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カメラ修理屋の気まぐれ雑記帳
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埃だらけのライカM4





以前にも書いたような気がしますが、
ライカをお使いになっている方の一部には、
「カメラは道具だ、撮ってなんぼ、私は磨いたりはしない」
という方がいらっしゃいます。
しかし、忘れていけないのは、
カメラは時計と同じ「精密機械」だということです。
少しの埃でも故障することがあるのです。

今回修理を請けたライカM4も、
外観からして相当汚れていました。
そして上カバーを開けたとたん、
埃だらけで思わず「うわっ」と声が出てしまいました。

イメージ 1


シャッターが動かなくなったそうですが、
これでは動かなくなって当然のような状態でした。
一体、どうしたらこんなに埃が入るのでしょうか。

修理と言うよりも、
分解しつつ各部の掃除、という感じになりました。

イメージ 3




もちろんファインダーの中も埃が入っていますので、
分解してクリーニングをします。

イメージ 4



最初ファインダーを覗いた時に見えたゴミ状の物は、
全てがゴミではなく、
ブライトフレームのバルサム切れもありました。

イメージ 2

ここまでバルサムが切れているのも珍しいのですが、
なんと、左下の部分はフレームガラスが欠けて無くなっています。
これは自然に起こることではありませんので、
以前の分解時に、何かしようとして割ってしまったようです。
バルサムが切れた原因も同じかもしれません。
しかし、一体何をしようとしたのか不可解です。
M3のフレームは部品があるのですが、
M2やM4のフレームは手持ちがありません。
このまま使っていただくしかありませんね。


今回のM4は、結構手荒く使われていたようですが、
また中身も手荒く扱われたようで、困ったものです。
カメラをお使いになる方は、
ぜひ、カメラは精密機械だということをお忘れなく。


.





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スーパーネッテル




ツアイスイコンが戦前に作った、
スーパーネッテルの修理が来ました。


イメージ 6



戦前のツアイスのカメラには、
コンタックス・ティナックス・ネタックス・スーパーネッテルと、
似たような名前のカメラが多くて紛らわしいですね。
このカメラは、
コンタックスを蛇腹の折り畳みカメラにしたようなカメラで、
シャッターも、基本的には同じ構造です。
ということは、
シャッターリボンが切れやすいのも同じですね。

イメージ 7



リボンが切れたのは仕方が無いことですが、
またもやリボンがオイルでベタベタです。
コンタックスⅡの時と同じ人がやったのか?
と思ったのですが、もっと酷いことになっていました。
内部の可動部分全てが、オイルでベトベトでした。

巻き上げ軸の部分など、
普通はグリスを入れるはずですが、オイル漬けです。
きっと、分解せず外からオイルを注したのでしょう。

イメージ 8



ベトベトになったギアやネジを外して、
オイルを拭いてクリーニングします。
余計な作業ですね。

イメージ 1



スローガバナーもベトベトでした。
ガバナーが付いているボディー側までベトベトなので、
全体をベンジンで洗って注油し直しました。
これでやっと新しいシャッターリボンに交換できます。

イメージ 9



ベタベタだったスローガバナーもスッキリ!

イメージ 2



今回、シャッターリボンがオイルでベタベタだったのは、
シャッタードラムに付け過ぎたオイルが伝わったようです。
普通、オーバーホールはグリスアップをするのが仕事ですが、
今回は反対に、オイルを落とすのが主な作業になってしまいました。
せっかく分解したのなら、ちゃんと適量を注油しましょう。
「ぼ〜っと注してるんじゃね〜よ!」(チコちゃん風)


このカメラの距離計プリズムは、上カバーの下にあります。
そのため、ファインダー横に縦に付いたプリズムで、
下から距離計窓へ光路を持ち上げています。
基線長は、標準レンズだけなので短めですね。

イメージ 3




戦前のツアイスのカメラは、
革とボディーの間にボコボコした凸が出ることが多く、
「ツアイスいぼ」とか言われてしまっていますね。
中の真鍮が腐食して緑青を吹いてしまうのです。
このカメラにも出ていましたが、特に前蓋が酷い。

