ハル物語

一緒に旅にでましょう。

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気ままに書く私のつたない文章の中に
あなたの心を織り交ぜて見てください。
出来ましたらコメントを添えてください。お願いします
 BY GUGU★

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春のしらせ

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                  「春のしらせ」


                
                きもち和らぐ

                四月の昼下がり

                二階の部屋の窓からみえる

                公園のベンチにこしかけて
                
                ペットボトルのお茶を

                のみながら

                ふたりのお婆さんが

                おしゃべりをしている

                お婆さんたちの上にみえる

                桜のつぼみは

                明日にも咲きそうに

                笑っている

                今

                どこかで

                ウグイスがないた

                春のしらせを聞いた僕は

                目をとじて

                心をすました

             

最後の汽笛

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             「いってらっしゃい」
             駅のホームで
             向かい合う君と僕
             握手を交わす
             君と僕の間を通る
             桜の花びら

             「手紙かくよ」
             列車の窓をあけて
             君の潤んだ瞳に
             約束をした
             桜の花びらが
             君の肩にとまっている

             汽笛が別れの合図をならす
             僕の乗った列車が動き出し
             君との距離が遠くなる
             汽笛が出発の合図をならす
             動いていく僕にむかって
             必死に走りよる君の姿を忘れない

             君は大きく手をふっている
             顔いっぱいに
             ニコニコの涙を浮かべながら
             僕は窓から身を乗り出して
             大きく手をふっている
             顔いっぱいに
             ニコニコの涙を浮かべながら

             汽笛が旅立ちの合図をならす
             十八年の思い出のつまる
             この町を僕はでていく
             紅色の山桜に彩られた
             四月の故郷の山を心にやきつけて

             汽笛が最後の合図をならす
             僕の耳にいつまでも残っている
             最後の汽笛
             

さくら

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山の村を出て あの人の暮らす

海の町へ嫁いできた 19歳の秋

はじめてみる海

はしめて知る 潮の香りは

山の思い出を 忘れさせた

水平線に沈む夕陽は

まるで子守唄のように あったかく

ふるさとの かあさんのように

きれいだった



学のある あの人の瞳にうつるもの

どれも 学のない私には

分からないものばかり

ちゃぶ台に並べたおかずは

いつもいつも変わらない 

海からの贈りもの

あの人は手をあわせて

いただいた

山のものが食べたいと

わたしが ふと思うときは

海鳥が淋しそうに 鳴いていた



嫁いで 10年目の春

あの人の母様からいただいた

きれいな着物をきて

わたしは ふるさとをたずねた

遠かった山が 

どんどん どんどん 近づいた

夢にみた ふるさとが 

どんどん どんどん 近づいた

桃色に化粧した山たちの

なんと 美しいことだろう

母さん 達者でしょうか

もうすぐ 会えますよ



うとうと うとうと

庭の桜の木見ながら

縁側で寝てしまった私は

山の味噌汁の香りで 目をさました

夢が覚めやしないかと

薄目あけて うかがうと

小さくなった母さんが

台所で食事の支度をしていた

母さん 帰ってきたよ

母さん 帰ってきたよ



旅立つ日は 冬のように

きつい朝だった

母さんがつくった 矢絣の着物と

山菜の佃煮を 土産に

私は 家をでた

あの人の待つ 海の家へ向かった

振り返ると そこには

手をふる 小さな母さんがいた

もっと もっと 歩いて

また振り返ると まだそこには

手をふる 小さな母さんがいた

しょっぱい涙が あふれてきて

大好きな ふるさとの山も

大切な 母さんも 

よく よく見えなかった

昔からこの山に暮らす

大鷲の爺さまが 青い空を

悠々と 飛んでいた

大鷲の爺さまに 手をあわせた

母さんを お願いします



あの人の待つ 海の町のにおいが

私の涙を拭ってくれた

あの人と暮らす 二人の小さな家が

私の哀しみを 受けとめてくれた

海鳥が お帰りと言い

あの人が お帰りと言って

私を抱きしめてくれたとき

海の泡となって 

とけて しまいそうだった

悲しみの涙も 喜びの涙も

いっしょになって

とけて しまいそうだった



青葉生い茂る 夏になれば

海は たくさんの人で 賑わいます

もみじが色を 赤く染める秋には

あの人が お神輿かついで

笑っています

冬の寒さは 海にも厳しく

雪どけの中から かおを覗かせた

土筆が 待ち遠しいです

母さん 春の桜を植えました

あの人に はじめてお願いしたことです

海の家の庭で

ふるさとの庭のように

きれいな花を 咲かせてくれたら

縁側に腰かけて

みんなで 桜をみましょう

山の桜も 海の桜も

桜はどれも 希望のように

美しく輝いています

だから みんなで 桜をみましょう

雨と風の恋のうた

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           「雨と風の恋のうた」          


あなたが もし

川辺に咲く 小さな花に

微笑まない人であったなら

わたしは あなたのよこを

ただ 通り抜ける

ただの 風


「亀が昼寝をしているよ」

「そっとこの場を立ち去ろう」


あなたが もし

傷ついた 小鳥に

手を差し伸べない人であったなら

わたしは あなたの涙に

気がつかずに

ただ 降り続ける

ただの 雨


「ほら雨がやんだようだ」

「鳥がうれしそうに空を飛ぶ」

          
              



             

母の微笑み

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               「母の微笑み」



              雨やみそうな朝

              かたつむりは しょげた朝顔に隠れて
          
              声をひそめ 空の様子をうかがう

              きれた雲の合間から 

              流れくる太陽のひかりに押され

              雨が 静かになる

             
           
              遠い空の色を見ていた母が

              風邪をひき 咳き込む 

              小学三年生の兄を背負う

              赤い長靴はいた 私の手をひいて

              雨の中 歩き出した

              どこまで続くか 分からない

              ぬかるんだ けわしい山道

              あがりそこねた 雨粒が 

              母の背で 咳き込む兄の頬に あたる

                     
              
              薄緑色のイチヤクソウの花についた

              雨の雫に 木洩れ日がさし 橙色に輝いた

              「やんだね」

              母の横顔が 橙色に笑っていた            
                                      
              私たちは 花をよけて

              けわしい山道を 病院へ向かって 歩き続けた



              雨が連れてきた匂い

              雨が運んできた

              遠い あの日の記憶

              イチヤクソウの花は 今も

              あの山道で 咲いているのだろうか
                           
           

                            

       
                          

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