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自然観察レポート

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想像力

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地球の歴史を知る身近な方法は崖(露頭)を観察することです.例えば上の写真は伊豆大島三原山の露頭の写真で,上の方に岩の断面が見えています.この岩は,真ん中の付近は硬そうですが上下はガサガサしています.これは何でしょう?

道沿いにこの岩を追いかけて行くと,1986年に噴火した時の火口にぶつかり,その周辺にはこのガサガサした岩がたくさん広がっています.下の写真は1986年噴火のときの火口付近の様子です.そう,この岩の正体は熱い溶岩だったのです.溶岩が流れている時,内部の温度は1000度近くありますが,表面は冷えて殻を作り,これが溶岩の動きとともに割れてガサガサした岩のカケラ(クリンカ)になります.このクリンカが崩れ落ちてどろどろの溶岩がこれを覆うため,溶岩流の上下にはクリンカが集まっているように見えます.崖で見えた岩の断面のうち真ん中の硬そうな部分はどろどろした部分(マグマ)がゆっくり冷えてできたもので,上下のガサガサした部分はクリンカにあたります.

下の写真を撮ったとき,火口では太鼓をたたくようなドーン,ドーンという音とともに火柱があがり,カシャカシャというクリンカが崩れ落ちる小さな音がいたるところから聞こえ,金網を焼いたときのような臭い匂いが一面,立ち込めていました.この時の溶岩はとても遅く,時速6mくらいでした.2mくらいまでは平気で近づけるのですが,それより先は熱くて一歩も近寄れません.

このように溶岩ができる様子を知っていると,崖に見えている冷たい岩も熱いどろどろした溶岩に見えてきませんか?露頭を詳しく観察する力と想像力はとても大切です.教室で勉強した知識を露頭観察に生かせば,地球はその生い立ちを雄弁に語ってくれます.なお,上の写真で溶岩のすぐ下に薄い帯のように見えているコンクリートは噴火当時の道路です.

宮地直道


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