ダルウィンのなんでも飼育栽培記

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インドネシアの紙幣

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本日は、インドネシアが日本の敗戦後から始まった旧支配者であるオランダとの約5年間の独立闘争を経て、1949年12月27日に国際的に独立が承認されたのちに発行された第一号の紙幣についてです。



1) 1950年 R.I.S. 5ルピア

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2) 1950年 R.I.S. 10ルピア

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実は1950年初めに発行されたこのR.I.S.(Republik Indonesia Serikat)シリーズ、発行されたのは表面にスカルノ初代大統領の肖像が描かれたこの2種だけです。 

1945〜1949年の独立闘争期は、オランダ植民地政府が発行する紙幣、スカルノ率いるインドネシア政府が発行する紙幣、まだインドネシアに編入されていなかった地方政府が発行する紙幣、などが入り乱れて、この期間にインドネシア政府が発行した紙幣は紙質も悪く、透かしなどもない粗悪なものでした。 一方このR.I.S.シリーズは、イギリスのTDLR (トーマス・デ・ラ・ルー)にて委託印刷したため、それまでのものと比べかなり上質な紙幣となっています。

なお、この2種の通し番号ですが、5ルピアは「D/1−10 6桁」、10ルピアは「E/1−19 6桁」となっており、単純計算でも5ルピア紙幣の発行枚数は10ルピア紙幣の半分程度です。 ゆえ、コレクター市場でも5ルピア紙幣の方が10ルピア紙幣より1.5倍くらい高価格で取引されています。 

このR.I.S.シリーズを皮切りに約20年間、ほぼ毎年に近いくらいのペースでいろいろな紙幣シリーズが発行されることになります。



さて、動物シリーズ最終回は1000,2500,5000ルピア紙幣です。


◎ 1000ルピア (発行:1958年9月2日、失効:1959年9月21日) 

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表面はゾウ、裏面は浜辺の漁師が描かれています。

インドネシア政府は1959年8月24日、紙幣の流通量を減らすため、トラの描かれた500ルピア札とこの1000ルピア札の高額紙幣2種(この時、2500ルピア札はまだ発行されておらず)をターゲットに、その価値を1/10にするデノミを突然発表しました。 しかも、発表の翌日の早朝6時に実行されるということで、当時その情報を当日瞬時に得ることが出来たのは、大都市部に住んでラジオなどの機器を持っていた者の周辺に限られていたため、価値が切り下がる前に早くこの2種の紙幣を手元から放出するため、両替をすべく銀行に走る者、めちゃくちゃ買い物し物品に変える者が出たりで大パニックとなり、それでもまだ持っている時は、田舎の方まで出向いて、そのような事情を知らない地方の店で物を買い漁ったそうです。 

この話をし出すと長くなるのでこのくらいにしておきますが、この際銀行預金の引き出し制限も行ったため、ルピアの国際的に信用はがた落ちになり、またこの事件の渦中となった500ルピアと1000ルピア紙幣の多くは銀行に回収され廃棄されたため、現代においても状態の良いこの2種の紙幣を探すのがかなり困難になっています。



◎ 2500ルピア (発行:1962年9月1日、失効:1965年12月13日)

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1957年動物シリーズの流通通貨としては最高額の2500ルピア紙幣。

表のデザインはコモドドラゴン、裏は南カリマンタン州を流れるマルタプラ河流域の光景です。


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以前近所の動物園で撮ったコモドドラゴン


流通紙幣としてはここまで8種となりますが、もう1種、流通に到らなかったものがこのシリーズにあります。



◎ 5000ルピア (specimen)

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表面はバンテン牛、裏面は港の光景が描かれています。

流通させるためjの準備が進んでいたためか、見本紙幣でないこの5000ルピア札も極めて稀少ながらコレクターの手にあるようです。


それでは最後に、ご紹介した全9種の大きさ比較。

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いつものように我らが諭吉先生にも参加して頂いていますが、既にリスの絵の100ルピア紙幣で大きさが上回られています。


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2500ルピア紙幣と比べてもこのとおりですが、流通しなかった5000ルピア札はもってデカイです。


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この5000ルピア札の横幅は191mmとほぼ20cmレベルですので、重ねて見るとこのくらいの違いがあります。

ワヤン・シリーズの時も随分大きな紙幣がありましたが、今回も財布に収まらないビッグサイズ満載でした (;^_^A


(完)
本日は動物シリーズ第2弾、50,100,500ルピアです。


50ルピア (発行:1959年8月1日、失効:1965年5月21日)

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表はワニ、裏は北スマトラ州メダンにあるアル・マシュン大モスク(Mesjid Raya Al Mashun)が描かれています。


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近所の動物園で撮ったワニ

イメージ 9アル・マシュン大モスクの古写真

このモスクは当時のスマトラ北部にあったムラユ・デリー王国のスルタン(Sultan Al Rasyid Perkasa 
Alamsyah IX)が資金を拠出して1906年8月21日から約3年がかりで建設した巨大モスクです。



