げん氣の扉

幅広い人財啓育を行っているグループダイナミックス研究所(GDI)のオフィシャルブログです。

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かつて、ある日曜日に見た映画で、「典子は、今」というのがありました。サリドマイド
障がい者の辻典子さんが、自ら主演した自伝映画です。手も腕もない典子さんが、足の指を
使ってミシン針に糸まで通し、洋裁をする姿は、初めはショッキングでしたが、典子さんの
明るい行動性にぐいぐい引き込まれて、五体満足な私たちが、逆に勇氣づけられてしまうの
です。

特に私の印象に残ったのは、典子さんがこれまでの人生の節目節目で、
「私はやるの。やってみる」。と、自らに言い聞かせて新境地にチャレンジする姿です。

「人間は自分で考えた通りの人間になる」。
といわれていますが、私たちが典子さんのように、積極的な生き方をするにはどうしたら
よいでしょうか。「積極的な自己宣言」が第一歩です。

「毎日忙しくて、いやになっちゃう」とか「どうも体調がよくない」「上司が認めてくれ
ないから、うまく仕事ができないのだ」「どうせ自分にはそれができない」という言葉を
よく使っていないでしょうか。これは自分で自分をダメにしていく「消極的な自己宣言」で、
自分の可能性を抑えこむ“心の目隠し”といわれています。こうした目隠しをはずすには、
どうしたらよいでしょうか。

それには、AIAでは「私は……である」「私は……できる」「私は……することを決意する
(志(こころざ)す)」の三段階の、前向きの「積極的な自己宣言を創っています。ためらって
いる間に、チャンスは逃げてしまいかねません。典子さんのように、プラスの自己暗示を
かけるのです。なぜなら、私たちは知らないうちに、マイナスの自己暗示にかかって、身動き
できなくなってしまうことが多いからなのです。

「私は……である」という自己宣言を創るときは、自分の人間性(パーソナリティー)の
特徴を積極的に表明した宣言文を作るのです。そして、そのイメージを心に焼き付け、それが
まぶたの裏にはっきりと浮かんでくるようにします。宣言文を三十秒間、心の中で繰り返す。
これを毎日、少なくとも三回は実行するのです。

そして、日常の生活に戻ったら、「自分で宣言した事柄は、すでに実現しているかのように
平然と行動する。そうすれば、いつの日か必ず、宣言した事柄が実現するだろう」と言って
いた心理学者がいました。

私たちも心の持ち方をプラスに変えて、遺伝子をONにして、人生を生き抜きましょう。
「あの人は当然演歌だな」と思われる人物は出世しない― かつて、大企業に働く数人の
エリート部課長氏に集まってもらい、「演歌・カラオケ論」を闘わせてもらったところ、
このような話が出たのです。

「あの人が演歌を歌うのか」と周りから驚かれるような人物は伸びる。同じカラオケで演歌を
歌うにしても「あの人は」と「あの人が」では、大変な差があるといいます。この結論に至る、
部課長の皆さんの意見を紹介すると──。

「カラオケバーで、それこそ演歌におぼれて次々と歌いまくり、マイクを離さないというタイプが
いますね。ああいう人はダメです」。
「会社の仕事の方はちゃんとやっているのか、と言いたくなりますね」。
「人間誰しも、自己表現をしたい気持ちはあります。それが仕事の場では出せないで、カラオケで
演歌に力を入れる、というカタチで現れるのではないかな」。
「演歌の精神である義理人情だけでは、いまの厳しいビジネスの世界では生きていけないのでは
ないか」。

しかし逆に、演歌の世界とはまったく無縁、というのも煙たがられるのではないか、という意見も
ありました。

「いくら仕事ができても、義理人情の全然ない、冷たい人物と思われる」。
「親分肌というのか、ある程度情も解さないことには、ビジネス社会では部下はついてきません」。
「へーえ、あの人が演歌を歌うのか、とみんなビックリするような人なら、親しさも感じて一目も
二目もおかれるようになると思うんです」。

この話を聞いているうちに、ふと思い出したのですが、「大阪しぐれ」など演歌の作詞家として
有名な吉岡治氏自身も、こう洩らしていました。
「演歌の心というのは、負け犬の遠ぼえなんですよ」。

