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<がん抑制>細胞殺す“スイッチ”…たんぱく質特定

8月24日15時4分配信 毎日新聞

 がん抑制遺伝子の一つ「p53」が、異常をきたした細胞を自殺に導く際に不可欠なたんぱく質を、研究チームが特定した。肺がんや大腸がんなど約半数の種類のがんで、p53が正常に働いていないことが分かっている。このたんぱく質の機能を詳しく調べれば、正常な細胞には影響を与えず、がん細胞だけを自殺させる新薬の開発につながる可能性がある。がん発症のメカニズムの解明にもつながる成果で、24日付の米科学誌「セル」に発表した。
 p53は人間のあらゆる細胞にあるが、通常はあまり働かず眠った状態にある。体内では常に、DNAが損傷を受けるなどして細胞に異常が起きているが、その細胞ではp53が活性化され、細胞を自殺に導く指令を出したり、増殖を止めて損傷修復の時間をかせぐなど、異常な細胞が増えるのを防いでいる。しかし、正常に働かない場合がある理由は謎だった。

 細胞の中で遺伝子が働く際、DNAと特定のたんぱく質が「クロマチン」と呼ばれる複合体を作ることに着目した。人間の肺がんの細胞のクロマチンを分析し、p53と結合する分子をすべて調べた結果、「CSE1」というたんぱく質を発見。肺がん、大腸がん、乳がんの細胞を使った実験で、p53とCSE1が結合しないと細胞の自殺が起こらないことを確認した。
 助教は「CSE1は細胞の生死を左右するスイッチ的な役割を持つたんぱく質と言える。CSE1をうまく利用し、がん細胞だけを効率的に自殺させることができれば、まったく新しいタイプの薬の開発につながる可能性がある」と話している。


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