酸化ガリウム 単結晶・基板・ウエハ関連技術 (AKT研究所)

〜次世代パワー半導体用の新材料として期待される酸化ガリウム〜
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 酸化ガリウム バンドギャップ・ワイドギャップ半導体

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 酸化ガリウムのバンドギャップは4.7 〜 4.9 eV 程度とされ、これはシリコンカーバイド(SiC)や窒化ガリウム(GaN)の 3.3〜3.4 eV よりも大きなものとなっています。
 ちなみに、シリコンのバンドギャップは1.1 〜 1.2 eV 程度です。
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 バンドギャップの大きな半導体、すなわちワイドギャップ半導体を使えば、Siでは実現不可能な低損失、高速スイッチングなどが可能になると期待されています。
 酸化ガリウムが大きなバンドギャップを有する(ワイドギャップである)ことから、酸化ガリウムをパワーデバイスに応用した場合、SiC、GaNよりもさらに高耐圧・低損失なデバイス特性を実現することができると期待されています。
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■ アドバンスト・キー・テクノロジー研究所(AKT研究所)
   https://www.akt-lab.jp/
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■ 酸化ガリウム(ガリウムオキサイド)の研究 〜AKT研究所〜
   http://www.chizaikeiei.net/galliumox.html
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 酸化ガリウムの物性・特性 (化学式・融点・熱伝導率など)

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 酸化ガリウムの主な物性・特性データです。
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【化学式】
 Ga2O3
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【密度】
 α:6.44 g/cm3、 β:5.88 g/cm3
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【融点】
 α-酸化ガリウム融点は1900 ℃、β-酸化ガリウム融点は1725 ℃です。
 酸化ガリウムは融点が高いために、坩堝(るつぼ)を使って単結晶を製造する場合、坩堝の材質はイリジウムなど非常に高価な金属が使われます。
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【熱伝導度】
 (株式会社タムラ製作所のWebサイトより)
 https://www.tamura-ss.co.jp/jp/products/gao/index.html
 [100]:13.6W/m・K、 [010]:22.8W/m・K
 酸化ガリウムは他のパワー半導体材料に比べて熱伝導率が低いため、熱抵抗を抑えることや放熱性を高めることが酸化ガリウムデバイスの実用化のための課題の1つとされています。
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■ 酸化ガリウム(ガリウムオキサイド)の研究 〜AKT研究所〜
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 酸化ガリウム と 情報通信研究機構 (NICT)

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 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT: National Institute of Information and Communications Technology)は、情報通信分野を専門とする、総務省所管の国立研究開発法人です。
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 情報通信研究機構(NICT)は、NEDOの「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)/次世代パワーエレクトロニクス」委託研究などにより、酸化ガリウム半導体デバイス等の研究開発等を行っています。

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 情報通信研究機構(NICT)は、「“酸化ガリウム(Ga2O3)MOSトランジスタ”を世界で初めて実現! 〜日本発、“革新的次世代半導体パワーデバイス”の実用化に道〜」というタイトルで、株式会社タムラ製作所、株式会社光波と共同で、新しいワイドギャップ半導体材料である酸化ガリウム(Ga2O3)を用いた実用性に優れたMOSトランジスタの開発に世界に先駆けて成功したとする旨の発表を行っています。
 https://www.nict.go.jp/press/2013/06/19-1.html
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 また、「次世代パワーデバイス材料、酸化ガリウムエピウエハを開発 (株)ノベルクリスタルテクノロジーが製造・販売を開始 」というタイトルで、株式会社ノベルクリスタルテクノロジー、株式会社タムラ製作所、東京農工大学、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と研究成果の発表を行っています。
  https://www.nict.go.jp/press/2015/10/21-1.html
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 酸化ガリウム関連の特許出願も行っています。
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 例えば、特開2017-069260(フィールドプレートを有するGa2O3系トランジスタ)は、情報通信研究機構と株式会社タムラ製作所の共同出願です。
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 また、特開2017-063099(凹凸構造を含む基板の製造方法及び半導体発光素子の製造方法)は、情報通信研究機構と株式会社トクヤマの共同出願です。
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 酸化ガリウム関連特許出願
 半導体基板及びその製造方法/特開2017-135171