そういえば、歌詞を分析してみると、積極的でやる氣を起こす言葉より、悲しみ、うらみ、あきらめと
いった消極的な感情を表現する言葉の方が多い場合があります。

演歌の曲目を選ぶ時にも、その歌詞に消極的なことば(消極暗示)より積極的なことば(積極暗示)
の多い歌で締めくくった方が寝起きがすっきりするのではないでしょうか。
スポーツでは緊張しすぎると、いい結果が得られないことがあります。野球のピッチャーが打たれたり、
四球で自滅するのも、「勝とう」、「押さえ込もう」と力(りき)むあまりの失敗が多いと聞きます。

私も高校時代、剣道の早慶戦で15人の勝ち抜き戦で、1人で半分の7人を抜いたことがありました。
その試合のための強化合宿中にマラソンで右の足首を捻挫したため、練習試合にも出られず、
皆、私の中堅としての役割には全く期待しませんでした。

試合の最初から味方の負けが続き、その年の早慶戦はこれで優勝は無理と、皆思っていました。
そのためか、かえってリラックスして自由に動くことができ、扇型に勝ち続け、慶応チームをその年の
優勝に導く結果になりました。

ある人財育成のコーディネーターは、心理療法の「ミニスクリプト」という手法があることを教えて
くれました。人には幼少期から人生への「脚本」(スクリプト)が形成されていて、それが他人、
あるいは自分に反映して問題を起こすのですが、脚本は意識の底に隠れて全体像はうかがえない。
そこで日常生活のひとコマから、その一部分を知ろうとするのが「ミニスクリプト」だというのです。

T・カーラー博士は、人生を前向きに駆り立てるものを「ドライバー」として五つに分類しています。「やる氣」の五つのタイプともいえます。しかし、重要なことはドライバーだけでは不十分だとし、
「アロウワー」を組み合わせていることです。これは、直訳すると「許すもの」だから「緩和条項」と
いえます。

例えば、「もっと努力しろ」というドライバーが強すぎると、胃の緊張や肩のこりが生じます。
声はいらいらした調子で、こぶしを握りしめて動かし、座り方はやや前のめり、困惑した表情のしかめ
っ面になります。これに対するアロウワーは「たとえ成功しなくても、その仕事を楽しめばいいじゃない
か」となるのです。

そのコーディネーターは、残り四つのドライバーとアロウワーを次のように説明してくれました。
「完全であれ」⇔「人間だれも完全ではない」(チームでの出来がよければOK)
「早くしろ」⇔「時間がかかってもかまわない」(急がば廻れ)
「強くあれ」⇔「感情を抑えこむばかりではいけない」(人前で弱みを見せるのもよし!)
「すべての人を喜ばせなさい」⇔「マイウエイで行け」(万人を満足させるのは不可能)
 
これらのドライバーは重なっていることが多いのです。自分自身、あるいは第三者が適切なアロウワーを
用意しないと、やる氣が空まわりするケースがあるというのです。過ぎたるは及ばざるが如しなのです
が、人生を充実させるには、やはりドライバーも基本にあることを忘れないようにしましょう。
「『私は』で始まる文章を思いつくまま書き出しなさい」。

かつて新春恒例の箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)の強化合宿で、順天堂大学の北森義明助教授
(当時)は、選手たちにこんな課題を出しました。いろいろな答えが出た中で、驚いたのは素質抜群と
されながら本番で力を出し切れないA選手の「私はBさんの背中を見ながら走る男」の一文でした。

B選手は同大学チームのエース。A選手がこう思い続けている限り、B選手を追い抜いて飛躍することは
できません。催眠術師は相手の体を言葉だけで自由に操りますが、私たちも無意識に使っている言葉で、自分の心を縛っていることがよくあります。

「Aは自分で『Bに勝てない』と自己催眠をかけている」と北森助教授はみたのですが、それを全員の前で
読み上げたのです。すると、ひとつのハプニングが起こりました。B選手がAに向かって、こう叱ったの
です。

「Aよ、お前は何を言っている。オレはお前の吐く息を全部知っとるぞ。夢の中でも、あ、いま仕掛けて
くるな、足音がタッタッタッと迫ってくる……というところで、何度も目がさめた。オレはお前によって
走らされているんだよ」。

