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2010年サッカーワールドカップ南アフリカ大会のアジア最終予選が始まった。
初戦はアウェイでバーレーンと対戦し、最後にはハラハラする展開になってしまったけれど、無事に勝ち点3を手に入れることができた。
中継された時間が27時くらいからだったので、とてもじゃないけれど、ライブで見ることはできなかった。ということで、試合内容について特にこれといって何か書こうとは思っていません。だって全部見てないんだもの。
さて、先日の読書感想文48でとりあげた「カラシニコフ」で失敗国家の話が載っていた。177カ国のうちわずか「安定」と評されているのは15カ国、「普通」なのが35カ国。残る大多数は、「危険」と「注意」に分類されている。
オリンピックでは明らかに国費を投資した国が多くのメダルを獲得しているけれど、どうもサッカーはそういう公式だけで強いというわけではない。
また単純に人口が多い国が優位というわけでもない。最大の人口を誇る中国は、FIFAランキング94位(08年9月3日現在)、続くインドは166位だ。
「注意」失敗国家としては、6位ブラジル、10位トルコ、12位ロシア、20位ガーナ、21位エジプト、24位メキシコ、25位パラグアイ、26位ウクライナ、29位コロンビア、33位セルビア。
「危険」失敗国家としては、14位カメルーン、23位コートジボワール、27位ナイジェリア。
※35位の日本よりもランキングが低い国だけを列挙。
上記に挙げたどの国もランキング上は、ワールドカップに出場する可能性が十分にある国だ。確かにサッカー強国ではあるが、それでも国としては失敗と評されている。
さらにアジア最終予選に残っている国を見てみよう。
日本と同じグループ1には、危険国家のウズベキスタンが残っている。そしてグループ2には、危険国家の北朝鮮、注意国家のイラン、サウジアラビアがある。
ホームアンドアウェイ方式なので、選手たちの希望に関係なく、失敗国家に出向いて試合をしなければならない。実力的にも、そして安全面でも、グループ2で良かったなぁと思うわけである。
こうして考えると、グループ1では治安面の危険さではウズベキスタンが一番ヤバイってことだね。失敗国家の定義の一つを見ると、「警察官や兵士の給料をきちんと払えていない国」、「教師の給料をきちんと払っていない国」とあるので、有事の際に選手たちを守る警察や兵士が機能しない可能性があるからだ。
4年前の最終予選での北朝鮮とイランの試合を思い出してもよく分かるように、危険国家に出向いて試合するのは、それはまあ危険なわけだ。
でも最後に一つ忘れてはいけないのが、見事予選を突破し、ワールドカップ出場を決めたとしても、開催される南アフリカは、注意国家だということ。
アフリカで初めてワールドカップを開催するには、最も失敗度が低い南アフリカが選ばれるのは当然なのかも知れない。それでも、国家の運営が上手くいっているというわけではない、ということに注意しておかないといけない。
国家対抗戦であり、そしてホームアンドアウェイ方式が採用されている以上、失敗国家対策というのは、安全保障上欠かせない観点だ。試合に勝つことも大事だけれど、選手そして応援に行っているサポーターを無事に帰国させることが、大前提となる。
サッカーワールドカップは、安全面から考えれば、ぎりぎりのところで運営されている。いつどこで何が起きるか分からない。それでも何とかうまく運営されているのは、きっとそれだけ「サッカーが人々を魅了しているスポーツ」だからだろう。
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