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二ヶ月半にわたってオーストラリアを訪ねる機会を頂きましたので, オーストラリアの自然について幾つかお知らせしていきたいと思います. 一枚目の写真はオーストラリア中央部の都市Alice Springsに向かう機上から撮ったものです. 大地は真っ赤ですね. このような赤い大地から,オーストラリア中央部はRed Centerと呼ばれています. この地域は砂漠気候にあたり,平均年間降水量は280mmほどです. 降水量280mmといわれてもなかなかピンと来ないかも知れませんが, これは東京の降水量の約1/5にしか過ぎません. このような少ない降水量のため植生は極端に少なく, 赤い大地が剥き出しになっているのです. 一枚目の写真をもう一度みて下さい.この赤い大地に河が流れていますね. でも,この河,よく見ると緑色(黒色?)をしており,日本で見られる河とはちょっと違います. この河を拡大して撮影したのが二枚目の写真です. 判りますか?この河に見えるもの,実は植物で,そこに水は全く流れていないのです. Alice Springs付近で撮った別の河川が三枚目の写真で,そこにはやはり水はありませんでした. 一枚目の写真も恐らく地上で見ればこれと同様と思われます. このような河はワジと呼ばれ,まとまった降水の後だけに河川として水が流れます. その際に流れた河川水,あるいはこの地下にある地下水を利用することで, 乾燥に強い植物だけがこのような河道にのみ生命を留めることができているのでしょう. すなわち,この赤い大地で生命を宿すことかできるか否かは, そこに水が存在するかどうかによるのです. これについては人間も決して例外ではありません. 乾燥地帯の都市は地下水を利用することで成立しているのですから. オーストラリアの赤い大地に現れた緑の河は, 我々人間も含めた生物にとっての水の大切さを改めて教えてくれている気がしました. 山中勝 |
地球の見所(海外編)
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