ゲーマーの囲碁日記

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オリジナル小説 Demise

                                               Demise  episode1
 
 2012年12月、世間はマヤの暦がどうとかで騒いでいた。世界の終焉、人類滅亡。そんなこと、起こるわけがないのに。だが俺は、こんな退屈な毎日に飽き飽きしていた。だから、ほんの少しだけだ。願ってしまった・・・。この、平和な日々の終焉を・・・。
 
謎の男「君にこれを受けとってほしい」
 12月1日、知らないおじさんにカードを渡された。受け取ったのはトランプのスペードのエースだった。
謎の男「殺し合いのゲームがあるんだ。これを受け取った瞬間、君はもう参加者に選ばれた。辞退は許されない。最後の1人まで殺し合ってもらう。」
 このおじさんは妄想癖でもあるのだろうか。おもしろそうだからもう少し聞いてやることにした。
謎の男「このカードを受け取った瞬間、参加者には能力が与えられる。君に与えられる能力は○○だ。早速使ってみるといい。おっと、もうこんな時間か。では、私はこれで失礼するよ。」
 能力がなんだって?まぁいいか。この人とはもう2度と会うこともないだろう。
 
― 翌日 ―
生徒「先生、なんで人は人を殺してはいけないんですか?」
 今は、学校の道徳の時間だ。クラスの連中が教師と真面目に討論しているようだ。俺はそれを窓の景色を見ながら聞き流していた。
教師「それは難しい質問だね。みんなはどう思う?」
女徒「そんなの決まってるじゃない!法律で決められてるからよ。」
男徒「じゃあ法律に殺しちゃダメって書いてなかったら殺していいのかな。」
 法律なんてものは大人が決めたものだ。倫理とか便利な言葉を使って、大人たちは自分たちの都合の    
いいようにルールを作る。俺たちは日々、それに縛られて生きているんだ。
教師「高宮、おまえはどう思う?」
 教師が俺を名指しする。やれやれ面倒なことになったと心で思いながらも、表情には出さない。こういうところは器用だ。
高宮「人を殺していいとは思いません。でも人は虫や動物を殺します。だけど人は殺しちゃいけない。な   んかそれは矛盾してると思うんです。戦争とかでも人は大勢死ぬし、人を殺しても、正当防衛だった   りすると罪に問われなかったりする。つまり、故意に人を殺すのはダメだけど、どうしようもない、や   
むを得ないといった事情のときは人殺しを認めてるわけですよ。」
教師「もういい、高宮。席につけ。」
 しまった、本音で語りすぎた。ここは適当にみんなに合わせておくところだろ。
時雨「おもしろいことをいうな。お前は。」
 隣から割って入る声。時雨だ。いつもクールな女子だ。
教師「殺人はいけないことだ。どんな事情があったにせよ、決して褒められる行為じゃない。みんなもこれを機会にこのことについて考えておくように。今日の授業はこれで終わりだ。」
時雨「ふふっ」
 時雨はなんか教師の意見が気に食わない様子だったが無視した。こんな奴はスルーしとくのが一番いい。そして今日も平和な一日が終わる。そのはずだった。
 
バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォン!
 
