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活発な噴火活動が続く霧島の新燃岳ですが、 今日は10数年前の新燃岳の火口の様子をご紹介します。 写真は1997年撮影のもので、3枚の写真をソフトでパノラマ写真に加工しました。 画面右下の虫眼鏡印クリックで拡大します。 新燃岳火口底のエメラルドグリーンの火口湖が印象的で、ニュージーランド北島のトンガリロ・クロッシングを思わせる風景です。 画面左手の二つの高まりは通称“ウサギの耳”と呼ばれ、山麓からもよく見えます。 後方の高い山は韓国岳、その画面左手は大浪池(火口湖を有する火砕丘)です。 新燃岳の火口湖の周囲の火口壁にへばりつくように見られる同心円状の溶岩は、過去の噴火の溶岩ドームの痕跡とみられます。 同心円状の構造は、現在形成されている溶岩ドーム表面の縄状構造とよく似ています。 火口底へ向かって階段状に低くなっているのは、地下からの供給が止むなどしてドーム内部の溶岩が地下に戻る際にできたと考えることができそうです。 火口壁には、江戸時代など新燃岳の何度かの噴火で堆積したとみられる層や、より古い時代の溶岩の断面を観察することができます。ただ、整然と積み重なっている訳ではなく、“不整合”もあるのでちょっとやっかいです。以前ここを訪れた時は、3次元的に山体がどう成長したかを想像しながら、スケッチに何時間も費やしました。 このように火山の火口をじっくり観察することは、その火山がどのような噴火をしてきたかを知る上で大きなヒントになります。 地球システム科学科の「卒業テーマ研究」で、このようなテーマに取り組む学生さんもいます。 どの火山の火口もけっこう複雑で、一筋縄にはいかないのが難しいところですが、地道に観察を続けていいきたいところです。 安井真也
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自然観察レポート
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