100ルピア (発行:1958年6月24日、失効:1965年5月21日)

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表のデザインはリス、裏はボゴール宮殿です。


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ボゴール宮殿は1745年、東インド会社第27代提督のファン・イムホフの指示で建設され、当時は彼の避暑用別荘として使用されていました。 なお、インドネシア初代大統領のスカルノが晩年幽閉されたのもこの宮殿でした。

上記50ルピアと100ルピアは動物シリーズの他の紙幣と比べてもやや長期間(と言っても6年ほどですが)流通していたからか、現在コレクション市場で流通している数量はまだ多いものの、その大半がかなり汚れた等級の低いもので、状態のいいものを探すのが結構大変な2種です。



500ルピア (発行:1959年1月6日、失効:1959年9月21日)

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表にはトラ、裏には田園風景が描かれています。

この動物シリーズ全9種の中で、数日で発行が止まった10,25ルピアと最終的に流通しなかった5000ルピアの3種を除いた6種の中で最も人気があり、市場価格も一番高いのがこの500ルピア紙幣です。 私もこの500ルピア札の美しさに惹かれた一人で、当地の古い紙幣を集め始めたきっかけになった紙幣のひとつです。

これと次の1000ルピア紙幣も状態がいいものがとても少ないですが、それは1959年8月24日にインドネシア政府が取ったある非情な政策の犠牲になったからです。

(続く)

定期的にご紹介する予定のインドネシアの紙幣。

今回は、インドネシアが完全独立した1950年以降に発行された紙幣の中でも、シリーズものとしてはコンプリートする難易度が最も高い、人気の「1957年 動物シリーズ」です。 



5ルピア (発行:1959年9月1日、失効:1962年6月10日)

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表のデザインはテナガザルっぽい猿、裏はプランバナン寺院です。

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タンジュン・プティン国立公園にて見た野生のテナガザル

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ボロブドゥールと並ぶ、中部ジャワの巨大仏教遺跡のプランバナン寺院


この紙幣は不思議なことに、現在コレクター間で売買されているもの多くがUNC(完全新札状態)かAU(ほぼ新札状態)であり、何度も使用されダメージのある紙幣の割合は、動物シリーズの他紙幣と比べ、あまり多くありません。 これは後でご紹介する同シリーズ50ルピア・100ルピア紙幣と全く逆の現象です。



5ルピア(SPECIMEN)

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市場に出回る紙幣には「流通紙幣」以外に「見本紙幣(SPECIMEN)」と「試し刷り紙幣(PROOF)」があり、通常は「流通紙幣」<「見本紙幣」<「試し刷り紙幣」の順で価格が構成されています(以前ご紹介したワヤンシリーズの高額紙幣やこの動物シリーズの10ルピア・25ルピアなど、この価格構成と違うものもありますが)。

見本紙幣の場合、普通はこのようにでかでかと表裏に「SPECIMEN」と書かれており、これについては好き嫌いが分かれるところですが、通しナンバーが000000のように見た感じ非常に美しいのが特徴です(見本紙幣の中には00000ではなく、流通通しナンバーのものもあります)。



10ルピア (発行: 1959年9月5日、失効: 1961年1月3日)

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2番目の小額紙幣にして、このシリーズで最大に入手困難な10ルピア紙幣。

表は子鹿、裏は舟というありきたりとも思えるようなデザインですが、これと次の25ルピアは発行開始後数日(一説にはわずか3日)で新規発行をストップしたため、実際流通した枚数が他の紙幣に比べても極端に少なく、その希少価値のため非常に高価となっています。

上に書きましたとおり、大半の場合見本紙幣の方が流通紙幣より高価ですが、この10ルピアは逆で、今でも少ない可能性ながら入手出来うるのは見本紙幣の方であり、仮にこの流通紙幣が売りに出されるなら、同見本紙幣の数倍の値がつきます。


25ルピア (発行: 1959年9月5日、失効: 1961年1月3日)

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この25ルピアも上記10ルピアと同様、数日間のみの発行と超稀少で、現在ではこの流通紙幣が売りに出されるはほとんどないので、私が入手出来たのもこの見本紙幣のみです。


個人的にはサイが描かれたこの25ルピア紙幣の方が10ルピア紙幣よりいいデザインのように感じます。


(続く)
3話連続の「seri bunga dan burung(花と鳥シリーズ)」、本日は最終回の500,1000ルピアです。



☆☆ 500ルピア ☆☆


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◎ 500ルピア(1959年)
   表面 : bunga bougenville(ブーゲンビリア)
   裏面 : ayam hutan(ヤマウズラ)
透かし : garuda pancasila(ガルーダ・パンチャシラ)
   寸法 : 166 x 85mm
印刷所 : TDLR(Thomas De La Rue and Company Ltd.)
発行日 : 1960.5.10
失効日 : 1966.12.31
   通し番号: 「500」+1アルファベット+4桁の数字
         「500」+1アルファベット+5桁の数字
       「500」+2アルファベット+5桁の数字
         「500」+3アルファベット+5桁の数字