 突然だった。
 目の前を光が覆い尽くす。俺の脳は何が起こったのか瞬時に判断できなかった。だけど体だけは反応し、手が顔を防御していた。
高宮「な、なんだ・・・」
クラスの生徒「うわあああああああああああ」
教師「みんな、落ちつけ!」
教室の窓ガラスが何枚か吹っ飛んでいた。ケガをした子もいるようだ。明らかに異常事態だ。
時雨「襲撃!?」
 そんな中でこいつだけは冷静だ。
高宮「襲撃って誰がだよ?!ここは学校だぞ。」
時雨「まさか奴らが!?」
教師「とっ、とにかくみんな教室を出るんだ。外に避難しろっ!」
 クラスの連中はもうパニックだ。動けるやつから順に廊下へ駆けだす。
 教師は怪我をしている子を背負い教室を出ようとする。俺はそれを手伝っていた。
高宮「つくづく俺は、お人よしだな。」
 自嘲気味に独りごとを呟く。
 だが、1人教室に残っている奴がいた。あいつだ。
高宮「何してる、時雨!早く教室を出ろ!」
時雨「お前は先にいけ!敵は私が始末する!」
 一瞬あいつが何を言っているのかわからなかった。あいつは厨二病なのか?女の厨二病はかっこよくないぞ。
高宮「こんな時に冗談はよせ!お前は一応女の子だろ!」
時雨「敵の目的は恐らく、いや間違いなく私だ。だから私が決着をつける。」
 そういって時雨は窓から飛び降りた。おいおい、ここは3階だぞ。そんなとこから飛び降りたら洒落にならないぞ。
高宮「しぐれえええええええええええええええええええええええええええ!!!」
 気がつけば俺は飛んでいた・・・。空を・・・。
ゴギっ!鈍い音とともに足に激痛。まさかこんなに痛いとは思わなかった。
時雨「あんた、馬鹿だったのね」
なんでこいつはピンピンしてやがる。こいつも飛び降りたんじゃないのか?
時雨「あんたとは鍛え方が違うのよ。」
くそう、痛ええええ。
須藤「ケッケッケッケッ」
高宮「誰だ?!」
須藤「俺は須藤だ。フヘヘ。」
高宮「時雨、誰だこいつ?」
時雨「高宮お前は黙っていろ。話がややこしくなる。」
高宮「・・・。」
時雨「貴様、何しにここに来たっ!」
須藤「何って。Bゲームに決まってるじゃないですか。フフフ。」
時雨「Bゲームだと?まさかBゲームはもう始まっているのか!?」
高宮「おいおい、なんだよBゲームって?」
須藤「あれ、そっちの男は知らないんですかい?BゲームっていうのはBattleGameの略。まぁ簡単に説明すると殺し合いのゲームですよ。」
時雨「貴様、私のランクを知って勝負を挑みに来たのか?」
須藤「まさか。ランク12のあんたにランク4の俺が敵うわけないだろ。フヘヘ。」
高宮「おいおい、時雨。何を言っているんだ。あいつは。状況を説明してくれ!」
時雨「後でお前にも話してやる。お前も一応、このBゲームの参加者なんだからな。 」
高宮「え?」
須藤「魔力解放!スートはクラブ。ランクは4。」
 突如2人から得体のしれないオーラが飛び出す。もうわけがわからない。
須藤「死ねええええええええええ」
 男は俺に向かって何かを投げた。
時雨「しまった!狙いは高宮か!」
須藤「今頃気づいてももう遅いわ!」
 男が投げたのは爆弾だった。
高宮「うわああああああああああ」
 そのとき俺はもう死ぬんだと悟った。わけのわからないことに巻き込まれて俺は死ぬんだと。
時雨「たかみやああああああああああああああああああああああああ」
 
 バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
 
須藤「俺の能力は爆弾生成。ランクは低いが威力は抜群だ。ククク、2人まとめて殺してやったぞ。」
時雨「たしかに威力はすごい。だが、わたしの能力自己再生には無力だったな。」
須藤「何!?」
高宮「助かったのか?!」
須藤が爆弾を投げつける直前、時雨は俺をかばってくれた。命を救われるなんて初めての経験だった。
時雨「私を傷つけた罪は重いぞ。 」
須藤「ひっ!?」
時雨「汝の罪を償え!スノーランス!」
須藤「うわあああああああああああああああああ」
 俺はそのとき見てしまった。氷の剣で、笑いながら人を殺す彼女の姿を・・・。そして俺は不覚にも、そんな彼女に見とれていたんだ・・・。
 
