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キオクノカケラ Episode4
「わたしがあなたの希望・・・?ごめん、何か勘違いさせちゃったかな。わたしはあなたを救えない。そしてあなたも、わたしを・・・救えない・・・。」
「・・・。」 「わたしは一人でも殺る。それだけの覚悟があるの。」 もう俺は彼女を止められないのか・・・。彼女の苦しみ、彼女の決意、俺は何一つ彼女を理解してあげられなかった。それでも、人が人を想う心・・・。温もり・・・。俺は彼女と出会って、彼女に話しかけられて、たしかに・・・救われたんだ。 「これが俺と君の出会いさ。俺は君に告白したけど、振られたんだ。でも、俺は君に救われた。だから今も感謝してる・・・。ありがとう・・・。ずっと、君にそれが言いたかった。」
男の話が終わったとき、わたしはすべてを思い出していた。 「そっか、そういうことだったんだ・・・。今、やっとすべてを思い出したわ。わたしが、記憶を失くした理由も。」 わたしはあの男と別れてから、父親を殺す計画を練り、それを実行。そして、すべてをやり終えたわたしはこの世に生きる希望をなくし、死んだんだ。自らの手で・・・。
「わたし、もう死んでるんだね。でも、だったらなんでこんなとこに戻ってきたのかな・・・。この世に思い残すことなんて・・・もう、何もないはずなのに・・・。」
でもわたしにはわかった。そうかわたしはこの男にもう1度会いたかったんだ。そうだよね、もう一人の『ワタシ』。
そうだよ。ワタシはあの人にもう1度会いたかった。あの人と共に人生を歩んでいたら、私は幸せになれたかもしれない。でも、ワタシはあなたのサブ。あなたには逆らえなかった。
ごめんね、もうひとりのワタシ。わたしもあの男に会いたかったのかもね。だから神様が会わせてくれたのかな?
そうかもね。わたしの人生は幸せではなかったかもしれないけど、ワタシは今、幸せだよ。
だって、今、わたしの好きな人が・・・目の前にいるんだから・・・。
〜Fin〜
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小説
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