A選手には大発見でした。「私はBさんを苦しめている男だった!」。
はたして翌日のタイムトライアルで、A選手はエースB選手を上回りました。そして、順天堂大学は目指す
箱根駅伝に優勝したのです。

A選手のように、ちょっとしたきっかけで自己催眠から解放され、本来の力を発揮できるようになる場合
もあります。しかし、多くの人々は“心の目隠し”をしたままスランプに悩み、さらに「自分はダメだ」
と自己催眠をかける悪循環に陥っているのです。

次に掲げる十五の言葉は、いずれも“心の目隠し”の表れになるのではないでしょうか。

)萋忙しくて、いやになっちゃう。△△凌佑量樵阿覚えられない。あの人の生活が羨ましい。
ずの仕事が好きになれない。タ靴靴い海箸鬚笋襪砲蓮∈个鮗茲蟆瓩た。
Ω世錣譴燭海箸靴私はやれない。明るく、元気な挨拶ができない。 チャンスに恵まれない。
その仕事は私にはできない。「どうしたらできるか?」などと考えるのは面倒くさい。
人に自慢できるような才能が全然ない。忍耐強く困難を克服するなどということはストレスが
たまるだけだ。子どもや家族のことで、毎日イライラしどおしだ。 生涯を貫く仕事など持てない。
どうせオレ(私)はダメな人間だ。

あなたの口ぐせになっている言葉がいくつあるか、チェックしてみましょう。
かつて、有名人への「はがきインタビュー」という当時の郵政省の雑誌広告シリーズがありました。
元巨人軍の“ミスター・プロ野球”長島茂雄氏が登場して、「ここ一発というときの『燃える心』の
原動力は何ですか」という質問に、こう答えていました。

「私は、常にいいイメージを描くようにしています。一打逆転といった大舞台に立つのは大きな喜び
です。この舞台で素晴らしい結果を生んだというイメージです」。

しかし、この返事を読んで、さらにこう質問したくなった人も多いことと思います。「その『いいイメ
ージ』はどうしたら心に描けるのですか。私は悲観的なタイプで、チャンスに実力を出しきれない。
チャンスに強いかどうかは、性格でほぼ決まるような気がしますが……」。

確かに世の中には、努力を積んで実力を持ちながら「ここ一発」というときに力を出せない人が少なく
ありません。そんな人の心理を分析してみると、「このチャンスを逃したら、オレはもう終わりだ」
などとプレッシャーがかかり、「失敗するかも知れない」、「いや、今度もダメだろう」という消極暗示
にかかっているのです。そして筋肉はこわばり、脳神経の回路はフルに働かなくなってしまいます。
これでは潜在能力を十分に発揮できません。

このドロ沼からの脱出の第一歩は、いま自分は、自分にマイナスの暗示をかけているぞ、こんなことでは
ダメだ、という認識をハッキリと自覚することです。そして、どんな小さな経験でもいい、成功したときの情景を思い浮かべるのです。

といっても、これはその場に臨んで急にできることではありません。「良いイメージ」に結びつく写真や
絵を、いつも目につくところに貼り付けて、脳裏に刻み込んでおくのです。

札幌冬季オリンピックのスキー70メートル級ジャンプで優勝した笠谷幸生選手は、高いシャンツェに
上がって空中に飛び出すまでの間、完全なフォームで飛んで優勝杯を持った自分の姿を想像し続けたと
いいます。

「ここ一発」で「良いイメージ」を持てるようになるための訓練はイメージ・トレーニングと呼ばれ、
悲観的、消極的な心構えの克服法としてスポーツ以外でも広く応用されています。

たとえば、海外旅行に行きたいと思ったら、まず「わたしの目標創造ノート」に書き記すのです。
そして、行先の写真を自室に飾るとよいでしょう。また、マイホームの建設が夢ならば、ノートに書き
記した後、理想の家の写真をトイレの中にでも貼るのです。そして、朝に夕に眺めていると、気持ちが
自然に目標の達成に向かって集中していくものです。

しかし、プラスの良いイメージを長く持ち続けるには、自分の仕事(志事(しごと))や人生の目標に、
大義や志(こころざし)のようなものを持つことです。手段ではなく、より良くなろうとする目的、
それも周りにプラスになるより良いイメージを創り出すことができれば、いやなことがあっても忍耐力を
発揮して前進することができます。

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