                                                       To be continued
登場人物・設定【ネタバレ注意】
 ・わたし 幼少期から父親にひどい暴行を受け続けてきた。そのせいで解離性同一性障害(二重人 格)を患う。彼女にとっては父親を殺すことだけが生きる希望だった。男と出会った後、父親殺しを決行。その後、生きる希望を失くし、自ら命を絶つ。
 ・ワタシ わたしのもう1人の人格(サブ)。ワタシは男に一目惚れしたが、その想いを告げることは叶わなかった。しかし2年後、男と奇跡の再会を果たすことになる。
 ・男 会社からリストラされ生きることに絶望していたが、ある日わたしと出会い、救われる。その後は無事再就職し、それなりの人生を送っているようだ。
                             キオクノカケラ Episode4
「わたしがあなたの希望・・・?ごめん、何か勘違いさせちゃったかな。わたしはあなたを救えない。そしてあなたも、わたしを・・・救えない・・・。」
「・・・。」
「わたしは一人でも殺る。それだけの覚悟があるの。」
 もう俺は彼女を止められないのか・・・。彼女の苦しみ、彼女の決意、俺は何一つ彼女を理解してあげられなかった。それでも、人が人を想う心・・・。温もり・・・。俺は彼女と出会って、彼女に話しかけられて、たしかに・・・救われたんだ。
 
「これが俺と君の出会いさ。俺は君に告白したけど、振られたんだ。でも、俺は君に救われた。だから今も感謝してる・・・。ありがとう・・・。ずっと、君にそれが言いたかった。」
 