この500ルピアは発行枚数が少なかったのか、「花と鳥シリーズ」の中では1000ルピアを差し置いて、もっとも高価で市場取引されている紙幣です。


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紫外線灯下で花の部分と偽造防止糸が綺麗に浮かび上がっています。



☆☆ 1000ルピア ☆☆


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◎ 1000ルピア(1959年)
   表面 : bunga melati(ジャスミン)
   裏面 : burung Cendrawasih(極楽鳥)
透かし : garuda pancasila(ガルーダ・パンチャシラ)
   寸法 : 174 x 89mm
印刷所 : TDLR(Thomas De La Rue and Company Ltd.)
発行日 : 1960.5.10
失効日 : 1966.12.31
   通し番号: 「1000」+1アルファベット+4桁の数字
         「1000」+2アルファベット+4桁の数字
       「1000」+3アルファベット+4桁の数字
         「1000」+2アルファベット/1+5桁の数字


発行・流通した「花と鳥シリーズ」では最高額紙幣ですが、この1000ルピア札には大きく分けて2種類あります。


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この紙幣の通し番号は「1000 VS 0328」で、上記通し番号パターンの2番目に該当します。

紙幣の中央下には「Thomas De La Rue & Company Limited」という英国の印刷所の名前が書かれています。


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一方こちらはかすれて少し見えにくいですが、通し番号が「1000 DZ/1 99744」。
そして印刷所の名前の記載はありません。

今まで紹介してきたこのシリーズの画像を見返していただければ明らかですが、「花と鳥シリーズ」全ての通し番号パターンの中で、「Thomas...」の記載がないのもこの1000ルピア第4パターンのみですし、なおかつアルファベットが分数表示になっているのもこのパターンのみです。

現時点ではこの1000ルピア第4パターンもTDLRにて印刷されたことになっていますが、専門家の多くはこれには非常に懐疑的で、実はトーマス・デ・ラ・ルーではなくインドネシア国内のプルチェタカン・クバヨラン(クバヨラン印刷所)で印刷されたのではないかと考えています。


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上記の違いは紫外線ランプを当てても明らかで、間違いなくTDLR作である「1000 VS 0328」(上の画像)は真ん中の花の部分がカラフルに輝いていますが、分数表示の「1000 DZ/1 99744」(下の画像)は光っているのが偽造防止糸のみで、とても同じ印刷所が作った同じ紙幣とは思えません。

この分数表示の通し番号は1957年の「動物シリーズ」の2500ルピアでもほぼ同じ現象となっており、こちらも今後「動物シリーズ」紹介の時に説明します。 ちなみに動物シリーズ2500ルピアの絵柄はコモドドラゴンなので、そちらもお楽しみに♪


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紫外線灯下の裏面と透かし。


以上「花と鳥シリーズ」全7種をご紹介しましたが、実はこのシリーズには知られざるもうひとつ紙幣があります。

市場に出回る紙幣には「流通紙幣」「見本紙幣(SPECIMEN)」「試し刷り紙幣(PROOF)」があり、一般的には「流通紙幣」より「見本紙幣」、「見本紙幣」より「試し刷り紙幣」が枚数的に少ないことから貴重になります。 そしてこの隠された1種は、そのうちの「試し刷り紙幣」のみが発見された「花と鳥シリーズ」2500ルピア紙幣です。

「試し刷り紙幣」は文字通り、デザインや配色が最終決定する前に何度も条件を変え、使用予定の紙幣用紙で試しに刷ってみたもので、その後市場に流通する完成紙幣と比べるといろいろな違いを見ることが出来、紙幣蒐集家なら是非入手したくなるものですが、通常は高価で入手が非常に困難です。


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こちらがその2500ルピア紙幣プルーフ(右クリック画像保存にプロテクトがかかってましたので、プリントアウトしたものを撮影しました)。 

このプルーフ2500ルピアがどのくらいの枚数現存するのか分かりませんが、近年までカタログに記載がなくその存在すら知られていなかったので、かなり限られた枚数と思われます。 もちろん流通はほぼ皆無で、仮に所有者が売りに出した場合は確実に百万円以上の値がつくと見られています。

なおスペシメンとプルーフは、その後市場で流通するであろう最終完成紙幣と区別するため、通し番号も普通とは違う特殊なものを使用することが多く、このプルーフ2500ルピアでは「2500 AA 0000」が使われていますね。



さて少し寄り道してしまいましたが、ここで恒例(と言ってもまだ2回目ですが)のサイズ比較。

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今回も諭吉先生に参加してもらいましたが、前回の「ワヤン・シリーズ」と比べるとこの「花と鳥シリーズ」のサイズはそれほど巨大ではありませんね。 それでも、この1000ルピア札を普通の財布に入れるには大変そうですが。。。(;^_^A


(完)

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