|
4月下旬から、医師のすすめもあって、ゴールデンウィーク+有給を使って、可能な限り休暇を取るようにした。本当は入院をして、完全看護してもらえるところが良かったが、彼が一人になることがかなり不安で、本人が納得しないのに強制的に入院させることにためらいを感じたし、私もそれがいいかどうか判断ができず、入院はしなかった。このときは2週間ほどの休暇をとった。本人はこの休暇中に回復し、仕事に復帰したいと思っていた。6月になるとCCIEの2次試験があるので、どうしても復帰しなければならなかった。
このときの彼の状態はものすごく悪かった。
■見た目の状態
・顔色が悪い
・ダルイ、無気力
・顔が普段と違う、目つきがきつくなったり、ぼぅ〜としたりする
・感情が剥き出しになる
・突然、ワァ〜とかの奇声をあげる
・突然、泣き始める
・突然、壁を叩く
・突然、石になる
・とにかく、ひたすら眠る
・言いたいことがいえず、どもり、頭を掻きむしる
■彼の頭の中で考えていること
・不安(将来、仕事での立場、妻、なんでもかんでも)
・やりきれない気持ち(なぜ、自分が病気になるか、自分が何か悪いことをしたのか)
・納得しなかったことを永延と考えている(入社当時、上司に言われたことなど)
・つらくて、死にたい
彼は処方してもらった薬をすがるように飲んでいた。薬が効かなかったら・・・という恐怖心。薬を飲み忘れたらどうなるか・・・という恐怖心。診療時間外にどうすればよいか分からなくなったら、どこへ連絡すればいいか、といった具合に次第にいろんなことが不安になっているようだった。とにかく、週1回のメンタルの診療に行くことが、彼にとっての安息場で、薬を飲むことが現状を維持するための安心だったようだ。
彼が病気休暇をとっているのとほぼ同時期(2001年5月11日)に私は10年近く勤めた会社を退職した。彼が病気になったということもあるけれど、部署が閉鎖されたためだ。私にとってはかなり大きな事件だった。私自身、不安定な状況で、自分の将来に関しても、彼のことに関しても両方に神経を使って、とにかく目の前のことだけを対処するのが精一杯だった。
ゴールデンウィークはあっと間に過ぎていった。仕事を忘れようと彼の静養も兼ねて、長野の上高地に行ってみたりしたが、結果的に病状は改善しなかった。彼の病状は相変わらず、安定せず、数日で出社できるという状況ではなかった。そう簡単に良くなるものではないと私は自覚し始めていた。しかし、本人は早く出社できるようになって、今までの遅れを取り戻したいと思っているようだったし、病気のことが会社にばれる事を特に気にしていた。今まで苦労して築きあげてきたものを壊したくないというものだった。(病状をしらない)会社の仲間や上司も「早くよくなって出てきてくれ」みたいな感じになっていた。
何度か入院を勧められた。入院すれば、早く病気が治るかもしれなかったが、入院するほどの病状であることを会社に隠したかった。はじめ、メンタルクリニックに行くときに気にしていたことは、必ず、内科を併設していることだった。何かまずいことがあったら、お腹の調子が悪くて内科に行っていたのです・・・みたいな言い訳をしようとしていた。(実際、こんな言い訳通るわけが無いけれど・・・)
担当の医師とも相談し、本人とも相談して、私は彼に「病気のことをオープンにしよう」と言った。彼の会社はいわゆる大手企業で社員を監視・管理して、問題があると左遷やら降格やらしてしまう会社で彼もそのことをとても気にしていて、自分の病気をひた隠しにしていた。しかし、彼の病状は、もう隠しておけるような状態ではなかった。
彼は公共のサービスを安く広く提供できる会社の社員でいることをとても誇りにおもっていたし、あまり有名ではない大学から入社し、ひたすら努力して実績をあげてきたこともあって、今まで積み上げてきたことをすべて壊すことにためらいを感じていた。
しかし、言葉はシドロモドロ、一人で歩くこともままならず、不当な扱いに対しての怒りに駆られて(他人に対してではなく自分に対して)何をしだすかわからないような、死にたくて、不安で、何をしていいか、何をすればよくなるのか、本当にわからなかったようだ。私は子供を持ったことがないので、表現があっているか分かりませんが、その時の彼は、まるで子供のように無力な感じでした。
このとき、医師にお願いして診断書を書いてもらった。診断結果は、「不安を伴う、うつ病」と記載されていた。これから病気休暇をとるため、彼の信頼する上司に相談し、その書類を提出した。これで、会社に病気がバレて、将来がなくなったと本人は思ったようだった。でも、私の見ている限り、具合が悪くて、将来に失望したとしても、私は彼が築きあげたことを守るよりも、彼の命を奪われないようにするほうが懸命だと考えていた。生きていれば、また、チャンスがある。そう思った。
死をとても身近に感じた。どうか、彼の命を奪わないで。
|
辛いですね。でも、ちゃんと読んでますよ。彼の不安は、誰しも紙一重で抱いてる不安そのものですよね。俺も同じ不安はあります。でも、それをどんどん思いつめてしまうと・・・。。沈んでしまった思いをどう持ち上げていったらいいのか、俺もわかりません。ただ、galovanさんが何とかしなければ!って思う気持ちがすごく伝わってきます。galovanさん自身が大丈夫かなとも思ってしまいます。彼本人のケアも大切ですが、それを支える家族のケアも大切だと思います。
2005/3/7(月) 午後 7:22
流れ犬さん、こちらにはコメントできないと思っていたのですが。。。 私自身は大丈夫!すでに時間が経ってますし。ただ、うつ病になった本人の苦しみ、家族の思いがきちんと書けたらいいなと思っています。 私の体験談はうつの方たちにも見ていただきたいし、家族の方にも見ていただきたいし、健康な方にも見ていただきたいのです。。。
2005/3/8(火) 午後 4:24