イメージ 4



これは頼まれた仕事では無いのですが、
気になるので革を剥がして貼り直します。
革を剥がすと案の定、うわぁ・・・

イメージ 5



大きく凸になっていると革が凸状に伸びてしまっているので、
完全にフラットには出来ないのですが、
このくらいならマシでしょう。

イメージ 10




レンズシャッターもそうですが、
とにかくオイルを差しまくる人には困ったものです。
久しぶりに、
コンタックスやスーパーネッテルのリボン交換をしましたが、
やはりライカの幕交換に比べると面倒ですね。
まあ、ライカ程の数をやっていないので、慣れもあるのでしょう。

ヤフーブログの「ナイス」が無くなってから、
記事へのコメントが少ないと、
このブログをご覧になっている人が減ってしまったのでは?
と心配になってしまいます。
ヤフーから他のブログへ移行した人も多くなっていますし、
何だか落ち着きません。
移行したら、もっと閲覧者が減りそうな気もしますが、
暇を見て、そのうち私もどこかへ移行しようと思っています。


.

Contax の憂鬱





コンタックスⅡの修理が来ました。
このカメラで一番多い故障は、シャッターリボン切れです。
今回も、シャッターリボンが切れているようでしたので、
早速分解してみたら、なんと切れたのではなく、
リボンを通す幕の穴からリボンが抜けていました。
それもそのはず、リボンが油でベタベタです。
接着剤で止めていたリボンに、
油分が染み込んで接着剤が溶けて外れてしまったのです。

どうもコンタックスのリボン交換する人達の中には、
構造を理解していない人が結構いるようです。
以前も書きましたが、
先幕を通している金具のことろは、
リボンとある程度のフリクションが無いといけません。
ですから、ライカ用のリボンは使えません。

イメージ 1


スローシャッターの時には、
先幕が上まで上がってロックされた後に、
後幕の方はどんどん巻き上げられて行くので、
この金具とリボンの滑りが良いと、
スローシャッターにする時の巻上げが軽くなります。
そこでリボンにオイルを塗ってしまったようです。
しかし、レリーズを押してシャッターが走り始める直前に、
先幕は、固定していたロックが外れます。
この金具とリボンのフリクションが無いと、
シャッターが駆動する前に先幕が落ちてしまいます。
また、幕の走行中にスリット幅が変わってしまったりして、
正しいシャッター速度が出ません。



また、戦前のコンタックスをやっていて、
面倒なのはシャッタードラムのテンション調整です。

イメージ 2


シャッターのテンション調整は、
この小さなネジを巻き上げてドラム内のバネを巻いて行いますが、
あまりにネジが小さく、しかも回し難い場所にあります。
しかもライカ等に比べるとバネを強く巻くので、
少しでも回すマイクロドライバーが穴からズレると、
「バビュン!」と言って元に戻ってしまいます。
しかも、せっかくテンションを合わせたのに、
外周にある逆C板でネジをロックしようとしても、
ドライバーの先がネジ穴の左右からチョッとでも出ていると
ロック板が入ってくれません。
ドライバーを少し横に動かすつもりが滑って
「バビュン!」・・・ (TT)

何でこんなやり難い方法にしているのでしょうね。
前の人も散々苦労したようで、周りがギタギタです。


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Largor 30mm/f6.3




チェコスロバキア製のカメラ「Opema」の交換レンズ、
ラルゴール 30mm/f6.3のオーバーホールが来ました。
オペマの交換レンズとは珍しいですね。
30mmと言ってもオペマは24×32判なので、
35mm広角相当くらいなのでしょう。


本来は、30mmのファインダーも付くのでしょうが、
レンズ以上にファインダーは珍品です。

イメージ 1



今回、オートコリメーターでピントを確認するために、
久しぶりに自分のオペマを出してきたのですが、
シャッターをBにしてみたら・・・

イメージ 2

シャッターリボンが切れてしまいました。(TT)


