時事随想抄

国家と国民のための政治を考える

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  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。小岸昭氏が、潜伏・カクレキリシタンについて調査、研究した成果をまとめ、著書に『隠れユダヤ教徒と隠れキリシタン』(人文書院、2002年)を付した理由は、マラーノ(イベリア半島において、キリスト教に改宗した‘ユダヤ人’)と隠れキリシタンとの類似性を重要視したことにあるようです。昨日扱いました潜伏・カクレキリシタンたちの葬送儀礼に関連して、同著において小岸氏は、以下のように述べております。
 
「葬儀を見かけだけ体制の宗教に合わせて行いながら、最終的には自分たちの宗教慣習に従って死者を送るというこうした二重の手続きは、マラーノの場合にも認められる。臨終の床にあるマラーノが神父に祈りを唱えてもらっても、最後は東の壁「ミズラッハ」に顔を向け、身も心もイスラエルに向けて、律法を守る敬虔なユダヤ教徒として息を引き取るのである。そして遺体は、キリスト教の墓地に埋められたとしても、深夜秘かに掘り起こされ、律法と魂の清らな大地に移され、ユダヤ教の慣習に従って再び埋葬されることもあったという(頁264)。」
 
フランシスコ・ザビエルやコエリョに加えて、2017年5月27日付本ブログで扱いましたように、貿易商人でもあり、かつ、日本に初めて西洋医学を伝えたイエズス会士のルイス・デ・アルメイダLuís de Almeida 1525? - 158310月)は、1525年ごろリスボンでユダヤ教からカトリックに改宗したコンベルソの家庭に生まれたポルトガル人のマラーノでした。このように来日したイエズス会士にはマラーノが多く、「裏(ユダヤ教)」と「表(カトリック)」があったことは、その布教活動におきまして、果たして、イエズス会宣教師たちが布教したのは、「裏(ユダヤ教)」と「表(カトリック)」のどちらであったのか、という問題が提起されてまいります。
 
「裏(ユダヤ教)」に関しましては、おもに「白いユダヤ人」によって信仰されていたモーゼの十戒The Ten Commandmentsを重視する宗派である正統ユダヤ派と、おもに「黒いユダヤ人」によって信仰され、バビロニアで成立した『タルムードTalmud』を重視するマルクート教的・イスラム的なバビロニア派とがありました(「蛇鷹輪の思想」はバビロニア派の思想)。イベリア半島のマラーノには、「黒いユダヤ人」が多かったことを踏まえますと、来日したイエズス会宣教師たちが「裏」として布教したのは、悪魔崇拝のバビロニア派ユダヤ教であった可能性すらあるのです。昨日、指摘いたしました潜伏・カクレキリシタンの葬送儀礼は、このことを示唆しております。
 
アルメイダの来日は、イルミナティーの結成以前の出来事ですが、イルミナティーが「黒いユダヤ人」によって結成されていることを考えますと、イエズス会士による「裏」の布教問題が、アーネスト・サトウなどの幕末に来日したイルミナティーのメンバーと潜伏・カクレキリシタンの秘密結社とを結び付け、バビロニア派ユダヤ教の蛇鷹輪の思想にもとづく‘イルミナティー革命’、すなわち、明治維新を引き起こしたのではないか、と推測することができるのです。

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(続く)

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この記事とは離れますが、
「完訳 紫禁城の黄昏 上」R.F.ジョンストン著 祥伝社発行
p315 世宗が帝師を偲んでつくった追悼の辞 より
前文略
初期の満州皇帝の宮廷で、天文やその他の仕事で雇われたイエズス会神父たちの注意を引いた。
イエズス会は満州国にかなり早い時期から取り入っていたとは。
元国時代から連綿と続いていたのでしょうか。 削除

2018/7/17(火) 午後 8:57 [ 一色 正人 ] 返信する

一色 正人さま
清朝とイエズス会との間に密接な関連があったことは、近現代史における清朝並びに満州国の政治・外交政策の背景を明らかとするための重要な視点であるような気がいたします。「完訳 紫禁城の黄昏」を一読いたしたいと考えております。大変面白いコメントをいただきましたこと、御礼申し上げます。

2018/7/18(水) 午後 0:03 [ 倉西裕子 ] 返信する

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