 男の話が終わったとき、わたしはすべてを思い出していた。
「そっか、そういうことだったんだ・・・。今、やっとすべてを思い出したわ。わたしが、記憶を失くした理由も。」
 わたしはあの男と別れてから、父親を殺す計画を練り、それを実行。そして、すべてをやり終えたわたしはこの世に生きる希望をなくし、死んだんだ。自らの手で・・・。
「わたし、もう死んでるんだね。でも、だったらなんでこんなとこに戻ってきたのかな・・・。この世に思い残すことなんて・・・もう、何もないはずなのに・・・。」
 でもわたしにはわかった。そうかわたしはこの男にもう1度会いたかったんだ。そうだよね、もう一人の『ワタシ』。
 そうだよ。ワタシはあの人にもう1度会いたかった。あの人と共に人生を歩んでいたら、私は幸せになれたかもしれない。でも、ワタシはあなたのサブ。あなたには逆らえなかった。
 ごめんね、もうひとりのワタシ。わたしもあの男に会いたかったのかもね。だから神様が会わせてくれたのかな?
 そうかもね。わたしの人生は幸せではなかったかもしれないけど、ワタシは今、幸せだよ。
だって、今、わたしの好きな人が・・・目の前にいるんだから・・・。
                                                      〜Fin〜
                             キオクノカケラ Episode3
「それで、頼みってなんだい?」
「これを見て。」
 女から1枚の写真を渡される。
「こいつを・・・殺して・・・。」
「はっ!?いま・・・なんて・・・?」
 俺は、少女の口から発せられた言葉が信じられず、聞き返してしまう。
「この男を殺すのに協力してほしい。それがわたしの頼み。」
 真剣な眼差しで俺を見据えてくる。どうやら冗談ではないようだ。
「本気なのか?」
「ええ。」
 少女の顔からははっきりとした覚悟が感じ取れた。
「わかったよ、協力してやる。」
「ほんとに?ほんとにいいの!?」
「ああ」
「うっ・・・ううっ・・・・・・。」
 少女は泣きだしてしまった。
「何を泣いているんだ?」
「嬉しいの。私の頼み、真剣に聞いてくれる人なんて誰もいなかったから。」
 正直俺は、頼みの内容なんてどうでもよかった。ただ、俺は嬉しかったんだ。この子に必要とされていることが。俺はこの子を救ってやりたい。今の俺にはそれしかなかったんだ。
「で、こいつは誰なんだ? 」
「おとうさん・・・。」
「!?」
「まさか、お前・・・親を殺そうって言うのか?でも・・・どうして?」
「こいつを殺さなきゃ、わたしがこいつに殺されるの」
 そう言って彼女は、上着を脱ぎだす。
「お、おい、何してるんだよ!」
「いいから見て!」
 曝け出された彼女の白い肌はとてもきれいで美しく・・・はなく全身痣だらけだった。
 そうか、そういうことか・・・。この子は実の親から・・・。それ以上はもう何も聞けなかった。
「きみが親を殺したい理由はわかった。でも、賛成はできない。」
「なんで・・・。どうして・・・?」
「君の親はひどい奴だ。許せない奴だ。でも、そんな奴のために君が罪を背負う必要はない。殺すとなれば君もただでは済まない。」
「わたしはそれでも構わない!わたしはあいつを殺せればそれでいいの!」
「だめだ、そんなの!」
「やっぱりあなたも・・・わたしを救ってくれないのね。」
「・・・。」
 俺は何も言えなくなってしまった。
 俺は彼女を救いたい。俺にとっての希望が『彼女』という存在なら、彼女にとっての希望は、『自分の親を殺す』ということ。それが彼女にとっての救いなのだ。
 彼女の願い、たった1つの願い、できることなら叶えてやりたい。
「あるはずだ!」
「えっ!?」
「君にとっての希望が、親を殺す以外にも!俺にとって君は希望だ。だから君にも希望を与えてあげたい!殺すことが希望なんて、そんな悲しいこと、あっちゃいけないんだ、だから探そう!君の希望を!俺はそのために生きたい!」
 気がつけば俺は・・・彼女に・・・告白していたんだ・・・。
                                            To be continued
                           キオクノカケラ Episode2
 わたしと男との共同生活が始まって、すでに1週間が経過していた。
 しかし、わたしの記憶はいっこうに戻らなかった。そんなわたしに対して男は何も言わなかった。男はひたすらに自分の過去を語ってくれた。わたしはそれが真実なのか、作り話かもわからなかったが、一生懸命にその話を聞いた。
 そして今日も男は語り始める。過去の思い出話を・・・・・・。
 -----2年前-----
 俺はどん底だった。勤めていた会社が不況の煽りを受け倒産。それと同時に社員全員がリストラ。当然俺も例外なくリストラ。俺は他に行くアテもなく、路頭に迷うことになる。
 このとき俺は37歳。再就職先を探すには厳しい年齢だ。それでも俺は懸命に探した。。来る日も来る日も就職先を探した。何十、何百と面接を受けた。受けては落ち、受けては落ちの繰り返し。プライドも捨て、昔の同僚、旧友にも頼った。しかし、断られた。誰1人としていなかったのだ。俺を必要としてくれるものが。
 俺の心は日々荒んでいった。社会に捨てられた存在。必要のない存在。夢も希望もなかった。
 そんな時だ。君に出会ったのは・・・。
「泣いてるの?」
 一人の少女が俺に話かけてきた。どうやら俺は泣いていたようだ。
「何か辛いことでもあったの?」
「俺は求めているんだ、俺を必要としてくれる存在を・・・。君は俺が必要か?」
「えっ!?」
 少女が驚いた表情をしている。あたりまえだ。初対面の子に俺は何を言っているんだ。
「悪い、変なことを聞いてしまった。今のことは忘れてくれ。」
 俺はその場を立ち去ろうとする。
「待って!」
 少女が俺を呼びとめる。
「あなたの言っていることはよくわからないけど、あなたがわたしに必要とされたいなら、わたしの頼みを聞いてほしい。」
「君の頼みなら、断るバカはいないさ。」
 俺は少女の頼みを聞いてやることにした。俺を必要としてくれることが何よりも嬉しかったから。
      
                                                 To be continued
 

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