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  2017年8月3日に公開されたばかりの特許出願です。酸化ガリウムも請求項に登場しますが、主にSiC基板に関するもののようです。
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【発明の名称】 半導体基板及びその製造方法
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【出願日】 平成28年(2016年)1月25日
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【出願人】 株式会社テンシックス
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【要約】
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【課題】
  半導体基板の接合にSi膜を利用し、多結晶基板上に単結晶層を成膜する半導体基板の製造方法、及びそれによって形成される半導体基板を提供する。
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【解決手段】
  半導体基板の製造工程は、第1基板1の上面にSi薄膜層3を形成する第1成膜工程と、第2基板の上面から一定の深さに水素層を形成する水素層形成工程と、第1基板1の上面と第2基板の上面とをSi薄膜層3を介して接合する接合工程と、第2基板を水素層で分離することにより、分離された第2基板の上面側が第2単結晶層21として第1基板1上にSi薄膜層3を挟んで積層された複層基板5を得る分離工程と、複層基板5を構成する第2単結晶層21上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層41を形成する第3成膜工程と、を備える。
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イメージ 1

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【特許請求の範囲】(抜粋)
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【請求項1】
  少なくとも上面の表層が第1の半導体材料の多結晶からなる円板状又は円柱状の第1基板の前記上面にSi薄膜層を形成する第1成膜工程と、
  第2の半導体材料の単結晶からなり、前記第1基板よりも径の小さい円板状又は円柱状の第2基板の上面から一定の深さに水素層を形成する水素層形成工程と、
  前記第1基板の前記上面と前記第2基板の前記上面とを前記Si薄膜層を介して同心円状に接合する接合工程と、
  前記接合工程の後、前記第2基板を前記水素層で分離することにより、分離された前記第2基板の前記上面側が第2単結晶層として前記第1基板上に前記Si薄膜層を挟んで積層された複層基板を得る分離工程と、
  前記複層基板を構成する前記第2単結晶層上に、第3の半導体材料の単結晶からなる第3単結晶層を形成する第3成膜工程と、
  を備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
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【請求項6】
  前記第1の半導体材料はSiC、前記第2の半導体材料はSiC又は酸化ガリウムであり、
  前記第3の半導体材料は酸化ガリウムであり、前記第3単結晶層はエピタキシャル成長又はMOCVDにより形成される請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
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※MOCVD: Metal Organic Chemical Vapor Deposition (有機金属気相成長法)
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【背景技術】(抜粋)
  高電圧用途の半導体素子の基板として、バンドギャップ幅が大きい炭化珪素(以下、「SiC」ともいう。)半導体基板が着目されている。図7(a)は、SiCからなる一般 的な縦型構造のショットキーダイオード(91)の断面構造を示している。単結晶からなる支持基板901上に能動層902がエピタキシャル成長により形成されており、その能動層902の領域にガードリングとなるP型不純物領域911、912、及びショットキー電極913が形成されている。電流iは、ショットキー電極913と支持基板901の 底面に形成されている電極903との間で流れる。 ・・・(中略)・・・
  SiCは格子定数の異なる炭素と珪素とからなる化合物であるので、素子基板には結晶 欠陥が多く発生する。特にパワー素子用途では結晶欠陥は致命的となるため、結晶欠陥の低減に種々の工夫がなされているが、そのため素子基板のコストが高くなっている。この ため、エピタキシャル成長される能動層902の下地である支持基板901の結晶欠陥の 低減とコストの低減とを両立させることが課題となっている。・・・(以降略)・・・
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【発明が解決しようとする課題】(抜粋)
  従来、高電圧用途の半導体素子の基板は、一定の厚さの支持基板(支持層)上に、単結晶からなる薄膜層が能動層として形成されている。能動層となる単結晶層 はエピタキシャル成長させることにより製造されている。この支持基板は単結晶でもよいし多結晶でもよいので、薄い単結晶層と安価な多結晶半導体基板とを接合技術により貼り合せする手法も提案されてきた。・・・(中略)・・・
  しかし、このような接合には高価な設備を必要とするという問題がある。また、硬いSiCの研磨に要する工数のために基板が高価格になってしまうという問題がある。半導体基板の接合においては、基板の表面にSi(珪素)膜を形成し、SiとSiとの界面を利用すれば接合が容易であり、接合のために界面を平坦化する研磨も容易であることが知られている。しかし、SiC基板等を用いて素子を形成するにはSiの融点を超える高温での熱処理が必要である。このため、一般にSiC素子等を形成するための半導体基板にSi膜が存在することは適切ではないと考えられている。 ・・・(以降略)・・・
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 酸化ガリウム 単結晶・基板・ウエハ関連技術 (AKT研究所)

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 株式会社アドバンスト・キー・テクノロジー研究所では、次世代パワー半導体・次世代パワーデバイス用の材料として期待されている、酸化ガリウムのバルク単結晶の製造技術を開発を開発しています。
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 これから、酸化ガリウムの単結晶の製造技術、基板、ウエハ関連技術などをご紹介して参ります。
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 また、関連する特許出願もご紹介します。
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