とりあえずBになるようにして、レンズの修理を開始します。
ヘリコイドを分解しようとしたのですが、
途中から硬くてヘリコイドが動かず抜けません。
オイルを差してみてもビクとも動きません。
仕方が無いので熱を加えてから工具でひねって、
やっと抜く事が出来ました。
古いグリスが固形化していたのですね。

イメージ 3



鏡筒からレンズを外してみたのですが、
前郡も後郡も1つずつしかありません。
ヘクトール28mmのような構成かと思ったのですが、
これ以上、どこも外れそうもありません。
前群・後群共に合わせ玉1枚ずつにしか見えないのですが、
1800年代のプロターのような構成なのでしょうか。
ちなみにネットで撮影画像を検索してみたら、
これが良く写っていたのでビックリしました。

イメージ 4

後はレンズクリーニングをして、
絞り羽根やヘリコイドをクリーニング、
ヘリコイドに新しいグリスを入れて組み立てました。
珍しいレンズなので、ぜひ撮ってみて欲しいものです。


で、私のオペマ、面倒なので放置です。
誰か直してくれませんかね?

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ライカMDa





例年の今頃だと、
来週から始まる渋谷東急のカメラフェアが間近に迫り、
「カメラフェアまでにお願い!」
とカメラ店から言われた仕事で忙しい時期なのですが、
今年は春の東急が無いので、
いつもどおりに仕事が出来て助かっています。

そこで、もう2〜3年は、ほったらかしにしていた、
友人に頼まれていたカメラを直すことにしました。
友人は、某カメラ屋の常連客なのですが、
そこのカメラ屋のオヤジが、
「彼はどうせ写真なんか1枚も撮らないんだから、
そんなカメラは、どっかほっとけばいいんだよ」
・・・なんてお言葉に甘えて? ずっと放置状態でした。
まあ、MDで写真撮る人も少ないでしょうが、
令和になったことですし、ここでやってしまいましょう。


預かっていたカメラは、ライカMDaの連番2台です。
連番に価値があるのかどうかは、分かりませんが・・・

イメージ 1



どちらも壊れているわけではありませんが、
オーバーホールをしたいということでした。
まずは上カバーを開けて行きますが、
なぜかM4後期の時代になると、
シャッター速度ダイヤルの裏に少し接着剤が付いています。

イメージ 2


これのお陰でなかなかダイヤルが外れないことがあるのですが、
ネジで止めてあるのに、なぜ接着が必要なのかよく分かりません。


上下カバーを外してみたら、
うわぁ、埃だらけですね。

イメージ 3



しかも、中からフィルムのカスが出てきました。

イメージ 5

これがシャッターに挟まったら動かなくなるところでした。
やはりオーバーホールして正解でしたね。


巻き上げユニットやスローユニットを外して洗浄・注油します。

イメージ 4

某修理屋さんに「え?スロー外しちゃうの?面倒じゃね?」
と言われたことがありましたが、普通、外しますよね。


シャッターブレーキも外して分解洗浄します。

イメージ 6


シャッター幕は、まだ大丈夫そうなので、
後は、シャッタードラムや各部をグリスアップして組み上げます。
ファインダーユニットが無いので面倒が無いですね。

イメージ 7

M型ライカで一番面倒なのは、
ブライトフレームや距離計像の埃だったりします。
綺麗にしてから組み上げて、
全て出来上がったと思って確認でファインダーを覗いたら、
無かった埃が静電気でポツリ、というのが良くあります。
また上カバーを開けて分解ですからね。


グッタペルカの隅っこが欠けていたので、
チョコッと補修しておきました。

イメージ 8


イメージ 9



さて、また同じMDaをもう1台やります。
さすがに連続だと飽きますね。
まあ、どちらも特に問題も無く出来上がり、良かったです。
Yちゃん、大変お待たせしました。
気に入っていただければ幸いです。


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