品や、女性として書く太宰の
作品の方がわかりやすい様である。好きな作品としては、「施療室にて」・
「いのちの初夜」・「待つ」・「文字禍」あたりかな。
こうして、冷静に書き並べてみると、お会いしたことのある作家は半数以下ですね。
正直ちょっとさびしいですね。でも、その分まだまだ楽しめるともいえるわけですから、
これからも乱読していきましょう。
本年もよろしくお願いいたします。
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ご訪問ありがとうございました。
これは興味あります。
この時代の作品は好きですね。
文章に芯があるというか、軽くないというか、うまく言えませんが
ふわふわしていない所がいいです。
最近は昔の作品ばかりです。
また教えて下さい。
2014/1/8(水) 午後 6:06
GOOFYさん、こちらこそありがとうございます。
本当にこの時代の作家面白いと思いますが、
個人的にはもう少し古い時代の、明治の作家もいいですね。
個人的な好みとしては、泉鏡花・夏目漱石・夢野久作
あたりが特に好きですね。
2014/1/9(木) 午前 3:39 [ gak*1*66* ]
私はほとんど読んだことのない作家さんばかり並んでますが、唯一「文字禍」だけは好きな作品です。中島敦の文章は背筋が伸びますね。こういうアンソロジーは未読の作家さんの発掘に格好の入り口かもしれません。
2014/1/20(月) 午後 10:37
大三元さん、
日本文学などと大上段に考えてしまうとなんですが、
この時代、明治から大正・昭和にかけての作家では、
やはり漢文学の素養の強い作家に興味を覚えます。
夏目漱石・森鴎外少し下るとこの中島敦や三島由紀夫等々
漢語の方らを持った日本語は、比較的近現代かと思うんですよね。
かえって、江戸時代以前の文学は、どちらかと言えば
柔らかい感じがしてしまいます。
2014/1/21(火) 午前 4:06 [ gak*1*66* ]