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Enya - China Roses
二人を乗せた車は高層ビルの隙間を走り抜けた
時折見える光の束は永遠に続くと錯覚させられる東京の夜景
やがて車は新宿を抜け、杉並区方面へと向い
阿佐ヶ谷というJR中央線の駅から程近いある病院の前で止まった
「ここよ、私が死ぬ所は」
裕子は軽くそう言ったが本心には聞こえない
「そんなことわかんないよ!」
直樹の声が大きくなった
「ごめんなさい。。。」
「いいよ」
「私、死にたくない!」
「死なないよ」
「ねっ!大丈夫だよね」
「うん、大丈夫」
裕子は直樹の身体にもたれ、大声で泣いた
そっと背中に手を回し抱きしめると切なさが溢れてくる
もう明日のことはどうでもいい、裕子の側にいたい。。。
思えば思うほど、東京を離れたくない
直樹は本田に電話をかけた
「明日、もう1日休むよ。。。」
「そうか、わかった。あさっては出て来いよ」
「わからないな。。。」
「おまえ、おかしいぞ!どうしたんだよ」
本田には今回の東京行きのことは言ってない
怒るのも無理はなかった
「ごめんね、わがままばかり言って」
裕子の言葉に直樹は黙って首を振り
冷たくなった彼女の手を握り締め、凍るような空気の中でキスをした
Who cantell me if we have heaven
Who can say the way it should be
Moonlight holly, the Sappho Comet
Angels tears below a tree
誰が言えようか
天国が私たちを待っていると
誰が説けようか、あるべき姿など
月明かりには神聖にして、サフォーの彗星のごとく
木陰に漏れたなら、天使の涙のよう
http://www.youtube.com/watch?v=N8XXcDUrdVk&mode=related&search=
↑Enya - China Roses
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