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ゲフィチニブ(イレッサ錠250)
区分 : その他の腫瘍用薬/他の抗悪性腫瘍剤/抗悪性腫瘍剤/上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤
概説 肺がんを治療するお薬です。
作用
働き
がん細胞の増殖を促進させるチロシンキナーゼという酵素の働きをじゃまします。その結果、がん細胞の増殖が弱まり、がんが小さくなります。非小細胞肺がんの治療に用います。
臨床試験
日本を除く世界28か国の非小細胞肺がん患者を対象にした“長生き効果”を検証する臨床試験がおこなわれています(ISEL試験)。初回解析結果によると、治療抵抗性の非小細胞肺がん患者では、プラセボ(似せ薬)を飲んでいたグループと生存期間に差がつきませんでした。残念ながら、この試験では“長生き効果”は認められなかったわけです。ただ、東洋人にかぎると、より長生きにつながる可能性が残されているようです。
特徴 いわゆる「分子標的治療薬」と呼ばれる部類です。がん細胞の増殖過程における指令系統を分子レベルでブロックします。この薬は、おもにEGFRチロシンキナーゼをブロックします。
腫瘍の縮小効果が期待できますが、その効き方には個人差があるようです。また、長生きになるかどうかは、よく分かっていません。
理論的にはがん細胞にだけ作用するので、従来の抗がん薬にみられる血液障害などの副作用は少ないと考えられます。一方で、重い肺障害や肝障害がかなりの頻度でみられます。
注意
診察で
持病のある人は医師に伝えておきましょう。
服用中の薬を医師に教えてください。
妊娠中もしくはその可能性のある人、また授乳中の人は医師に伝えてださい。妊娠中は原則使用できません。
事前に医師から、起こるかもしれない副作用や注意事項について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解し、同意のうえで使用するようにしましょう。
注意する人
間質性肺炎など肺の病気を併発している人、またその既往歴のある人は慎重に用います。肺に副作用がでやすいためです。
注意が必要なケース..肺の病気、肝臓病、体が弱っている人、喫煙歴など。
飲み合わせ・食べ合わせ
いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、薬の副作用がでやすくなります。逆に効果が弱くなってしまうこともあります。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。
アゾール系抗真菌薬(イトリゾール等)やマクロライド系抗生物質(エリスロシン、クラリス等)など、この薬の血中濃度を上昇させ重い副作用をまねくおそれがあります。
抗結核薬(リマクタン等)や抗けいれん薬(アレビアチン、ヒダントール、テグレトール、フェノバール等)など、一部の薬との併用によりこの薬の作用が弱まるかもしれません。
抗血栓薬のワルファリンの作用が強まり、出血を生じたという報告があります。
グレープフルーツジュースは飲まないでください。この薬の血中濃度が上昇し、副作用がでやすくなるおそれがあります。
セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品は控えてください。この薬の作用を弱めるかもしれません。
使用にあたり
決められた飲み方を厳守してください。
発熱や、空咳、息切れ、下痢など、この薬を服用中にいつもと違う症状があらわれたら、すぐに医師と相談してください。
検査
副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。肺に副作用がでていないか、胸部レントゲン検査などをおこないます。
効能 手術不能又は再発非小細胞肺癌。
用法 通常、成人はゲフィチニブとして250mgを1日1回、経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 もっとも重要なのが急性肺障害や間質性肺炎など肺の副作用です。から咳、息切れ、息苦しさ、発熱といった症状がみられたら、ただちに受診してください。対応が遅れると、重症化し治療が困難になります。
ほかにも、肝障害や重度の下痢、脱水症状など注意を要する副作用があります。ニキビのような発疹もかなりの頻度でみられます。下記のような初期症状をふまえ、なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら、医師と連絡をとってください。
重い副作用 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
重度の下痢・脱水..激しい下痢、嘔吐、尿が出ない
重い皮膚症状..高熱、ひどい発疹・発赤、唇や口内のただれ、のどが痛い、水ぶくれ、皮がむける、強い痛み、目の充血。
出血性膀胱炎..血尿、排尿時の痛み。
膵炎..上腹部〜背中の強い痛み、吐き気、吐く。
その他
発疹、ニキビ、かゆみ、肌荒れ、爪の異常
食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛
肝機能異常
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